「最初から最後までおもしろかった」
という感想が多かったので楽しみにしていましたが
本当に、その一言がピッタリ。
最初から最後まで、引き込まれていました。
映画 ■■猿の惑星:創世記(ジェネシス)■■
日本の Yahoo ムービーの評価 3.83(5点満点)
アメリカの Yahoo Movies の評価
ユーザー: A- 評論家: B
あれー、意外と厳しい!
特にアメリカの批評家!
私はおもしろいと思ったなあ。
非の打ち所がないと思った。
今年のナンバー1になりました。
「猿の惑星」(1968)のオリジナルは
ストーリーはだいだい分かっているけど
観たことありません。
ティムバートン監督の
「PLANET OF THE APES 猿の惑星」(2001)は
観ましたけど、どういうストーリーだったか
ほとんど覚えていません。
あれは続編だったのだと思ってたら
続編ではなくてリメイクだったのでした!
ティムバートンのリメイク版は
今回観たものに比べると
非常におとぎ話っぽかったような気がします。
今回観た「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」は
オリジナル「猿の惑星」に至る前のストーリー
「如何にして地球は
猿に支配されるようになったのか」...を
描いています。
地球が、人間が猿に支配される...なんて
「荒唐無稽な作り話」っぽいストーリーを
身につまされるくらいリアルに描いてくれました。
おとぎ話ではなくて
私たちの物語なのだと感じました。
ティムバートンのリメイク版の
フワフワ、ヒラヒラした
ファンタジー・ムービーとは全く違った
ずっしりと重い
ぎっしり詰まった
重厚で、シビアな映画でした。
ネタバレ感想
人間の傲慢さに警鐘を鳴らしているようで
でも、登場人物達は
そんなに行きすぎたことをやってしまったのではない。
難病を治療する新薬を開発して
それをチンパンジーに与えて実験しただけ。
現実社会のなかでも
今まで何度も何度も繰り返し行われてきたことに違いない。
しかも、主人公の研究者、ウィルは
金儲けが目的で新薬の開発に取り組んでいたのではなく
父親のアルツハイマーを治すため
少しでも長く生きて欲しいと願って
作ってしまった薬なのだ。
別に、チンパンジーの遺伝子を操作して
自然の意志に逆らって
神の領域に踏み込んで
人工的にとんでもない怪物を作ってしまったわけではない。
もし、父親を助けたいあまり
人道的に許されない領域に踏み込んでしまったら
それは人間の奢りに対する罰なのだと思うけど
ウィルのことは責められないと思ったなあ。
瀕死の父親に最新の薬を投与しようとするウィルに
父親は「もういいんだよ」と言うように
ウィルの手を制し、首を振った。
人間は誰もいつか死ぬんだ。
それを止めることは誰にも出来ない。
老いること。
病気になること。
死ぬこと。
受け入れる勇気によって
救われることもある。
ここの部分、身につまされたんだなあ。
ウィルの、父親を思ってとった行動。
人間以上の知性を持ったチンパンジー
シーザーのことを思ってとった行動。
シーザーが、自らの境遇に反感を持ち
静かに、冷静に反逆の時を計画する所
その細やかな表情
全てが納得、共感でき
こうなってしまうのは仕方ない
当然の成り行きだろうと思いました。
この映画の良いところは
そんなに醜いシーンがなかったこと。
猿たちの反逆シーンも
最近の傾向だと、もっともっと暴力的で
残酷なものになりそうだったけど
例えば、槍を投げるシーン
マンホールのフタを投げるシーン
それで、人間が残酷な死体になるようなことはなかった。
人が傷つくシーンはかなり控えられていて
バイオレントな映像にうんざりすることがなかった。
もしかしたら
猿たちをあまりに残酷に描いたら
観客は猿たちに反感を感じたり
嫌悪感を感じるかも知れない。
あくまでも
観客が猿に気持ちを寄せられるように
猿=野蛮、バイオレント
という図式を、意識的に避けたのかな。
映画の端々に「知性」とか「配慮」を感じたというか
ちょっと、一歩引いた
控えめな描写が多かったように思う。
それが、私にはとても好感持てました。
初めてシーザーが「No!」と言葉を発した時
とても印象的でした。
言語を操る知性を持っていることを示すシーン。
人間の支配に、初めて
文字通り「No!」と
自分の意志を伝えるシーン。
エンディング・クレジットとともに
飛行機の路線図が描かれて
人間には致命的なウィルスが
世界中に拡がって行くであろうことを暗示する。
そうして
オリジナルの「猿の惑星」につながっていくことを
暗示して終わるのが
よかったなあ。
非常に緻密に計算されていて
1つ1つの行動に説得力がある
エンターテイメントのようで
考えさせられる
私好みの作品。
本当によく出来ていると思いました。
主人公ウィル役のジェームズ・フランコ
やっぱり彼は素晴らしい。
今まで「私の2011年のナンバー1」だった
「127時間」の主役もジェームズ・フランコだったけど
これから目が離せない。
という感想が多かったので楽しみにしていましたが
本当に、その一言がピッタリ。
最初から最後まで、引き込まれていました。
映画 ■■猿の惑星:創世記(ジェネシス)■■
日本の Yahoo ムービーの評価 3.83(5点満点)
アメリカの Yahoo Movies の評価
ユーザー: A- 評論家: B
あれー、意外と厳しい!
特にアメリカの批評家!
私はおもしろいと思ったなあ。
非の打ち所がないと思った。
今年のナンバー1になりました。
「猿の惑星」(1968)のオリジナルは
ストーリーはだいだい分かっているけど
観たことありません。
ティムバートン監督の
「PLANET OF THE APES 猿の惑星」(2001)は
観ましたけど、どういうストーリーだったか
ほとんど覚えていません。
あれは続編だったのだと思ってたら
続編ではなくてリメイクだったのでした!
ティムバートンのリメイク版は
今回観たものに比べると
非常におとぎ話っぽかったような気がします。
今回観た「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」は
オリジナル「猿の惑星」に至る前のストーリー
「如何にして地球は
猿に支配されるようになったのか」...を
描いています。
地球が、人間が猿に支配される...なんて
「荒唐無稽な作り話」っぽいストーリーを
身につまされるくらいリアルに描いてくれました。
おとぎ話ではなくて
私たちの物語なのだと感じました。
ティムバートンのリメイク版の
フワフワ、ヒラヒラした
ファンタジー・ムービーとは全く違った
ずっしりと重い
ぎっしり詰まった
重厚で、シビアな映画でした。
ネタバレ感想
人間の傲慢さに警鐘を鳴らしているようで
でも、登場人物達は
そんなに行きすぎたことをやってしまったのではない。
難病を治療する新薬を開発して
それをチンパンジーに与えて実験しただけ。
現実社会のなかでも
今まで何度も何度も繰り返し行われてきたことに違いない。
しかも、主人公の研究者、ウィルは
金儲けが目的で新薬の開発に取り組んでいたのではなく
父親のアルツハイマーを治すため
少しでも長く生きて欲しいと願って
作ってしまった薬なのだ。
別に、チンパンジーの遺伝子を操作して
自然の意志に逆らって
神の領域に踏み込んで
人工的にとんでもない怪物を作ってしまったわけではない。
もし、父親を助けたいあまり
人道的に許されない領域に踏み込んでしまったら
それは人間の奢りに対する罰なのだと思うけど
ウィルのことは責められないと思ったなあ。
瀕死の父親に最新の薬を投与しようとするウィルに
父親は「もういいんだよ」と言うように
ウィルの手を制し、首を振った。
人間は誰もいつか死ぬんだ。
それを止めることは誰にも出来ない。
老いること。
病気になること。
死ぬこと。
受け入れる勇気によって
救われることもある。
ここの部分、身につまされたんだなあ。
ウィルの、父親を思ってとった行動。
人間以上の知性を持ったチンパンジー
シーザーのことを思ってとった行動。
シーザーが、自らの境遇に反感を持ち
静かに、冷静に反逆の時を計画する所
その細やかな表情
全てが納得、共感でき
こうなってしまうのは仕方ない
当然の成り行きだろうと思いました。
この映画の良いところは
そんなに醜いシーンがなかったこと。
猿たちの反逆シーンも
最近の傾向だと、もっともっと暴力的で
残酷なものになりそうだったけど
例えば、槍を投げるシーン
マンホールのフタを投げるシーン
それで、人間が残酷な死体になるようなことはなかった。
人が傷つくシーンはかなり控えられていて
バイオレントな映像にうんざりすることがなかった。
もしかしたら
猿たちをあまりに残酷に描いたら
観客は猿たちに反感を感じたり
嫌悪感を感じるかも知れない。
あくまでも
観客が猿に気持ちを寄せられるように
猿=野蛮、バイオレント
という図式を、意識的に避けたのかな。
映画の端々に「知性」とか「配慮」を感じたというか
ちょっと、一歩引いた
控えめな描写が多かったように思う。
それが、私にはとても好感持てました。
初めてシーザーが「No!」と言葉を発した時
とても印象的でした。
言語を操る知性を持っていることを示すシーン。
人間の支配に、初めて
文字通り「No!」と
自分の意志を伝えるシーン。
エンディング・クレジットとともに
飛行機の路線図が描かれて
人間には致命的なウィルスが
世界中に拡がって行くであろうことを暗示する。
そうして
オリジナルの「猿の惑星」につながっていくことを
暗示して終わるのが
よかったなあ。
非常に緻密に計算されていて
1つ1つの行動に説得力がある
エンターテイメントのようで
考えさせられる
私好みの作品。
本当によく出来ていると思いました。
主人公ウィル役のジェームズ・フランコ
やっぱり彼は素晴らしい。
今まで「私の2011年のナンバー1」だった
「127時間」の主役もジェームズ・フランコだったけど
これから目が離せない。