◯ ゲーム感覚で部屋の隅々まできれいに。
日立グローバルライフソリューションズが2024年9月に発売したサイクロン式スティック型掃除機「パワーブーストサイクロン PV-BH900SM-K」(以下、PV-BH900SM)はAR(拡張現実)機能を用いた「ARおそうじ」をうたう製品だ。希望小売価格はオープンだが、現在は8万7800円(税込み)ほどで販売されている。
AR機能を用いる掃除機は便利なのか――。メーカーから製品を借りられたので実際に試してみた。
軽くてごみが見つけやすい。
PV-BH900SM本体を持って感じるのは軽いということだ。実測してみると、本体にバッテリーや延長パイプ、ヘッドを取り付けた状態で約1.6㎏である。グリップも握りやすく、片手で楽に掃除できた。ボタンやレバーの配置は分かりやすく、成人男性としては手が小さい筆者でも、握り方を変えずに無理なく操作できる。
ヘッドも面白い。LEDを搭載しているので暗い場所を掃除しやすい。しかもPV-BH900SMは前面だけでなく左右もLEDで照らす。正面以外のごみもよく見えると感じた。ソファの下や、自分の影になって見えづらい場所を掃除するときなどに便利だ。LEDは緑色で、明るく広い範囲を照らしてくれる。
本体が軽い上に自走式ヘッドなので、力を使わず楽に床の上を動かせる。ごみはヘッド前面だけでなく、左右からも吸引する。部屋の角にヘッドを押し当てるだけで、壁際のごみを吸引できるのはうれしい。しかもヘッドの内部には2通りの角度でブラシが取り付けられていて、ごみをかき出しやすくなっている。実際に編集部を掃除してみると、毎日掃除している場所から数十秒でかなりのごみをかき出して吸えた。
AR機能で吸い残しを防止。
同製品のユニークな機能はスマートフォンの専用アプリを用いた「ARおそうじ」だ。掃除機のホルダーにスマホをセットして専用アプリでAR機能を利用する。掃除した場所を表示したり、ゲーム感覚で楽しく掃除したりできる。
AR機能は、掃除する部屋のマップを作成してその範囲を掃除する「マップあり」と、マップを作らずに自由に掃除する「マップなし」の2種類のモードがある。まず「マップあり」を試してみた。