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知って得する Wi-Fi 雑学。①

〇 次世代のフリーWi-Fi「OpenRoaming」とは? 国内外で簡単接続が可能に。

 街中の至る所に設置してあるフリーWi-Fiは、あらゆる機器をインターネットに接続できるので便利だ。スマートフォン(スマホ)だと、携帯電話通信のパケット量も節約できる。しかも無料なので、頻繁に活用している人も多いだろう。

 だが、フリーWi-Fiには面倒なことも多い。フリーWi-Fiはサービスによって接続方法が異なるため、最初に接続方法を調べる必要がある。また、初回接続時にユーザー登録が必要なサービスも多く、それぞれ個別にアカウントを所持しなければならない。

 すぐにインターネットに接続して作業を開始したいのに、初回接続時のアカウント登録に必要な情報の入力が多い、確認メールがすぐに届かない、Webブラウザーを開いても認証ページが開かないなど、無駄に時間を費やした経験はないだろうか。

 さらに、初回接続時に設定が済んでいても、再接続時にIDやパスワードをいちいち入力しなければならない、サービスによっては定期的に再登録が必要になるなど、フリーWi-Fiを使うにはかなりの手間がかかる。

 そんなフリーWi-Fiの不便さを解決するのが「OpenRoaming」(オープンローミング)という仕組みだ。OpenRoamingは、一度端末に設定すれば、世界中のOpenRoaming対応のフリーWi-Fiサービスに接続できる。そこで今回は、OpenRoamingの特徴と設定方法について紹介していく。

「OpenRoaming」は、Wireless Broadband Allianceという団体が提唱する接続規格。一度端末に設定すれば、あらゆる場所にあるOpenRoaming対応のフリーWi-Fiに接続できる
画1、「OpenRoaming」は、Wireless Broadband Allianceという団体が提唱する接続規格。一度端末に設定すれば、あらゆる場所にあるOpenRoaming対応のフリーWi-Fiに接続できる。(出所:Wireless Broadband Alliance)

国内では自治体が提供する一部のフリーWi-Fiが対応。

 OpenRomingで接続できるのは、OpenRoming対応のアクセスポイントのみとなり、利用できる場所は限られている。日本国内では東京都の「TOKYO FREE Wi-Fi」や大阪府の「Osaka Free Wi-Fi」など、自治体が提供するフリーWi-Fiのアクセスポイントの一部がOpenRomingに対応している。

 また、大学や宿泊施設、郊外のアウトレットセンターのフリーWi-Fiにも、OpenRoming対応のアクセスポイントが導入されている事例があるという。

 海外では米国を中心に中国、フィリピン、シンガポール、ドイツ、英国、スペイン、オーストラリアなどにOpenRoming対応のアクセスポイントが設置されている。OpenRomingが利用できるフリーWi-Fiのアクセスポイントの場所は、Wireless Broadband AllianceのWebページで確認できる。日本では、前出の東京や大阪に設置場所が多く、札幌や北九州といった都市にも数多く対応アクセスポイントが設置されている。

OpenRoming対応のアクセスポイントは、Wireless Broadband AllianceのWebページで確認できる(https://wballiance.com/openroamingmaps/)。米国や欧州での導入が多く、日本国内では東京や大阪を中心に数多く設置されている
画2、OpenRoming対応のアクセスポイントは、Wireless Broadband AllianceのWebページで確認できる(https://wballiance.com/openroamingmaps/)。米国や欧州での導入が多く、日本国内では東京や大阪を中心に数多く設置されている。(出所:Wireless Broadband Alliance)

事前に設定しておくと接続がスムーズに。

 OpenRoamingを使うには、最初に本人認証と、PCやスマホに接続プロファイルのインストールが必要となる。インターネットが接続できる場所ならどこでもできるので、事前にしておくと便利。また、AP設置事業者によっては、OpenRoamingの初期設定をしていない状態で、OpenRoamingのアクセスポイントに接続すると、Webブラウザーが起動し、OpenRoamingの登録画面が表示される場合もある。

 大阪府のOsaka Free Wi-FiのOpenRoaming(https://ofw-oer.com/openroaming-general/)を例に、OpenRoamingの登録方法を紹介しよう。

 Webページから「プロファイルをダウンロード」ボタンを押し規約を確認すると、本人確認画面に切り替わる。そこで、「Google アカウント」「Apple Account」「LINE ID」のいずれかを選び、各アカウントでログインすると、本人認証が完了する。次に、メールアドレスの入力画面が表示され、登録するか「登録せずに次へ」を選択。後はプロファイルのダウンロード画面が表示されるので「ダウンロード」ボタンを押す。

 Windowsの場合は、設定が開き「Wi-Fiネットワークの追加」のダイアログが開くので、「追加」を選ぶ。設定はこれだけで良い。

簡単な登録後、接続プロファイルをダウンロードして端末に組み込む。設定はこれだけで完了
画3、簡単な登録後、接続プロファイルをダウンロードして端末に組み込む。設定はこれだけで完了。

スマホでも簡単に接続可能、専用のアプリも。

 iPhoneやAndroidといったスマホでも、PCと同様に各フリーWi-Fi事業者がWebページで提供する接続プロファイルの導入で接続できる。

 接続プロファイルがない場合、米Ciscoが提供する「OpenRoaming」アプリからでもOpenRoamingに接続可能だ。ただし、アプリは英語版のみの提供になる。アプリをインストールし、Apple AccountかGoogleで本人確認した後、OpenRoaming用のプロファイルがスマホにインストールされ、OpenRoamingのフリーWi-Fiの範囲内になると自動接続できる仕組みとなっている。スマホのアプリでは、OpenRoamingの利用履歴なども確認できる。

スマホも各フリーWi-Fiから接続プロファイルをインストールする。また画面の「OpenRoaming」アプリからでも設定可能だ。画面はOsaka Free Wi-Fiの接続プロファイルをiPhoneに組み込んだ例
画4、スマホも各フリーWi-Fiから接続プロファイルをインストールする。また画面の「OpenRoaming」アプリからでも設定可能だ。画面はOsaka Free Wi-Fiの接続プロファイルをiPhoneに組み込んだ例。

一度設定すれば、自動的に接続できるように。

 接続プロファイルをインストールしたPCやスマホがOpenRoamingのフリーWi-Fiの範囲に入ると、自動的にWi-Fiが接続される。Osaka Free Wi-Fiの接続プロファイルをインストールしたiPhoneを、TOKYO FREE Wi-FiのOpenRoaming対応アクセスポイントの範囲内に持ち込んだところ、Osaka Free Wi-Fiの接続プロファイルを使い、設定なしで自動接続していた。

 一度設定すれば、その後あらゆる場所のフリーWi-Fiに接続できるのはかなり便利だ。ただ、難点があるとすれば、OpenRoaming対応のアクセスポイントが現状ではまだ少ないことだろう。

TOKYO FREE Wi-Fiの電波の範囲内に行くと、Osaka Free Wi-Fiの接続プロファイルを使い、フリーWi-Fiに自動接続できる
画5、TOKYO FREE Wi-Fiの電波の範囲内に行くと、Osaka Free Wi-Fiの接続プロファイルを使い、フリーWi-Fiに自動接続できる。

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