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インストール & 削除 の 落とし穴。②

◯ NG行為も! 「インストール」の仕組みを理解する。

 アプリのインストールや削除では、途中で止まる、うまく起動しないなどのトラブルが起きるとハマってしまう。特にデスクトップアプリではそのような問題が起きやすいので、インストールの仕組みから解説しておこう。

 デスクトップアプリの多くは、最初に「インストーラー」などと呼ばれるプログラムを実行して、インストール作業を行う(図1)。「インストール」は「設置する、置く」という意味。ファイルを適当な場所に置いて、設定情報をレジストリに記録するのが主な作業内容だ(図2図3)。作業は自動で行われるが、何らかの原因でファイルや情報が適切に保存されないと、アプリが起動しないなどのトラブルに陥る。

図1 デスクトップアプリの多くは、「.exe」や「.msi」という拡張子を持つインストーラーを実行し、ウィザード(対話式画面)に従ってインストール作業を行う。これは何をしているのか?
図1、デスクトップアプリの多くは、「.exe」や「.msi」という拡張子を持つインストーラーを実行し、ウィザード(対話式画面)に従ってインストール作業を行う。これは何をしているのか?
 
図2 インストールの作業では、ウィザード中で指定された場所に、アプリの本体を含む関連ファイルが保存される
図2、インストールの作業では、ウィザード中で指定された場所に、アプリの本体を含む関連ファイルが保存される。
 
図3 Windowsが設定情報などを管理する「レジストリ」に、アプリの情報が書き込まれる。図は「レジストリエディター」というツールを使ってその中身を表示させたもの
図3、Windowsが設定情報などを管理する「レジストリ」に、アプリの情報が書き込まれる。図は「レジストリエディター」というツールを使ってその中身を表示させたもの。

 インストールに成功した後も、アプリ本体や関連ファイルを勝手に移動したり削除したりするのは厳禁だ。「Cドライブの空きが減ったからDドライブへ移動しよう」などと、フォルダーごと勝手に移動してはいけない。レジストリには、アプリの場所なども記録されているので、その情報と整合性が取れなくなり、問題が発生してしまう。

 インストール時に、アプリの保存先や機能を選択できる場合もある(図4)。ただし、ストアで配布されるデスクトップアプリは、インストール時にカスタマイズができない(図5)。

図4 インストールウィザードでは、関連ファイルを保存する場所を選択できたり(上)、「Custom」(カスタム)を選ぶことで、必要な機能だけを選択してインストールできたりするものが多い(下)。従って、あまり確認せずに画面を進めないほうがよい
図4、インストールウィザードでは、関連ファイルを保存する場所を選択できたり(上)、「Custom」(カスタム)を選ぶことで、必要な機能だけを選択してインストールできたりするものが多い(下)。従って、あまり確認せずに画面を進めないほうがよい。
 
図5 Microsoft Storeからインストールできるデスクトップアプリもある。提供元の名前にマウスを合わせたとき図のような注意がポップアップするものがそれだ。「インストール」をクリックするとウィザードなしで即座にインストールが完了する。簡単な半面、図4のようなカスタマイズはできない
図5、Microsoft Storeからインストールできるデスクトップアプリもある。提供元の名前にマウスを合わせたとき図のような注意がポップアップするものがそれだ。「インストール」をクリックするとウィザードなしで即座にインストールが完了する。簡単な半面、図4のようなカスタマイズはできない。
 

インストールが不要なアプリもある 持ち運び可能な「ポータブルアプリ」

 デスクトップアプリには、インストール作業が不要で、実行ファイルのダブルクリックですぐに使えるものもある(図1)。これは、独自の設定ファイルを用意するなどの工夫により、レジストリに情報を記録しなくても起動できるように作られたアプリだ(図2)。ファイルはどこにでも置けるので、USBメモリーにコピーして持ち運ぶことも可能(図3)。ただし、実行ファイルだけを別の場所に移動すると設定を維持できないなどの不都合が生じる。持ち運ぶときは、フォルダーごとまとめて移動しよう。

図1 デスクトップアプリの中には、インストール作業をせずに、実行ファイルを直接起動して使えるものがある
図1、デスクトップアプリの中には、インストール作業をせずに、実行ファイルを直接起動して使えるものがある。
 
図2 レジストリへの登録なしでアプリを直接実行できる仕組みになっており、設定などもアプリと同じ場所に保存する。図はシンプルな例で、より多くのファイルで構成されるアプリもある
図2、レジストリへの登録なしでアプリを直接実行できる仕組みになっており、設定などもアプリと同じ場所に保存する。図はシンプルな例で、より多くのファイルで構成されるアプリもある。
 
図3 インストールが不要で直接起動できるアプリは、USBメモリーなどに入れて持ち運び、どのパソコンでも即座に起動できるメリットがある。そのため「ポータブルアプリ」とも呼ばれる
図3、インストールが不要で直接起動できるアプリは、USBメモリーなどに入れて持ち運び、どのパソコンでも即座に起動できるメリットがある。そのため「ポータブルアプリ」とも呼ばれる。 

インストール時に警告画面が表示される! どうしたらいい?

 アプリのインストーラーを起動したとき、「…保護されました」という青い画面が開くことがある(図1)。これは、安全性が確認されていないプログラムを遮断する「SmartScreen」の画面。ウイルススキャンをして問題がないことを確認したら、「詳細情報」→「実行」を選ぶとインストールを続行できる(図2)。また、図3のような警告画面もよく見るだろう。これは不正なプログラムがユーザー(管理者)の許可なく動作するのを防ぐための確認画面だ。信頼できるアプリなら「はい」を押して続行する。

図1 ネットからダウンロードしたアプリのインストール時に、このような警告画面が表示されることがある
図1、」ネットからダウンロードしたアプリのインストール時に、このような警告画面が表示されることがある。
 
図2 ウイルススキャンなどを行い安全だと判断できた場合は、「詳細情報」をクリック(1)。表示される「実行」ボタンを押す(2)
図2、ウイルススキャンなどを行い安全だと判断できた場合は、「詳細情報」をクリック(1)。表示される「実行」ボタンを押す(2)
 
図3 アプリのインストール時や実行時に、このような「ユーザーアカウント制御」[注]の確認画面が開くことも多い。不正なプログラムをうっかり実行しないように警告する画面だ。問題なければ「はい」をクリックする
図3、アプリのインストール時や実行時に、このような「ユーザーアカウント制御」[注]の確認画面が開くことも多い。不正なプログラムをうっかり実行しないように警告する画面だ。問題なければ「はい」をクリックする。

見知らぬアプリがいつの間にかインストールされている!

 入れた覚えのないアプリが突然起動して驚いた――。この多くは、別のアプリを入れたときに、一緒にインストールされたものだ(図1)。広告収入などを目的に、複数のアプリを同時にインストールするアプリは少なくない。

図1 いつの間にか見知らぬアプリが入っている場合、フリーソフトなどと一緒にインストールされた可能性が高い
図1、いつの間にか見知らぬアプリが入っている場合、フリーソフトなどと一緒にインストールされた可能性が高い。

 勝手に入られたくないなら、インストール時の画面をしっかり確認しよう。途中、別アプリの導入に関する設定が表示されることがある。不要ならチェックを外せばよい。ただし、なかには強制的にインストールされるアプリもある。その場合は後でアンインストールするしかない(図2図3)。

図2 インストール時にほかのアプリを入れるかどうかの選択肢が表示されることがある。不要ならチェックボックスを外そう。ただし、インストールが必須の場合もある。その際は後からアンインストールするしかない
図2、インストール時にほかのアプリを入れるかどうかの選択肢が表示されることがある。不要ならチェックボックスを外そう。ただし、インストールが必須の場合もある。その際は後からアンインストールするしかない。
 
図3 アプリの中には、チェックボックスが最初からオフになっている親切設計のものもある
図3、アプリの中には、チェックボックスが最初からオフになっている親切設計のものもある。

「検証済みアプリではありません」という警告が出るのを止めたい。

 デスクトップアプリのインストール時に、「…検証済みアプリではありません」という画面が表示されることがある(図1)。これは、「Microsoft Store」からのアプリ導入を促してセキュリティを向上させるためのメッセージ。ネットなどから危険なアプリをインストールしてしまうリスクを低減させるための機能だ。

図1 デスクトップアプリをインストールする際に、環境よっては「Microsoft 検証済みアプリではありません」という確認画面が表示される。この正体を知っておこう
図1、デスクトップアプリをインストールする際に、環境よっては「Microsoft 検証済みアプリではありません」という確認画面が表示される。この正体を知っておこう。

 メッセージの表示方法は4種類あり、「設定」アプリの「アプリを入手する場所の選択」で指定できる(図2)。メッセージを常に表示させないようにするには、「場所を選ばない」を選ぼう。

図2 「設定」アプリで「アプリ」→「アプリの詳細設定」(10では「アプリと機能」)を選ぶと、「アプリを入手する場所の選択」という項目がある。ここで「入手元を制限しないが、Microsoft Store以外からの…」が選ばれていると、図1のような確認画面が開く。これを「場所を選ばない」に変更すれば、確認や警告の画面は開かない。「Microsoft Storeのみ」にすると、Storeからしかアプリをインストールできなくなる
図2、「設定」アプリで「アプリ」→「アプリの詳細設定」(10では「アプリと機能」)を選ぶと、「アプリを入手する場所の選択」という項目がある。ここで「入手元を制限しないが、Microsoft Store以外からの…」が選ばれていると、図1のような確認画面が開く。これを「場所を選ばない」に変更すれば、確認や警告の画面は開かない。「Microsoft Storeのみ」にすると、Storeからしかアプリをインストールできなくなる。

インストール作業が進まないときは警告画面が出ていないか確認。

 いつまでたってもインストールが終わらない──。そんな経験はないだろうか(図1)。低スペックのパソコンだとそれなりに待たされることはあるが、明らかに止まっている場合は、確認すべき点がある。その代表が、インストールの途中で“操作待ち”になっているケース。ユーザーによる操作が必要なとき、通常はメッセージや操作画面が表示されるが、ほかのウインドウに隠れてしまうと気付かない(図2)。「ユーザーアカウント制御」の画面が最小化されていることもある(図3)。画面全体をよく見て確認しよう。

図1 インストール作業は始まったものの、なかなか進まず、止まっているように見える……。そんなときの確認のポイントを押さえよう
図1、インストール作業は始まったものの、なかなか進まず、止まっているように見える……。そんなときの確認のポイントを押さえよう
 
図2 インストール中にほかのウインドウを操作していると、その陰にインストーラーからのメッセージが隠れてしまうことがある。図の例では、Chromeを終了しないとインストールを進められないというメッセージが隠れていた。この場合、Chrome終了後に、「再試行」ボタンを押す必要がある
図2、インストール中にほかのウインドウを操作していると、その陰にインストーラーからのメッセージが隠れてしまうことがある。図の例では、Chromeを終了しないとインストールを進められないというメッセージが隠れていた。この場合、Chrome終了後に、「再試行」ボタンを押す必要がある。
 
図3 「ユーザーアカウント制御」の確認画面は、基本的に全画面で表示されるはずだが、まれに画面が切り替わらないことがある。タスクバーに盾のアイコンが表示されている場合は、クリックすると切り替わる
図3、「ユーザーアカウント制御」の確認画面は、基本的に全画面で表示されるはずだが、まれに画面が切り替わらないことがある。タスクバーに盾のアイコンが表示されている場合は、クリックすると切り替わる。

Cドライブの空き容量が不足気味 インストール先は変えられる?

 パソコンの内蔵ストレージがCとDのように複数のドライブに分かれている場合、Cドライブの空きが少なくなったら、別のドライブにアプリをインストールすることもできる(図1)。

図1 Cドライブの空きが少なくなってきたので、Dドライブにアプリをインストールしたい――。インストール時に設定すれば、そのようなことも可能だ
図1、Cドライブの空きが少なくなってきたので、Dドライブにアプリをインストールしたい――。インストール時に設定すれば、そのようなことも可能だ。

 デスクトップアプリの場合、インストール時に保存先を指定する画面があれば、そこで個別に変更できる。「参照」をクリックし、Dドライブなどのフォルダーを指定すればよい(図2)。UWPアプリの場合、「設定」アプリ内にある「新しいアプリの保存先」という欄で変更が可能(図3)。すると以降はそのドライブにインストールされる。

図2 デスクトップアプリの場合、インストールウィザードの途中でインストール先を指定できるものがある。そこでDドライブのフォルダーを選べばよい(1)(2)。この設定がない場合は変更できない
図2、デスクトップアプリの場合、インストールウィザードの途中でインストール先を指定できるものがある。そこでDドライブのフォルダーを選べばよい(1)(2)。この設定がない場合は変更できない。
 
図3 UWPアプリの場合、「設定」アプリにある「新しいアプリの保存先」の設定をDドライブに変更。すると以後はDドライブに保存される
図3、UWPアプリの場合、「設定」アプリにある「新しいアプリの保存先」の設定をDドライブに変更。すると以後はDドライブに保存される。

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