◯ 忘れたくない用事は2回通知、iPhoneの「早期リマインダー」を活用しよう。
iPhoneの「リマインダー」は、その名が示すように事前に登録したタスク(用事や予定など)を思い出させてくれるアプリである。iPhoneの登場当時から標準アプリとして組み込まれている。
当初はリマインドしてくれるタイミングを日時で指定するのみだったが、現在は位置情報も利用できるようになった。
「iOS 17」ではさらに進化し、「早期リマインダー」機能と「メッセージ送信時に通知」機能が加わった。今回はこれらの機能を紹介しよう。
リマインド時刻の少し前にリマインド。
早期リマインダーは、リマインド項目に設定した時刻よりも早めにリマインドする機能である。こう聞かされると、「最初から早めの時刻を設定しておけばよいのではないか」と思う人は多いだろう。筆者もそう思った。
実際は、早めの時刻にリマインドするだけではない。早期リマインダーを利用すれば、早めにリマインドされたあと、リマインド項目に設定された時刻にもリマインドされる。つまり2回リマインドされるのだ。
そのため絶対に忘れたくない用事を、2回のリマインドで確実に思い出したい場合に利用できる。
また「外出する」のようなリマインド項目において、身支度を開始するタイミングを早期リマインダーで通知させて、家を出るタイミングをリマインダーで通知させるといった使い方も考えられる。
早期リマインダーの設定方法は次の通り。リマインド項目の設定画面で日付または時刻をオンにすると、その下に「早期リマインダー」項目が表示される。
この早期リマインダーをタップし、表示されるメニューで設定時刻よりも早くリマインドする時刻を選択する
早期リマインダーメニューで「カスタム」を選択すると、「日」「週」「月」単位でも設定できる。
ここで1つ注意しておきたいことがある。それは早期リマインダーが通知された時点でリマインド項目を実行済みにすると、本来の設定時刻にリマインドされなくなる点である。2回リマインドしてほしい場合は、早期リマインダーは確認するだけにしておく必要がある。
通知だけでは早期リマインダーなのか、本来のリマインドなのかが分からないので、自分の中で何らかのルールを決めるなどして判断できるようにしておくとよいだろう。
メッセージの送信時にリマインド。
メッセージ送信時に通知は、特定の相手へのメッセージ送信をきっかけにリマインドする機能だ。その人に伝えたいことや聞きたいことがある場合に利用すると確実に思い出せる。
リマインド項目の設定画面で「メッセージ送信時」をオンにして、「参加者を選択」で相手を選ぶ。これによって、選択した相手に「メッセージ」アプリでメッセージを送信したときにリマインドされる。相手はあらかじめ「連絡先」アプリに登録しておく必要がある。
メッセージ送信時に通知の機能を使う際の注意点は2つ。1つは標準アプリの「メッセージ」でしか使えない点。サードパーティー製のメッセージアプリやSNSのメッセージ機能などは対象にならない。
もう1つは、メッセージを送信しない限りリマインドされない点である。相手から先にメッセージを受信した場合にはリマインドされない。そのメッセージに返信して初めてリマインドされる。
標準アプリの中でリマインダーは地味な存在かもしれない。スケジュールは「カレンダー」で管理できるため、それで足りる場合も多い。
しかし今回紹介したように、リマインダーは「思い出させる」ことに特化した機能を備えている。これを使わない手はない。今後登場する「iOS 18」ではカレンダーアプリでリマインド項目の作成や確認が可能になるとアナウンスされている。一足先にリマインダーを使い始めてはいかがだろうか。