10年振りくらいに歌舞伎というものを観たんだけど、これがなかなか面白かった。
博多座の『二月花形歌舞伎』というやつで、染之助、亀治郎、獅童の若手花形がメイン。
確か3人とも40過ぎじゃなかったかと思うけど、歌舞伎界では“若手”ということになるらしい。
前に歌舞伎を観たときは、イヤホンガイドがあればなんとか分かるなあ、でも舞踊は退屈だなあ、くらいの印象だったのだが、今回は事前にあらすじも頭に入っていたし、舞踊も動きのあるものでなかなか楽しかった。
昼の部は古典中心、夜の部は新作・新歌舞伎などで、その両方から2演目ずつという変則的な見方。
自分のような歌舞伎初心者には難しい古典よりも夜の部の方が分かりやすくてよかろうと思ってたんだけど、実際に観てみると、『瞼の母』なんか確かに分かりやすいが、なんだか新劇を観ているみたいで歌舞伎らしさに欠ける。
逆に昼の『金幣猿島郡(きんのざいさるしまだいり)』はスーパー歌舞伎なんかをやってる市川猿之助の演出で、しかも話は昔ばなしの「安珍清姫」絡みなので、終盤はヘビは出るわ(笑える)鬼は出るわ(亀治郎扮する)オバQは出るわ、川が一面火の海(川が海?)になったかと思えば、鬼は空を駆け上がって3階席へと消えていく。
細かいことはよう分からんでも、迫力の仕掛けでなかなかの見応えなのだ。
続いて「清姫・忠文ふたたび!」的な『金幣~』の続編的舞踊『双面道成寺』。
舞踊とはいえ、ミュージカル的、マスゲーム的な構成でこれも飽きさせない。
な~んだ、歌舞伎も以外と面白いじゃん、と思った次第。
たぶん花形だからこその取っ付きやすい演目セレクトというものあるとは思うけどね。
まあ、細かいことはわからなくても、と言っても、やはり歌舞伎のセリフ回しは分かりにくいところが多いし、おそらく物語のすじを語ってるんではないかと思われる舞踊の長唄に至っては、何を言ってるのかさっぱり分からない。
いっそのこと、古典のセリフや長唄には、字幕スーパーをつけた方がいいんじゃなかろうか。
そうすれば、きっと若いお客さんも増えるんじゃないかと思うんだけど。
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