NPO法人Cheriの永井由希です。
心のケアが目指すものは「心のつながり」ですという説明を以前しました。
「心のつながり」を持つ。
簡単そうですが、実は結構難しいんです。
なぜかというと、障害を持つ人の行動と心の中がまるで違うときがあるんです。
その心の中とまるで違う行動を私たちは
「見せかけの行動」と呼んでいます。
その「見せかけの行動」が
さも、その人の今の気持ちのように見えてしまうことがあります。
それが障害を持つ人と、親や支援者との「心のつながり」を阻害するときがあります。
障がいを持つ成人のAさんのお話ですが、Aさんは、よくものを投げてしまうことがあります。
大きな物音を聞いたり、イライラしたり、緊張すると
そばにあるものを投げたり、蹴ったりしてしまいます。
私たちは、Aさんは怖い気持ちになった時、
物を投げて気持ちを発散する技を身に着けてしまったんだね…
彼はそれですっきりすんだ。
困った問題行動だね…
と感じていました。
ですが、心のケアのセッション(カウンセリング)で彼の心を聞いていくと、
私たちの考えとは少し違っていました。
彼は、『本当は、ものなんか投げたくない。皆を困らせたいんじゃないのに、困ったとき、勝手に体が動いてしまう。どうか、僕を止めてください』と伝えてきました。
Aさんは、見かけは「物を投げることで発散している」ように見えますが、
実は、「こんなことやりたくない、誰か助けて」
と思ってたんですね。
障がいを持つ人は、時に、このように、心で思っていることと、全く別の行動をとってしまうことがあります。
それはとても不自由なことで、
そのとってしまった行動でまた自分を責めてしまい、
どんどん自己否定(自分はダメだ・・自分なんて生まれてこなきゃよ方・・と思うこと)が強くなっていきます。
さらにその感情がゆえに、人とのつながりをおそれ、ますます一人で何とか頑張らないとという状況になっていきます。
Aさんはその不自由な体で、みんなに誤解されながら、
ずっと生きてきたんだなと思うと、
切なくなります。
心のケアでは、「見せかけの姿」と中身のギャップを埋めていく支援を行っていきます。
その心のケアを知るチャンスがあります。
支援者向け
障害児者支援セミナー
10月21日(土曜日) 東大阪市商工会議所
障害児者親子向け
心のケアセッション(カウンセリング)無料体験
10月21日、22日のどちらか。
※セッションはホルダー(支援者)の勉強を兼ねています。
勉強のため、ビデオ撮影をさせていただきます。
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