NPO法人Cheriの永井由希です。
「心のケア」が目指すものは「心のつながり」です。と以前ご紹介しました。
前回に引き続き、心のつながりの例を挙げます。
私の息子Jは自閉症という障害です。
1歳くらいまでは手がかからない子で、
自分でわっかのおもちゃを持ってひらひらさせ、延々と遊んでいる。
一人で座る練習をして、一人で歩きだして、人見知りせず、親を求めても来ませんでした。
Jは2人のお姉ちゃんがいて、二人とも、ちょっと姿が見えないと泣いて探し、ママにべったりくっついている子だったので、一人で何でもするJは、なんて楽な子なんだろうと感じていました。
それが、2歳半くらいから、急にパニックと呼ばれる感情の爆発が出てきました。
パニックになると、手に付けられないくらいに泣き叫び、自分の顔をひっかき、床で自分の頭を打ち付ける状態が30分~1時間続きます。
そのころから、私とJの戦いが始まりました。
Jは、聴覚過敏といわれる症状があり、様々な音に過敏に反応しました。子供たちの「いただきます」などのみんなで一緒に合わせて言う声を聴くと大パニック。今そばにいた人がいなくなると大パニック。掃除機の音、カーテンを開けて光が入る、赤ちゃんの泣き声が聞こえる、いつもと違う道を行く。
すべてにパニックになり、泣き叫び、自分の顔をひっかき、床で自分の頭を打ち付け、止めようとすると余計に暴れる。
そのころ通っていた、親子教室の先生には、
「そっと見守り泣き止んだら好きな本でもそばにおいてあげて」
と指導を受けていたので、そうするが、
Jはいつも顔に引っかき傷があり、
かわいそうで、パニックを起こす可能性のあることを避けるので必死でした。
今思えば、Jは、自分の苦しさや怖さ、悲しみを自分で何とかしないとと、頑張っていたんです。
Jは、私に頼ることができずにいて、
私は、Jの嫌いな声や音などはわかっていましたが、
Jの問題行動に目を向けるばかりで、
Jに気持ち(心)が存在していることに気が付きませんでした。
私もまた、一人ぼっちで何とかしようと頑張っていたのです。
ある時、友達の勧めで、心のケアのセッション(カウンセリング)を体験することになりました。
そこで、Jの中にいろんな気持ちがあるということに気が付くことができました。
Jの気持ちの存在を知り、その気持ちに共感し、よりそうことができるようになってからは、Jも私も変わっていきました。
すぐに何もかもが変わるわけではありませんが、彼が苦しいと感じていることに共感し、喜んでいることを喜ぶ、頑張りたい気持ちを支え、暴れてしまう身体を止めてあげる。
そのたびに気持ちがつながり、Jも私も一人で頑張らずに二人で頑張ることができました。
障害児を持つお母さんは、私と同じように、「この子のために何とかしてあげないと」と一人で頑張っている方がいらっしゃるのではないでしょうか。
そういう時は、「心のつながり」を感じ、一緒に頑張れたらいいなと思います。
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