KAN'S BEAR ROOM カンズべアルーム~テディベアの部屋~神林宜子

テディベア、わんこ、音楽、ドラマ~好きなことなんでも何でも詰め込んだお部屋です。

津波てんでんこ

2011-04-13 13:26:27 | 日々のこと
近代日本の津波史。
父が貸してくれた本です。
2008年に発売されたものですが
今回、津波被害に遭ったところの地名が
そのまま出てきて驚きます。
また被害の内容がとても似ていて
この前聞いたニュースかと混同してしまいます。

印象的だったのは「浦島太郎」のことです。
沖に出ていた船が大漁で喜び勇んで、帰ってきてみると
陸の様子が全く変わって人っ子一人見当たらない。
津波に遭った村に帰ってきた漁師が
浦島太郎の話の元ではないかと・・・なるほどです。

津波の津とは港や船着場の事で、海上では
感じられない波の変化が、陸に近いところで
急に凶暴になる・・・
遠い海で地震なので陸で感じる震度は小さかったりします。
地震が起きたともわからず、轟音と共に
突然海が襲って来るのですから本当に怖いですね。
(地震速報も津波警報もない昔のことですから。)

それにしても今回の東日本大震災の
津波は想定をはるかに超えたものだったのだと思います。
巨大な堤防が呑み込まれて、超えられて
人智を尽くし作られたここなら安心という場所までが
やられてしまったのですね。

ただ昔からの教えである
【てんでんこ】・・・津波から生き延びるために
実践した人は助かったそうです。
とにかく子や親がてんでんばらばらになっても
高台に逃げろ!という教え。
助けに戻ったら助からない。
非情でもそれが唯一津波から逃れる術なのだと言う事だそうです。
なんて恐ろしいものなのでしょう。
津波って。

でもそんな事が繰り返し起きても、東北の地は
復興してきたのですね。スゴイ!
東北の人の辛抱強さは冬の寒さに負けないことかと
思って来ましたが、それだけじゃないんですね。
あんなむごい津波の被害から何度も立ち直って来た
本当に心の強い人達なんだと思いました。
だからもっともっと強い町や村が再生されると思います。
もう絶対に津波に負けない土地として。