○儀式
第一号〈一月四日〉
今厳改暦ニ附人日上巳端午七夕重陽ノ五節句ヲ廃シ
神武天皇即位日天長節ノ両日ヲ以テ自今祝日ト被定候事
第二十九号〈一月廿二日〉
来ル廿九日
神武天皇御即位日相当ニ付御祭典済後宴会被為行候事
第九十一号〈三月七日〉
神武天皇御即位日紀元節ト被称候事
『布告類篇(明治六年)』(記録課、明治7年)巻1・42丁表~43丁表
以上の通りであるが、明治時代に入り、祝祭日を天皇制に合わせるために、五節句などを廃止したのであった。よって、現代でも5月5日の端午の節句を除いて、祝日にはなっていないのである。それは今日という日もその通りで、特に重陽の節句はマイナーだから、ややもすると忘れられてしまうのかもしれない。
よって、拙ブログくらいはこの辺を注意喚起しておこうというので、記事にしているのである。
重陽の上堂。
昨日是れ中秋、今朝又た重九なり。
親しきは我が紫萸茶なり、疎なるは他の黄菊酒なり。
紫萸と黄菊と、本自り踈親無し。
相識る満天下、心を知るは能く幾人ぞ。
『仏日普照慧弁楚石禅師語録』巻5
これは、中国臨済宗の楚石梵琦禅師(1296~1370)の語録から訓読して引用した文章である。文字通り、重陽の上堂である。
簡単に訳してみると、昨日は中秋であったとしているので、旧暦9月8日に中秋だったことを意味していよう。そして、今朝はまた重九(九月九日と、九が重なるので重陽を意味する)であるとしている。
その際に、親しいのは紫色のカワハジカミの茶であり、遠いのは黄菊酒であるという。これは、禅林では茶は飲むが、酒は飲まないという単純な理解で良いのだろうか。
しかし、楚石禅師はそのカワハジカミと、黄色の菊と、元から遠いか近いかといった違いは無いとし、それを満天下は知っているが、その本質を知るのはどれくらい居るのか?と学人に聞いていることになる。
まずは、以上の内容のみ挙げておきたい。
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