それで、以前の記事では奈良時代の制定された僧侶への位階である【四位十三階】を論じたのだが、詳細を『緇門正儀』で載せている内容から検討してみたい。
一 将導師
貞観十二年七月廿日庚午、将導師薬師寺別当伝灯大法師常全〈云云〉等を河内国に遣わし、堤を築くことを労視せしむ。
『緇門正儀』12丁裏
「将導師」について、色々と調べてはみたが、詳細は不明である。とりあえず、ここでは薬師寺の別当である常全が将導師となり、河内国(現在の大阪府)での土木工事に派遣されたようである。なお、この時は、常全を含め4名の僧侶が派遣されており、大僧都・従儀師などの名前も見える。
よって、従儀師・将導師などが、大僧都に着いていく形で派遣されたものと拝察される。しかし、目的は何だったのだろうか?一応、「労視」という表現があるが、これも他に多出するわけでもなく、よって、字面から推測するしかないようで、まぁ、工事の様子を確認しに行ったとでも理解出来ようか。
・・・なんで僧侶が?
【参考資料】
釈雲照律師『緇門正儀』森江佐七・明治13年
#仏教
最近の「仏教・禅宗・曹洞宗」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2016年
人気記事