典虚てん手古舞

我が“為”の日々を振り返りつつも、逝き時を待つ日々を悔いなく一日一生

19世紀のパリって、おどろおどろしい!

2010年09月02日 | 【映像】ドキュメンタリー・ドラマ・映画etc.
 暗~い、汚~いホール(実はガラス工場)。その真ん中には、メラメラ
と燃え上がる<炎> の穴(窯)があり、二人の男が激しく争って
いる、これが最初のシーンで、こりゃなんじゃ?

 ヴッドックが、元犯罪者で脱獄、その後警察に寝返って、数々の事件を
解決。「叙勲」まで受けたものの、お払い箱になり、私立探偵社を作った
と字幕で、少しずつ説明されて、物語に入っていきました。

 そして、英雄になっていたヴッドックの「死」は、新聞にもジャンジャン
書かれ、パリの民衆は大騒ぎになります。

 そこで画面は、以前に戻って、警視総監が探偵ヴッドックの元を訪れ、
二人のおっさんが落雷で死んだのは、あまりにも不可解ゆえ、これを調査
してくれと依頼する・・・。

 ここから、街も人間も、醜悪で、不気味で、気色の悪~い<パリ>、
1830年の世界に入っていきます。

 しかし、ストーリー展開ものものは、ヴッドックの死を知った、彼の伝記
を書きかけているという若い作家が、彼の死の謎を解く?彼が追っていた事
件の謎を解こうと、あれやこれや調べる中で、語られていきます。

 おぞましいのは、落雷で殺されたおっさん、ブルジョワの3人の仲間が、
老醜を恐れ、若返りを願い、その薬を作るという<錬金師=鏡の顔の男>の
いうままに・・・。
 「処女狩り」をするんです、処女の「血」が必要だといわれて・・・。
 貧しい家の娘をお金で買い集めるの。
 しかし、若返りたい!と老いを厭う老人って醜いですねぇ。

 1830年前のフランスというと、ナポレオンが消えた後の王政復古の時
代。フランス革命後の反動の時代で、国王さえひびるほどの<ウルトラ王党
派>が政権を握っていた・・・。

 選挙権なんぞは、ガバッと剥奪された人々がぶち切れて起こったのが
「7月革命」てじょう?

   調べてみると、「7月24日」というのは、パリの民衆
蜂起の3日前    あのドラクロアの「民衆を導く自由の女神」の絵
の・・・。
 シャルル10世が、6月から始めたアルジェリア侵攻が終わったのが7月
上旬です。

   まあ、映画の筋書きは、ほどほどにいたしまして、もう一度
観たら、違う味わいを得られるような映画でした。

    「ムービー・プラス」での放映です・・・。
 
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