「褒めて育てて」 どうなる日本
暗黙とは?
たとえば身近な例で、「食べ物の好き嫌いが激しい子どもに、食べるようにどう促すか。」
まず「食べなさい」と命じるのは日本でも欧米界でも共に同じ。
それでも食べないと、米国の親だったら、
だんだん語調を強めて「食べなさい!」と強硬に出ます。
ところが日本人の親は、お願い調に転じます。
「食べてちょうだい」、「お願いだから食べて」という具合。
さらには「今日食べなくても、明日は食べるよね」と譲歩していく。
それでも食べないと「もういい」と最後通牒。
米国の学者に言わせると、上位の立場の親がお願いをするのが、
日本ではなぜか、説得の言葉表現になるのか、と不思議がられます。
「もういい」は心理的な一体感や関係性が壊れるよ、という暗黙の脅しなのかもしれません。