★ウミネコの繁殖地蕪島(青森県八戸市)は、大正11年(1922年)3月8日に国の天然記念物に指定されてから本日令和4年3月8日で100周年を迎えました。
天然記念物に指定された範囲は、蕪島とその周囲約109メートルとなっており、国内最大のウミネコの繁殖地です。また、現在は島まで陸続きであることから、
繁殖の様子を間近で観察できる国内でも貴重な場所です。
八戸市民の鳥としても定められているウミネコはカモメの一種で、他のカモメとは違って尾羽が帯状に黒くなっている点が特徴です。毎年2~3月頃から約3万羽が
蕪島へ飛来し、繁殖を行ったのちの7月末頃から8月上旬頃に離島します。一部のウミネコはそのまま蕪島の周辺で越冬します。
★天然記念物とは、
動物、植物、地質・鉱物などの自然物に関する記念物を言います。天然記念物に対して、人間の文化活動に関する記念物を文化記念物と言います。
天然記念物の位置づけは、文化財保護法第2条に規定される6種の「文化財」のうち、「記念物」の下位区分3つのうちの一つである(他の2つは「史跡」と「名勝」)。
指定対象は、動物、植物、地質鉱物および「保護すべき天然記念物に富んだ代表的一定の区域」(天然保護区域)の4種です。動物の場合は生息地、繁殖地、渡来地を、
植物の場合は自生地を、鉱物の場合は「特異な自然の現象の生じている土地」を指定することができます。