アルバイト三昧
虫&カジカ捕り
人生の初バイトは、虫&カジカ捕りだった。小学生だった私に、どこかの観光客ママさんが呼びかけた。『ボク、ボク。バッタとか虫取ってきて。一匹、50円で買うから。』『家の子供が、夏休みに宿題の昆虫採集で使うの。』。虫は短時間に沢山供給でき、大儲けだった。他日、ほかの観光客中年女性が呼びかけてきた。『カジカ蛙取ってきてくれる。500円で買うから。カジカ蛙知ってる。』。『しっ、知ってるよ。』。実は聞いたこともない。水辺を数か所探索したが、それらしい物はいなかった。当然、無報酬バイト。
ボロ缶&落銭拾い
観光客が、ジュースなどの空き缶を捨てる。昭和30年代初頭、まだまだ古鉄が高値で取引されていた。『ボロ缶屋』と呼ばれる古鉄買取業のオジサンが、両端に鍵の付いた棒秤と袋を持って地域を回っていた。地域の子供は、捨てられた空き缶を集めて周回するオジサンに売った。オジサンは、棒秤の片側に空き缶の袋、片側に釣り合う錘を下げて量り対価を払ってくれた。けれど、子供心にも『オジサン、ごまかしてるな!』と知れた。ある日、悪知恵の働くリーダー格の子が缶に石を詰めて売りつけた。値段は、何時もと同じだった。オジサンは大人のプロだった。
当時、狭いスキー場に人が沢山押しかけていた。春、雪が融けると人々の落とした落銭が斜面に現れる。ファスナーが普及しておらず、ポケットがボタン止めだったので落銭も多かった。稀に、ぬれたお札もあった。斜面を雷光型上りそれを拾った。警察に届けず拾得したので違法であるが60年以上経っているので時効である。
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