【登場人物】
錦覓(きんべき)…楊紫(ヤン・ズー) 花女神の娘
旭鳳(きょくほう)…鄧倫(ダン・ルン) 天帝の息子
潤玉(じゅんぎょく)…羅云熙(レオ・ロー) 天帝の息子 旭鳳の兄
穂禾(すいか)…王一菲(ワン・イーフェイ) 鳥族王女
鎏英(りゅうえい)…陳钰琪(チェン・ユーチー) 魔界の王女
「まもなく、この天界もお前のものに」と言う潤玉。旭鳳は「先ほど赤霄剣と琉璃浄火で窮奇は完全に滅した。お前は死なぬ」と言う。そんな中、発作が起きた旭鳳は「あの蓬羽は捨てた。錦覓のいない世界を生きる意味などない。お前は長い時を孤独に生き、罪を贖え」と言って出て行く。涙を流す潤玉。
小屋に戻った旭鳳は箱を開けようとするが開けられない。
潤玉が旭鳳のいる小屋に来る。一緒に酒を飲みながら「花がよく咲いているな」と言う潤玉。旭鳳は「どれも野の花で、璇璣宮の足元にも及ばぬ」と言う。潤玉は「錦覓が死に、璇璣宮の月下美人も消えてしまった。消息はあったか?」と聞く。旭鳳は首を横に振る。潤玉が「この3年の間、金丹の副作用が起きたことは?」と尋ねる。「あの時が最後だ」と答える旭鳳。
徳利を手に持った潤玉は「この桂花酒は錦覓が生前自ら仕込んだもので、最後のひと瓶だ」と言い、旭鳳の盃の中に酒を注ぐ。旭鳳はその盃を潤玉に渡そうとするが、潤玉は「私はいい。長く酔いに浸りすぎた。もう覚まさねばならぬ」と断る。
潤玉は「最近やっと分かってきたのだ。天帝の座を譲り受け天界を得た以上、責務を守らねばならぬ。天帝は情を忘れ天地と化して衆生に見えるもの。喜びや悲しみとは決別せねばならない。旭鳳、私たちの生は長く、そしてあまりにも孤独だ。誰かと共に歩めればよいが、年老いるまで寄り添えるかは分からず、同じ場所へ共にに戻れるとも限らぬ。錦覓の帰る場所はお前だ。最初から最後まで錦覓の心にはお前だけ。私は部外者に過ぎなかった」と言う。
「今頃、なぜそれを?錦覓は死んだ、二度と戻らない」と言う旭鳳。潤玉は箱の中身を見たか聞く。旭鳳は「錦覓を思い出し、つらくて開けられぬ」と答える。潤玉は「花開き、葉が落ち、星が移ろうように万物には定めが。無理に求めてはならない。誠に結ばれる定めならば、いつかは必ず見つかる。天命に従えば平安が訪れよう」と話す。
潤玉が席を立ち歩き出す「兄上」と言う旭鳳。潤玉は立ち止まり、目を潤ませると「達者でな」と言ってその場を後にする。
旭鳳は錦覓の遺した箱を開ける。その中にはこれまでの旭鳳との思い出が描かれた絵がたくさん入っていた。1枚1枚めくりながら、その時々のことを思い返す旭鳳。
旭鳳は白い兎が錦覓だと分かっていた。“ひと目で君と分かった。暴かなかったのは会えば殺すことになると分かっていたからだ。殺せるわけがない。それどころかまるで何かの中毒のように君の訪れを待った”と思う旭鳳。そして寝台に押し倒し口づけした時のことを思い返した旭鳳は“あの夜は酔ってなどいないのに酔ったふりをして君を抱きしめた。すると本当に酔え満足を覚えた。穂禾の名を呼んだのは、君に惑わされぬよう自分を戒めるため。だが顔色を変えて走り去る君の姿に私の心は痛み、胸をつかまれたような息苦しさを覚えた。君の想像とは違うと追いかけて告げたかった”と思う。
さらに“春華秋実を使ったのも君との情を断つため。だが君は突然現れ、私を愛してると言った。危うく心臓が止まるかと。その言葉はただのウソだと疑いつつ、心に染みた。だが想いとは裏腹に君を傷つける言葉を。「愛してるとウソを言えば即刻殺す。容赦なく体を切り刻む」。なんとひどい言葉をかけたことか。もう一度君に愛を告げられれば、深い恨みなど完全に忘れて君を抱きしめただろう。だが君は去った。私を後悔の中に残して。なぜ君は1人で逝ってしまったのだ”と思いながら旭鳳はうつぶす。その時「鳳凰」と錦覓の声が聞こえる。
旭鳳は錦覓の名を呼びながら周りを捜す。そして「君はどこに?」と言う旭鳳。
その頃、花界では異変が起きていた。錦覓の魄を旭鳳が見つけたと分かる長芳主。このまま復活を願う芳主たちだったが、咲き乱れていた花たちが枯れていく。このままでは魄が散ると思った長芳主は、芳主たちと時間花廊を開く。
卓の上にあった錦覓の描いた絵が舞う。涙を流し、崩れるように座り込んだ旭鳳は「君はどこにいるのだ」とうつむく。そこに錦覓が現れる。旭鳳の手に触れる錦覓。ゆっくりと顔を向け「錦覓?」と旭鳳が聞く。錦覓は旭鳳の頬に両手で触れ「ええ、私よ。鳳凰、今、帰ったわ」と答える。泣きながら錦覓を強く抱きしめる旭鳳。錦覓も強く旭鳳を抱きしめる。
旭鳳は「3年、捜し続けた。その間、君はどこに?」と言う。錦覓は「実はずっとあなたのそばにいたの。同じものを見て、同じ音を聞き、1つになってた」と話す。「戻ってくれてよかった。錦覓、私が間違っていた。許してくれ。もう二度と離れるな」と言う旭鳳。錦覓は「もちろんよ。ずっと一緒にいる。約束よ。もう二度と離れたりしない」と言う。しかし錦覓の体がだんだん消え始める。泣きながら旭鳳が「行かないでくれ。私を1人にするな」と言う。
「実は私はあなたの涙だったの。消え去る定めからは逃れられない」と言う錦覓。二度と離れないと約束したばかりだろう、と言う旭鳳の涙をぬぐい、錦覓は旭鳳の瞼に口づけする。そして「もう行かなきゃ」と言うと、錦覓は消えてしまう。泣き崩れる旭鳳。
花界。旭鳳は「私が見たものは、錦覓もやはり目にしている。斗母元君の言葉の意味がようやく分かりました。この3年間の間、六界中を捜し回りましたが、まさか錦覓の魄が私の目に宿っていたとは。やっと会えたと喜び合ったのもつかの間。また別れを繰り返すことに。これが天意なのでしょうか」と長芳主に話す。「時間花廊を開いた時、錦覓の魄は力強かった。滅びる前の輝きだったなんて思いもしなかったわ」と言う長芳主。
旭鳳が「そういえば錦覓が私の目にいた間に、金丹の副作用は消えました。間違いない。錦覓が私の体内の寒気を吸収し、気づかぬうちに消し去ってくれたのです」と言う。長芳主は「それと同時に少しずつ涙となり、真の姿を現したのね」と話す。「死してなお私を忘れず、尽くしてくれたとは」と言う旭鳳。長芳主は「あなたたちは、いつかどこかでまた会えるかもしれない。それも天意でしょう」と言う。旭鳳は「錦覓、待っているぞ。君が世の果てに生まれどれほど捜すことになっても、必ず見つけ出してみせる」と誓う。
人間界。棠樾居の娘が嫁に行くことに。その娘は変わり者で、子供の頃から妖魔の類に夢中になり修練に励んでいるという噂があった。普通なら仙人を目指すが、その娘は魔物になりたいらしく、父親の錦老爺は嘆いていると。
その娘が婚礼衣装を着て輿に乗る。一行がひと気のない場所まで来ると鳳凰が現れる。初めは皆、喜んで見ていたが、脅しの攻撃をされ輿を置いて逃げてしまう。
旭鳳は輿の中にいる花嫁の錦覓を見る。“心が滅びなければ縁もまた保たれる。錦覓には香の庇護が。天魔対戦で身を捧げ、六界を苦しみから救った。これは無上の功徳。すでに錦覓の劫数は解け、そなたと恋に落ちた地で待つ”と斗母元君から言われていた旭鳳。旭鳳は「迎えに来た」と言う。「でも結納金をもらっちゃったわ。どうすればいい?」と言う錦覓。旭鳳は「実に残念だ。6千年分の霊力を用意したのに」と話す。錦覓は「なら、ついていくしかないわね」と言う。旭鳳が手を差し出し、錦覓がその手をつかむ。輿から出た錦覓を抱きながら「幾度、生まれ変わろうと君は私の妻になる」と旭鳳が言う。錦覓は微笑む。翌年には2人の間に息子・小鷺が生まれる。
それから7年後。小鷺が釣りをしていると、仮面をつけた少女・卿天が来る。卿天は暮辞と鎏英の娘だった。「何を釣ってるの?」と聞く卿天。小鷺は「お嫁さん」と答える。卿天は女は奪うものだと言い「明日、崑崙に行くの」と話す。先月、崑崙の仙人の弟子に会ったんだけど、ものすごく眉目秀麗で忘れられなくて夢にまで見る、かっさらって夫にするわ、私の510歳の誕生祝いよ、と。
卿天は「もし私が仙人に捕まったらお父上を呼んで」と言うと行ってしまう。
魔界。500年前の今日、魔尊となった鎏英。花界から鎏英に祝賀の花が届く。特使として来た連翹が「水神が育てられた新品種です。ご命名を」と言う。鎏英は暮辞を想い“鳶尾(えんび )”とつける。
荒野をさまよっていた穂禾は、精神を病んでいた。穂禾が洞窟に入ると、熾狩が出て来て「食事が来た」と言う。奥へ引きずられていく穂禾。
釣りをしている小鷺の元に、今度は潤玉が来る。2人が話していると、小鷺を錦覓が迎えに。しばらく見つめ合う錦覓と潤玉。「仙気を感じると思ったら、まさかあなたとはね」と錦覓が言う。潤玉は「公務で通りかかったゆえ、顔を見に来た」と話す。
潤玉が「君は今、幸せか?」と聞く。錦覓は答えるかわりに、微笑みながら小鷺を見る。潤玉は笑うと「よく分かった」と言う。「母の願いどおり、花として錦のごとく咲き、心安らかに生きてるわ」と言う錦覓。「何よりだな」と言って、潤玉は天界へ帰っていく。
「さあ、帰りましょう」と錦覓が小鷺に言う。「まだ釣れてないのに」と言う小鷺。錦覓は「穏やかでいれば“魚”は自ら来るわ。取って置きの秘密を教えてあげる。父上は大騒ぎして私に“釣られに”来たのよ」と話す。そんな話をしていると旭鳳が来る。
小鷺を抱きながら歩く旭鳳の後ろ姿を見ながら“私は生涯で2人の男性に巡り合った。結局、1人とは距離を置き、もう1人を選んだ”と思う錦覓。
玉座に座った潤玉は“私は敵を討ち、己の運命をつかんだ。だが至高の座につきすべてを手に入れても心は孤独なまま。求めても得られぬ苦しみは権力では癒せぬのだ”と思う。魘獣と一緒にそんな潤玉を見ながら“あなたは孤独ではない。私と魘獣はいつもあなたのそばに。この長い上神の道を共に歩んでいきます”と思う鄺露。
ふざけ合う旭鳳と小鷺。錦覓は“私の瞳はいまだ色を映さず世界は白黒のまま。でも今はあなたたちがいる。あなたの瞳や小鷺の笑顔は、私にとって世界一鮮やかな花園で、どんな絶景にも勝るわ”と笑顔で思う。
ーおわりー
500年前の今日、魔尊になったと鎏英は言ってたけど、卿天が510歳なら、あの時もう生まれていたという事!?ヾ(・ω・`;)ノ
崑崙…どこかで似たような名前を聞いたような…。
あそこよ、あそこ(≧▽≦)
鎏英も積極的だったけど、娘も積極的。
かっさらって夫にするって(*´艸`*)
穂禾は痛かったかな…。
あそこに泫狩もいたかは分からないけど、熾狩って人を食べてたの!?(✽ ゚д゚ ✽)
潤玉が昔の魚さんに戻ったようで嬉しかった(;д;)
やっぱり魚さんは優しいほうがいい。
潤玉は最後、寂しい感じだったけど…鄺露と魘獣がそばにいてくれるから安心(இωஇ )
個人的には魘獣が最後に見れたのもよかった♪
そういえば…月下仙人と彦佑も見たかったなぁ。
小鷺と絶対遊んでくれるよね(⁎˃ᴗ˂⁎)
旭鳳もいっぱい泣いて泣いて、最後は笑顔になってくれて嬉しい。
できれば錦覓の目も色が分かるようになっていたらよかったけど。
でも幸せそうだった(*´꒳`*)
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鳳凰は、潤玉の胸を刺したので死んでしまうのかと思いましたが、あれで窮奇を身体から追い出したようで潤玉はもとの優しい冷静な彼に戻ったようで良かったです。また、二人で桂花酒を飲めるようになって。
影のある天帝と、優しい夜神の両方の顔がみれました。
錦覓は、水神だから、ハクは涙だったのですね。周りの神様、仙人達は分からなかったのかな〜
人間に水神の父上の生まれ変わって、記憶は普通にあったのかな??もう少し時間をかけて説明して欲しかったな〜 あんなにぼろぼろになって錦覓を探し求めてるた鳳凰が嬉しい顔をもっともっと見たかったです。
この回を2話にしてほしい!
狐さん、水蛇さん、人参さんや花界との再会シーンをみたかったです。
最後はハッピーエンドになったようで良かった。
崑崙山、、、あの崑崙山ですね!
うささん、あらすじの完走、ご苦労様でした!
見逃した回が3つもありましたが、あらすじで助かりました。
私は途中見れなくなって、2倍速でようやく見終わりました。
最初は楽しいラブコメ調だったのが、噂に違わず後半は辛い展開で長いジェットコースター状態でした。
何とか旭鳳と錦覓がハッピーエンドで終わって良かったです。
旭鳳と潤王も一応元の兄弟仲に戻れたしね。
そうそう、ムードメーカの月下仙人と彦佑と老胡にも登場してほしかったですね。
鳥さん、魚さん、どちらも甲乙つけ難かったです。
彦佑が化けた潤王の弾けっぷりと錦覓とのじゃれあいは楽しかった~あの魚さん良いわ(≧▽≦)
緑色の目のときは怖かったけど・・・( ;∀;)
何もなかった頃に戻るのは、まだ時間がかかるかもしれないけど
時間はたくさんありますよね(⁎˃ᴗ˂⁎)
錦覓は最初から涙ではなかったのかも?
少しずつ涙になったようなことを言ってたような…勘違い
だったらごめんなさいヾ(・ω・`;)ノ
最後はわかりずらかったですね。
錦覓が人間に生まれ変わったのか、そうじゃなかったのか。
記憶があったので人間じゃなかったような気もするし…。
ただハッピーエンドだったので、それは良かったです。
崑崙って聞くと、どうしてもあっちを思い出しちゃいます(≧▽≦)
完走のこともありがとうございます。
お役に立てたのも良かった!!
でも去年よりは暑さがマシでしたよね!?
完走のこと、ありがとうございます!!
ねこさんも最後まで見れて、良かったです(๑>◡<๑)
そうですよね。最初は笑えるシーンも色々あって。
それがいつの間にか…(;д;)
それでも最後はハッピーエンドで良かったです🎶
錦覓の子供に振り回される月下仙人と彦佑も
見たかったですよね。
私も彦佑が化けた潤王はツボでした!!
ちゃんと彦佑に見えるから(中身が)すごい(≧▽≦)
そうですね、女の子も生まれるといいですよね(*´◡`*)
潤王は天帝としての義務を果たし龍の子孫を残すのでは…と勝手に想像しています。
いろいろ想像すると楽しいですよね(*´◡`*)
この2作は結構似ていますね。
私はたぶん新白蛇伝より天乱の方が好きです。
水神(ジンミー父)は?
2人が再開した時も、もっと喜びの感情を爆発させて欲しかったなぁ。
2人のラブラブシーンも描いてくれたらなお嬉しい!
じっくり2話ぐらいで描いて欲しかったです。