独孤伽羅(どっこから)…胡冰卿(フー・ビンチン) 独孤家の末娘
楊堅(ようけん)…張丹峰(チャン・ダンフォン)
独孤曼陀(どっこばんた)…李依晓(リー・イーシャオ)
「李妃はご生母なれど、爵号も賜っていませぬ。前皇后と並び立てる身分にあらず」と言う文官。他の大臣たちも同意し、宇文贇は「朕を産んだ母が卑しいとでも?」と怒る。楊堅が「皇太妃になさるのが最もよいかと」と言っても、皇太后にしたい宇文贇は譲ろうとしない。大臣たちが皆で「ご再考を」と言い、宇文贇は「ならば喪になど服さぬぞ」と服喪を投げ捨て出て行ってしまう。
楊家の屋敷に戻った楊堅は、朝議の出来事を伽羅に話す。「陛下の目付役とは難しい務めを与えられた」と言う楊堅。もし麗華を皇后にせぬとでも言っていたら、駆け寄り殴っていたと。伽羅は「大司馬のくせに、たやすく腹を立てないで」となだめる。
「それにしても難しいお役目だわ」と言う伽羅。楊堅は「誠にそうだ。“忍”の字には“刀”がつく。宇文護の気持ちが今になって少し分かる」と話す。
顔色を変えた伽羅に気づき「ざれ言だ」と楊堅が言う。伽羅は「邕が言ってた。“楊堅は人の下にいることに甘んじぬ”と。自分でもそう思ってるの?」と聞く。冗談を言う楊堅に「はぐらかさないで」と言う伽羅。楊堅は都へ戻る途中に寄った廟が、独狐信と魏の孝武帝が“独孤の天下”の予言を受けた場所だったことや、自分も占い“帝星すでに明け、独孤の天下となる”とでたことを話す。
慌てて伽羅は「信じないで。誰かのいたずらか、ただの偶然よ」と言う。偶然ではないとしても、その言葉のせいで何人が死んだ?と。楊堅は伽羅の目を見ながら「その予言を受けたのが己ならどうする?」と聞く。「全部、忘れる」と答える伽羅。そして伽羅は「男には天下取りの夢があるのは分かる。だけど邕はこの十数年、私たちのよき友だった。最高の官位を与え、麗華を皇后にしてくれた。それを裏切るの?」と言う。
何もかも宇文邕のためだと感じ「そなたの夫はこの私だ」と言う楊堅。伽羅は「だからこそ止めてるの。帝位につく夢など単なる夢でしかない。不確かな夢のために裏切り者になるの?邕の前で誓ったはずよ。“全力を注いで新帝を補佐します”と。違う?」と言う。「もういい。忘れる。それで満足か?」と怒鳴り、楊堅は行ってしまう。
楊堅が漢書を読んでいると侍女が入ってくる。勝手に入ったことを叱る楊堅に「奥様からの菓子です」と侍女が言う。
勇と遊んでいた広は、ぼんやりしている伽羅に話しかける。「父上は夕餉の席にいませんでした。病ですか?」と聞く広。そこに「父上がいないと思って悪口だな?」と言いながら楊堅が来る。
勇と広を遊びに行かた楊堅は、伽羅に頼み腰をもんでもらう。何も伽羅が話さず「怒っているのか。少し怒鳴ったくらいで私を独りにすることはなかろう」と言う楊堅。せめて子の前では父親を立てよと。何か言いかけて、伽羅は「あなたの考えすぎよ」と言う。楊堅は伽羅の手を取り「宇文邕が死んだばかりでつらい時に、あんな話をして怒った私が悪かった。だが、そなたも悪い。宇文邕はそなたと幼なじみで仲もよく、死ぬ時はそなただけにみとらせた。そなたが私ならどう思う?」と話す。私に嫉妬させるなと。そして楊堅は「私を案ずる気持ちもあり反対するのだな」と言う。
「天龍八部衆の阿修羅は美しく、人はひと目で魅入られるけど食べられてしまう。あんな予言にこだわれば、般若姉上のように…」と言う伽羅。楊堅は「分かった。そなたの言うとおり夢は美しくとも幻だ。今後は2人で地道に生きてゆこう。陛下が成長したら故郷に帰ろう。ついでにもっと子を作ろう」と話す。伽羅を抱き上げ「娘が欲しい」と連れて行く楊堅。
雲和殿。酒を飲み、女たちと遊ぶ宇文贇。麗華が来ると急いで女たちを下がらせる。
「先帝は崩御されたばかり。今は国葬の期間です。酒色にふけってはならぬかと」と言う麗華。宇文贇は「皇后ぶるのはやめろ。お前にずっと耐えてきた。葬儀の日、朕の母を敬うと言ったな。だが母を皇太后にしようとすると、お前の父は強硬に反対した。いいか?今の朕は何でも意のままだ」と怒鳴る。
麗華は「今日は臣下ともめる騒ぎがあったとか。不孝のうえに不道徳まで重ねるとは。皇帝になったとはいえ、臣下たちが不満を抱けば…」と言い始める。それを「お前の父が謀反を起こすとでも?」と言ってさえぎる宇文贇。朕は臣下など恐れぬ、朕が命を下せば臣下どもに毒酒を下賜できる、と。そして寛容なふりをして朕に次々と側室を持たせ、朕は好色の汚名を着て最後まで父上に責められた、お前の母も性悪だ、夫がいながら父上に色目を使っていた、と言う。
麗華は宇文贇の頬を思いきりたたき「母を侮辱する者は許さない。私を誰だと?先帝が決めた皇后で、父は輔政の大臣よ。私を廃せるとでも?」と言い放つ。宇文贇が人を呼び、麗華は「呼ぶ必要ないわ」と言ってひざまづくと「無礼にも陛下を怒らせました。鳳儀殿に籠もり喪に服します」と言う。宇文贇が呼び止めるが、立ち止まることなく麗華はその場を後にする。
曼陀は息子・李淵と都へ来る。「なぜ今まで都に来なかったんですか?」と聞く李淵。曼陀は「以前、都には極悪人がいた。その者が怖くて今まで家に隠れてたの。でも極悪人は死んだ。これで、すっきりしたわ」と嬉しそうに話す。一緒に馬車に乗っていた王氏は「口をお慎みに。発つ前に注意したはずですよ」と言う。
伽羅からは贈り物や文が絶えず届いていたが、いつも返信は王氏がしていた。王氏は楊夫人とも仲良くしてくださいと話す。だが曼陀は「頭を下げるなら、死ぬほうがましよ」と言う。
曼陀にとって伽羅に自慢できるのは、すでに国公の李淵だった。
唐国公の屋敷。「本来は母が来て迎えるつもりでしたが、伯母上が遠慮なさったゆえ、代わりに私が参り邸内の手直しを」と話す勇。勇は広から李淵に贈る子馬を連れて来ていた。
勇が帰り、馬と遊ぼうとする李淵。曼陀は馬を売るように言うが、李淵は聞こうとしない。曼陀は李淵の頬をたたき「従兄はもう大将軍なのよ。己の出世を考えなさい」と叱りつける。反発した李淵は飛び出して行ってしまう。
翌日。参内した曼陀は宇文贇が来るのを見計らい、国公や郡公の夫人たちから卑しい側室だと言われた朱満月の肩を持つ。さらに「今の陛下も正室の子ではないけれど、早々と皇太子になった。陛下を侮辱するの?」と言う曼陀。その様子を見ていた宇文贇は曼陀を気に入る。
宇文贇は曼陀に「朕の母は身分が低いゆえ、皇太后にすることに臣下は反対だ。何か方法は?」と言う。曼陀は「皇太后が駄目なら、別の尊号はどうでしょう。古に倣い“保太后”などは?」と答える。納得した宇文贇は「皇后は朕を敬わぬが、先帝が決めた妻であり、その父は輔政の大臣だ。皇后を服従させる策はあるか?」と聞く。「もし高位の妃を増やし寵愛なされば、皇后は態度を改めるでしょう」と言う曼陀。
宇文贇はすぐに朱満月を徳妃にする。さらに曼陀は「側室を昇格するだけでなく、子孫繁栄のためにもより多く妃を持っては?名家の娘たちをお召しになれば、その者たちの父も陛下に従順になるかと」と話す。宇文贇は李淵を左司衛に任じ食邑を増加、曼陀にも加増する。
朱満月の件で罰としてひざまずかされていた熾繁(しはん)が倒れる。熾繁は尉遅柱国の孫娘で、西陽郡公の夫人だった。宇文贇は自分の寝殿・雲和殿で休ませるよう命じる。
奏状に目を通していた楊堅は「斉王・宇文憲を弾劾する奏状ばかりだ」と言う。そこに「西陽郡公が陛下に殺されました」と鄭栄が知らせに来る。昨日、宮中へ行った郡公夫人を陛下が見初め帰さなかったのです、取り返そうとした郡公を謀反の疑いありとして陛下が抹殺を、と。怒った楊堅はすぐに雲和殿へ行く。
無理やり酒を飲まされていた熾繁を宇文贇から引き離し「郡公夫人は陛下と同じ宇文一族の嫁。人道に外れます」と言う楊堅。宇文贇は「どの口が言う?己の妻の姉と深い仲だったくせに」と言う。楊堅は宇文贇の胸ぐらを片手でつかみ「私は侮辱を受けに来たのではない。お父上とて私を敬った。私の前では口を謹んでもらう」と怒りをにじませる。そして「陛下の命だ。“急病で死んだ西陽郡公を厚く弔い、国公を贈位する”」と楊堅は告げる。
「何だと?」と宇文贇が怒鳴ると、楊堅は「私は輔政の大臣。大司馬と上柱国も兼ねる。20万の大軍も握っている」と言って、胸ぐらから手を放す。今後は態度を改め、愚かなことをするな、伯父の二の舞になるぞ、と。
楊堅が熾繁を連れて出て行ったあと尉遅柱国が来る。
熾繁を引き取りに来たと言う尉遅柱国に、宇文贇は「朕も陥れられたのだ。朕が即位して以来、宇文憲と楊堅は朕を操り実権を握ろうとしている。こたびも2人の陰謀だ。朕の味方をすれば、そなたの孫娘は未来の皇后だ」と話す。
楊家の屋敷。話を聞いた伽羅は、宇文贇に乱暴な言い方をした楊堅に驚くが、間違ってはいないから罵れないと言う。しかし今後は陛下を人前で説教しないで、私たちは外戚なのだからちょっとした言葉が災いの種になりかねない、と話す。その時「大変です。斉王が謀反を」という知らせが来る。
宮中へ向かう楊堅の服の下に防具を着せる伽羅。楊堅は「二度と戻れぬかも。兵を集めておけ」と話す。伽羅は「無事に戻れるわ。陛下と斉王のどちらが勝ったとしても、慎重に行動し、揚げ足を取られないように」と言う。楊堅は伽羅の額に口づけし出て行く。
楊堅が行くと、すでに宇文憲は殺されていた。宇文憲は夜中に来て己を太師にせよと朕を脅し殺そうとした、だが幸い尉遅迥の助けで事なきを得た、こたび尉遅迥の功をたたえて楊堅と同じ輔政の大臣に任ずる、と言う宇文贇。宇文贇は楊堅に「宇文憲が自白したぞ。“こたびは楊堅と共謀した”とな。どうなのだ」と言う。外に兵たちがいることが分かり「いいえ。平時、宇文憲とは親交がありませぬゆえ、反逆者が死に際に語った偽りかと」と答える楊堅。仮に宇文憲の狙いが皇位奪取だったとしても、私の場合、娘はすでに皇后ゆえ共謀する理由がありませぬと。大臣たちも楊堅をかばい、宇文贇は「もうよい。皆は誠の忠臣だ」と言う。
宇文贇は「吉報が2つある。1つ、朕の母を帝太后とする。2つ、尉遅柱国の孫娘は妃にふさわしい。よって貴妃とする」と告げる。意見を求められた楊堅は「陛下の私事ゆえ、何も言うことはありませぬ」と言うしかない。
大臣たちが下がり、残った尉遅迥に「また暴言を吐けば、さっさと殺せたものを」と言う宇文贇。尉遅迥は「言ったはずです。こんな計略は早すぎると」と言う。「だが今夜は愉快だった。後宮に仲間が増え、皇后も喜ぶだろう」と宇文贇は笑う。
ーつづくー
曼陀!!!
さっそく引っ掻き回してくれてる( ̄▼ ̄|||)
でも息子はあんな母親に育てられているのに、いい子かも?
しつこいけど、娘はどうした!?
都にも連れて来てないみたいだけど…。
あと王氏がそろそろ曼陀を見捨てるかもしれない。
何となく、いつまでも変わらない曼陀にあきれているような?
気のせいかな?
宇文贇には、もう何度、バカと言ったことか(*´Д`)=3
自分の父親なのに、喪に服さぬって脅すこと?
麗華のことを愛しているのなら、服従させるんじゃなくて愛してもらう努力をしないと。
父親(楊堅)を陥れて殺すような人を好きにならないしヾ(・ω・`;)ノ
楊堅もいつまで我慢できるのか・・・・。
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