花家の娘の口を手で塞ぎ「死にたくなければ黙って」と言う白娉婷(はくへいてい)。娘がうなずくと、白娉婷は手を離す。娘の意中の相手・陳家の若君が半山寺で待っていると話し、白娉婷は娘と入れ替わる。
“静思楼”に入った楚北捷(そほくしょう)は、琴を弾く娘の背に向かい「心に響く琴の音よ。伝わるのは恋の苦しみ。まさに得難き妙なる調べかな。なにゆえ音色に憂いを帯びる?」と聞く。「この曲は、辺境の地へ送られた王昭君の故郷を懐かしむ心を表しています」と答える白娉婷。楚北捷は「琴の音や歌声には心の機微が表れる。思い悩むことがあるようだ」と言う。
白娉婷は「何をお感じになるかはご勝手ですが、人は皆、痛みを抱えています。なぜ私の心を無遠慮に探るのですか。琴の音は解すれども、思慮に欠けているかと」と話す。「これは手厳しい。こうして会えたのも縁があるゆえ。顔を拝見しても?」と聞く楚北捷。白娉婷は「あなたは多くの戦功を立てた晋の英雄です。なれど私たちは未婚の男女、顔を合わせるのは慎むべきかと」
断る。
いずれ日を改めようと、楚北捷は部屋を出て行こうとする。そんな楚北捷を呼び止めた白娉婷は、長らく胸つかえになっていることとして「蒲坂の戦で敗北なさったのは、別の意図があったからでは?」と尋ねる。敬安王家は蒲坂の戦にて8千の兵で10万の軍に勝ち長子に戻った、しかし、すぐさま燕王に謀反を疑われ滅ぼされた、もしや燕王が晋と密約を?と。そして「もしも何侠(かきょう)が生きていれば、殺しますか?」と聞く白娉婷。
「生かすべきと?」と楚北捷が言う。白娉婷は「無論です。楚大将軍が敬安王家を滅ぼしたのは、度重なる戦で苦しむ民を思ってのこと。燕と晋が互いに兵を退くなら、敬安王家の犠牲も報われます。けれど晋は北伐に備え兵を募っているとか。大将軍の行いは無益な殺生では?」と言う。そして「すでに敬安王家は滅びた。楚北捷、なぜ攻撃の矛を収めぬ?」と言う白娉婷。
楚北捷が白娉婷の隣へ行く。その瞬間、白娉婷は短剣を楚北捷に向ける。
互いに顔を見る。「お前か」と楚北捷が言うと、白娉婷も「あなただったの」と言う。「口が利けたか。想像以上の口達者だ」と言う楚北捷。自分の居場所を探るのが容易だったと話す白娉婷に、楚北捷は「利口な人だ。推測が正しければ、蒲坂の戦で琴を爪弾きながら、陰で指図したのはお前だな」と言う。
楚北捷は白娉婷に背を向けて座る。短剣を向けながら「弓兵が取り囲んでいる。外に出たが最後、矢の雨が降り注ぐわよ」と言う白娉婷。楚北捷が目的を聞くと、白娉婷は「何侠を見逃すと約束してほしい」と言う。隙をつき、楚北捷が短剣を持っている白娉婷の手を引く。そのまま短剣を手から落とし、後ろから白娉婷を身動きできなくしまう楚北捷。
楚北捷は誰かが来る気配を感じ、白娉婷の手足を縛る。
静思楼から楚北捷が飛び出る。そっと部屋に近づいてきていたのは何侠だった。「敬安王子、また会ったな」と楚北捷が言い、ハッとする白娉婷。
楚北捷と何侠が激しい戦いを始める。そして楚北捷が何侠に剣を突きつけ、勝敗が決まる。「あの娘との関係は?」と楚北捷が尋ねる。何侠は「教えぬ。殺したければ殺すがいい」と返す。しかし楚北捷は「この場は見逃してやる」と言う。何侠は「なぜだ?」と聞くが「教える筋合いが?」と言う楚北捷。何侠は「今ここで殺さなかったことを、いつか後悔するぞ」と言って去っていく。
ようやく縛られていた手足の紐を切り、部屋から駆けて出てきた白娉婷。しかし、すでに何侠の姿はなかった。楚北捷は望み通り見逃したことを白娉婷に話す。
命を顧みず、単独で乗り込んできた白娉婷に、楚北捷は「お前の命は恩人である私のものだ。お前の生死は私が決める」と言って口づけをする。そんな楚北捷の唇を白娉婷は噛む。「他に何をたくらんでいる?」と言う楚北捷。
楚北捷は「少し付き合え」と、白娉婷の肩を抱き、ツタを使って屋根まで飛ぶ。「どこかで私と会ったことは?」と楚北捷が聞くと「美しい景色を前に語る言葉としてはやや陳腐では?」と言う白娉婷。楚北捷は「幼き頃、父親と異国の旅を?」と言う。白娉婷は「私は敬安王家の侍女よ。幼少より父母を知らずに育った。敬安王妃と皇女様を親のように慕っているわ」と返す。大将軍は若君を見逃したけれど、敬安王家への仕打ちは決して許せない、機会があれば必ず命をもらうと。
白娉婷が心を尽くしてくれ、何侠は果報者だと楚北捷が言う。「受けた恩は返すものよ」と白娉婷が言い、楚北捷も「実をいうと私にも恩人がいる。死ぬまでに恩を返したい」と話す。
花家。花福全(かふくぜん)は使用人たちに「すぐさま手分けして娘を捜すのだ」と命じる。そこに兵と共に楚北捷が来る。楚北捷は花福全の娘を連れてきていた。「陳家の若君と恋仲ならば、いっそのこと嫁入りさせてはどうか」と言う楚北捷。そして娘を許す代わりに1つ願いがあると、白娉婷を呼ぶ。
「本日より、この娘は花家の養女だ。私が迎えに来るまで、3日間、預かってくれ」と楚北捷は言う。そして白娉婷に「逃げてみろ。花家は一族、皆殺しだ」と言う楚北捷。
楚北捷は「私が何者か、お前はとっくに承知だ。だが私は知らぬ」と言う。白娉婷が何も言わず、楚北捷は「ならば名付けよう」と言い出す。慌てて「白娉婷よ」と名乗る白娉婷。
楚北捷が帰り、花家の命運がかかっている、わが家の全財産を投じてでも結納品を用意し、嫁入り支度を整えさせよう、と花福全は白娉婷に話す。「楚北捷に嫁ぐ?」と白娉婷が聞き返す。花家の娘が「ご存じないの?晋の殿方は婚儀を行う3日前から、花嫁の安全を守るの」と言う。
小箱に入ったかんざしを取り出す楚北捷。そのかんざしを見ながら“お前なのか”と思う。
楚北捷は子供の頃を思い返す。病の母を助けたかった楚北捷だったが、誰も助けてくれなかった。
そんな時、眠ってしまった楚北捷は琴の音で目が覚める。弾いていた女の子に「下手くそ」と言う楚北捷。女の子は微笑み「なら教えてよ」と言う。楚北捷はできない。だが母上は名手だ」と話す。母上に並ぶ者はいないと。女の子は「嘘つき。私の父上こそ天下一よ」と言う。その時、流れ星が。
女の子の父が楚北捷を見ながら「東の空に異変あり。星々を従える巨星。邪気、天を突く」と言い、すぐに離れるぞ、と女の子を連れて行こうとする。女の子は「父上、怖くないわ。ただの男の子よ」と言う。
追っ手に追われていた何侠と冬灼(とうしゃく)は、蒲坂城守の欒樹(らんじゅ)に助けられる。欒樹は白娉婷からの伝達で、守りを固め、兵を集めていた。
花福全は楚漠然(そばくぜん)に「誠に花嫁の取り替えを?」と聞く。「陛下のご意向は、花家の娘との婚姻だ。よって娉婷様を花家から嫁がせる。養女とて娘に変わりなかろう。“取り替え”ではない」と楚漠然は答える。
花家の娘は、白娉婷を部屋から連れ出し、工房へ連れて行く。白娉婷は蟻1匹通さぬ構えの見張りの数に“逃れるには、あの手しかない”と考える。そんな中、詔が届く。
「詔が届いたからには、これで鎮北王(楚北捷)の妃ね」と白娉婷に言う花家の娘。
“天命に従い 晋の法に基づき 詔を下す わが晋の大将軍 楚北捷は 文武共に優れ 辺境を守る 国家の柱石なり 代々 鎮北王を世襲する ふさわしき賢女を選び その妻とすべし 晋の商家 花氏の娘は 温和にして 見目麗しいと聞く まさに好一対なり 鎮北王の妃と認め 朕はここに婚礼を許す”と書かれた詔を受け取る花福全。
白娉婷は鳩についていた“蒲坂に至る”という文を読む。
ーつづくー
今回も楚北捷と架橋の戦いは迫力がありました。
その前に、あの場所がすごい所だった!!
全体をもっと詳しく見たかったかも(∩´∀`@)
やっぱり、かんざしは白娉婷に返していなかったのね…。
かんざしを渡した時のエピを早く見たいです。
あの時にお礼で渡したのかな?
白娉婷は逃げるために何をする気なんだろう…?
花福全は「記憶の森〜」のヨン副社長ですね。
記憶の森〜でも面白い役だけど、花福全も面白い(≧▽≦)
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うささんと同じく、こっちでも面白い~(≧▽≦)と笑ってしまいました。
登場人物と人間関係などなかなか把握できないでいますが、ようやく慣れてきました(?)(^^ゞ
アクションシーンが毎回ありますね♪
週5放送に付いていくのがタイへンです(笑)
楚北捷の突然の告白に白娉婷が自分はそんな気はないと
意思表示を大人な感じでしつつも、
置いて行かれそうになると、「どうしろと?」的な
女子的な発言をしたり。
そして、見ごたえのある戦闘シーンや
緊張感のある楚北捷と白娉婷のやり取りに加え、
コミカルがやってきました!
花福さんは「記憶の森のシンデレラ」のヨン副社長で
趙雲伝でも、衛子夫でも、隋唐演義でも、
傾城の皇妃、古くは封神演義にも出演されていた
苗海忠さんですよね!
なのにそのあとの楚北捷と白ヘイテイがツタを使って屋根に上がるシーンは思わず楚北捷が叫ぶのではないかと一人笑ってしまいました。
楚北捷、白ヘイテイと結婚するの?
簪の女の子は?
恩人でしかないのかな?あれっでした(@@)
楚北捷と白ヘイテイどうなるんでしょうね?