【登場人物】
岳飛(がくひ) …文武両道に秀で、忠義に厚い勇士。主人公。
宗沢(そうたく) …宋の元帥。
王貴(おうき) …岳飛の仲間。義兄弟。
牛皐(ぎょうこう) …岳飛の仲間。義兄弟。
秦檜(しんかい) …中丞。王仲岏の娘・王氏を娶う。
高宗(こうそう) …徽宗の九男。趙構。康王。
太上皇(たいじょうこう) …先帝。徽宗。
粘没喝(メネガ) …金の元帥。
兀朮(ウジュ) …太宗の4男。
韓世忠(かんせいちゅう) …宋の副将。
杜充(とじゅう) …宗沢の部下。金と結託している。
王燮(おうしょう) …杜充の部下。
吉倩(きつせい) …蜈蚣山の山賊。杜充と金と繋がりが。吉勇の弟。
吉勇(きつゆう) …蜈蚣山の山賊。吉倩の兄。
素素(そそ) …忠義社の二堂主。
李孝娥(りしょうが) …岳飛の妻。
「新帝即位」
「無理だ」と言う康王に、汪伯彦は「この状況では康王こそが民の希望です」と説得する。それでも「確かにニ帝は捕われたが、幸多きゆえ必ず無事に戻られよう」と康王は躊躇する。「ですが空位にはできませんし、天のお告げもありました。金軍に追われた康王が、夾江に阻まれ絶体絶命のところ、突然、天馬が降臨し天へと飛び立ちました。まさに天意です」と汪伯彦は話す。宗沢も「二帝が捕らえられ主はいない。康王を立て民を安心させるべきだ」と言い、韓世忠も「康王は知略に富み、懐の広いお方。命を賭してお仕えします」と続く。
「どうか即位願います」と皆からひざまずいて頼まれ、康王は「二帝は金に捕らえられ、天下に主はおらぬ。私がこの重責を担おう。祖先から受け継いだ宋を再興するのだ。諸君は皆、宋の股肱の臣である。この私を支えてほしい。二帝とこの宋の地を奪取するのだ」と言いながら鞘から抜いた剣を天に向ける。
康王が即位し高宗となる。玉座に座った高宗は母の作った灯籠を手にし「朕が6歳の時に贈ってくれた物だ。十数年間、この灯籠は朕のそばにあった。朕は今日、ここに即位する。灯籠をかざすのは暗黒の世にも一筋の光があると知ってもらうためだ。諸君たちも朕と共に心に希望の光をともそうではないか。希望の火が新しい国を輝かせ、民に幸をもたらすように」と告げる。そして、ひざまずくと「父上、母上、私は本日即位するも、金軍はお二方を連れ去ってしまいました。今頃、遠き敵地にて飢寒に耐えておられましょう。ですが父上、母上、希望は失われていません。朕が即位後は、しかと統治に励み綱紀の乱れを正します。国が永続するために」と誓う。
「ご安心を。敵軍が町を焼き落とせど、将兵が反撃を続ければ勝利の美酒を痛飲できます」と言う宗沢。皆は「勝利の美酒を痛飲すべし」と声を揃える。
入隊を志願する岳翔の荷造りをしていると、岳飛の母の弟が訪ねてくる。金に困ってた叔父は、岳翔のために李孝娥が用意した路銀を持ち逃げしてしまう。
孝娥は腕輪などを質屋に入れるが、たいしたお金にならない。仕方なく師匠からの品を預け「買い戻すから、すぐに売らないで」と頼む孝娥。
岳翔に路銀を渡した孝娥は、岳飛に渡す雲の習字と安娘の手巾を託す。“これを見て、子を思い出して”と。
楚の皇帝となった張邦昌は、高宗に謝罪に行く。しかし高宗は会ってもくれない。許されなかった張邦昌は、自ら首を吊る。
張邦昌が皇帝だったのは、わずか32日だった。
留守の役目を言い渡され、宗沢と岳飛たちは汴粱へ行く。しかし繁栄していた汴粱は戦火に焼かれ、荒廃した町となっていた。
高宗から“曹成が金の輩と結託するかもしれない。その前に曹成を排除すべし”と宗沢は命じられる。曹成の配下は10万以上で精鋭も多いく、簡単には制圧できない。岳飛は「賊を倒すには、賊の王である曹成と楊再興を捕らえるのです」と言う。楊再興とは手合わせをした、腕も立ち度胸があるだけでなく義理堅い、猛将を失うには惜しい、楊再興を投降させてから腹心を失った曹成に働きかけては?と。
賊が兵になれるわけがない、投降させても火種を増やすだけだと杜充は反対する。しかし岳飛は「10万の勢力を率いるほどの男たちです。我が軍にも大きな力になりますが、金軍の傘下に入ればどれほどの痛手か」と言う。岳飛に一理あると思った宗沢は、まだ策のない岳飛に「曹成に対処する方法はたった1つ、“戦い”だ。勝利してこそ相手も初めて承服し、投降するか考え始める」と話す。そして地図を見せながら「北は地形が険しく奇襲に適している。曹成たちをここにおびき寄せられたら、我らの勝利は大きくなる。よって地形に詳しい者を味方に引き入れたいと思う」と言う。2人います、吉氏兄弟です、と言う岳飛。
吉氏兄弟は山寨の主で野戦を知り尽くしていたが、2人は投獄中だった。岳飛は「私にお任せを」と言う。
杜充と王燮は皆に気づかれないよう顔をあわせ、合図を送り合う。
岳飛は吉氏兄弟に会うため牢へ行く。
「宋元帥が曹成を襲撃する予定だが、山道が多いので野戦に慣れた者が必要だ。だから我が軍に加わってもらいたい」と話す岳飛。罪が帳消しになると聞き、吉勇は「応じてやろう」と言う。しかし食事をしていた吉勇は突然苦しみ出し、亡くなってしまう。
吉氏兄弟に毒が盛られ、吉勇が死んだことを宗沢に報告する岳飛。岳飛は協力を求めようとした矢先の出来事、軍の中に金の内偵がいるかと、と宗沢に話す。杜充は岳飛と王燮に「徹底的にあぶり出せ」と命じる。
岳飛と王燮は、吉氏兄弟に食事を届けた兵を追いかけるが、先に追いついた王燮が殺してしまう。後から来た岳飛に「あったぞ、毒草だ。私が駆けつけた時は死んでいた」と噓を言う王燮。岳飛は王燮をしばらく見つめたあと、何も言わずにその場を離れる。
軍営に戻った岳飛は、王貴に「食事を届けた者が銀子と毒草を持っていた」と話す。しかし、すでに死んでいたと。
岳飛は黒幕は別にいると思っていたが、まだ証拠がなかった。王貴が「吉倩は知ってるだろ」と言い、岳飛は疑いをかける裏付けになる考え会いに行くことにする。
岳飛は黒幕が誰か吉倩に聞く。迷いながらも、名前を言おうとした吉倩。しかし直前で飛んで来た矢に射られ死んでしまう。
捕虜として連れてきた漢族の宮女を乱暴に扱う金。宮女が泣き叫び、粘没喝はそれが気に入らない。そんな粘没喝に兀朮は「宋の皇室の者は帳面に記載しましょう。王や公主や妃などは除いて、残りは下働きとする」と提案する。うなずく粘没喝。
漢族が磔や首を吊らされる中、素足で外を歩かされた太上皇たちは、帳面に名前を書かされる。秦檜も金の男に痛い目に遭わされるが、王氏は何もすることができない。
岳家軍に入隊志願者が殺到する。その中には岳翔や素素の姿もあった。
入隊試験の申し込みを受け付ける中、岳飛は従軍するという岳翔に「希望者は例外なく試験を受けてもらう」と告げる。素素は「女は受け付けないんだ」と言う王貴に「女が駄目だと、どこに書いてあるの?」と言い返す。
ーつづくー
あれ!?岳飛たちがいる…。
命じられた岳飛たちが太上皇たちを助けようとするシーンとかあるかな?と思っていたけど、なかったのね(0д0∥)
康王が高宗に。
玉座に座る高宗は、欽宗より立派に見えたかも。
今後どうなっていくか…。
岳飛の叔父さんがひどすぎる(;△;)
あれは李孝娥が最後にお母さんから受け取った大事な品…。
質から戻ってほしい(;_;)
岳翔と素素は試験どうなるかなぁ?
たしかに女は駄目だとは書いていないと思うけどヾ(・ω・`;)ノ
でも、素素なら男並みに強いよね!?
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本当に混乱していますね。
冒頭の高宗即位の場面で、
宗将軍と汪伯彦が揃い踏みに
蘭陵王のあのお二人を思い出しました。
その時、ふと優柔不断な君主と奸臣がいなくなり、
生まれ変わった朝廷になってほしいです。
姐姐仰るように高宗はどうなるのか未知ですけれど、
灯になってほしいです。
そして、岳飛たちを中心に、義士たちが
素素が言っていたように性別関係なく、集まり
力になりますように(祈)
康王府にいた奥さんの邢秉懿はどうしているのかしら?
張邦昌はなんと傀儡国家・楚の皇帝になっていたのね。
戻ってきたという事は、少しは良心の呵責があったようだけど
自分の意思ではないとまた嘘言って、自ら反逆の罪であると墓穴を堀り自害。
最期までなんだかんだ言っていました。自業自得。
秦檜が王氏をかばうようにしていて、夫としての優しさを見ました。
秦檜も痛い思いをして辛いね。王氏も心配そう。
ネメガは残忍極まりないが、文系オリブはネメガの行為をよく思ってないようでまだ慈悲の心があるような。
体育会系ウジュは結構頭も使ってるよね。
岳飛は王燮を怪しんでいるけど、今は証拠がない。
杜充と王燮が金の内偵であるのことをいつ、どのように暴くのか、楽しみ。
岳飛は岳翔と素素、身内や知り合いを優遇しないね。
きっと強い岳家軍の仲間になってくれると思う。
岳家たちこそ真の股肱の臣。
以下、蔦谷 さんとい方の卒論文献からの引用です。
「どうやら張邦昌は自らの野心からではなく、宋の国や民のことを思って皇帝となっていたようである。金軍が撤兵すると張邦昌はさっそく退位し・・・・
高宗は張邦昌を赦すのだが、金との徹底抗戦を主張する面々、特に宰相の地位にあった李鋼は激昂した。高宗政権は主戦派が圧倒的に多く、高宗は彼らの声に抗し得なかった。
高宗自身は張邦昌の処罰を望んではいなかった。むしろ、一時的にしろ中原に平和をもたらし、祖宗の陵廟を守ってくれた張邦昌に感謝していたといって言っていいだろう。」
ドラマと原作では微妙に違いがあるので
岳飛伝を読みたくなってきました。
町の図書館にあるようなので、冬休みの間に読もうかなと思いました。(できるかな?)
以上、長~い独り言ですみません。