「鉄浮屠全滅」
小満が“張用兄さん、この1年、お世話になりました。私は父の敵を取りに行きます。感謝の印に腕輪を…”という手紙を置いていなくなる。「女1人で敵討ちなんて無理よ」と張用たちに話す烏詩瑪。張用は劉半仙と一緒に小満連れ戻しに行く。
秦檜は「岳家軍への食糧はすでに断った。そろそろ限界だろう」と万俟离に話す。「ご安心ください。岳飛が食糧を求めても拒めと、河南の各知県に命じてあります」と言う万俟离。「よし」と言いながら秦檜があくびをし「お疲れなのでは?」と万俟离は聞く。金の破約以来、まったく熟睡できないと返す秦檜。己を案じてはいないが、岳飛が負けて金が南下した場合、陛下は今のお体だと遠くに逃げられない、だが岳飛が勝てば金は先代の皇帝を引き渡す、そうなったら陛下はどうなさる、と。
態度で劉半仙が小満のことを好きだと見破る張用。しかし劉半仙は「だけど俺は…しょせん山賊あがりの人間だ。でも趙さんは…住む世界が違う。丞相のご令嬢だもんな」言う。張用は「それがどうした。“好漢は美女を娶る”。彼女の心さえつかめば身分は関係ない」と話す。俺だってあんな別嬪を嫁にした、もし本気なら全力で応援してやると。その時、秦檜が近くにいることに気づく2人。狙っている小満もそばにいるはずだと緊張が走る。
剣を鞘から抜いた小満を、見つけた張用たちが「待て」と言って止める。張用と劉半仙は小満を別の場所へ連れて行く。
3か月分の兵糧があると兀朮に思わせた岳飛。岳飛は「奴は近く攻めてくるはず。奴の目標は恐らく潁昌だ。王貴が潁昌を守っているが、兵数も戦力も金には及ばん。各部隊を潁昌に集結しよう」と張憲と岳雲に話す。
岳雲から背嵬軍を十分鍛え上げたことを聴いた岳飛は「鉄浮屠に勝つ鍵はお前たちが握っている。配下を率い、すぐ潁昌へ向かえ」と岳雲に命じる。
陣営を出て行く岳雲を呼び止める岳飛。岳飛は岳雲のもとまで歩いていくと、幼い岳雲にした時のように、岳雲の額に自分の額をつける。それを見つめる張憲。
岳雲が笑顔で「父上」と言うと、岳飛も頬笑む。
岳雲が行き、張憲は「兄貴、急に情が湧いたか?」と聞く。岳飛は「今回は勝負の分かれ目となる一戦だ。血で血を洗う壮絶な戦になるだろう。結末は誰にも分からん。雲は立派な息子だ。失いたくない」と答える。「大丈夫だ。雲は無事に戻ってくる」と言う張憲。岳飛は「鉄浮屠との対決は上策ではない。だが半月以内に兀朮に勝たねば餓死するのみ。張憲、牛皐と合流し、潁昌への救援に備えろ」と言う。
秦家が今、料理人と使用人を探していることを劉半仙が聞きつけてくる。料理人として秦家に潜り込み、食事に小細工をすれば安易に毒殺できると。話を聞いた張用は「お前は料理の腕が立つ。秦家に行け」と劉半仙に言う。小満も一緒にな、劉半仙が料理人、小満が使用人だと。劉半仙は尻込みするが、小満からひざまずいて頼まれ引き受ける事に。
劉半仙は数人いた候補の中から料理人として選ばれる。使用人を決めかねていた王氏だったが、劉半仙が小満と同郷のふりをして口添えし、小満も雇ってほしいと頼み込んだことで「いいわ」と言う。
潁昌で戦が始まる。岳雲率いる背嵬軍は、鉄浮屠の馬の足を狙い、次々と倒していく。そして岳雲が夏金烏を殺し、快勝する。
陣営で夏金烏の手を握りながら「私の大将たる男が、こんな姿で帰ってくるとは…。私は許さんぞ。夏金烏、答えろ」と言いながら悲しく笑い出す。
その姿をそっと見た翎児は「軍師、兀朮をなだめてちょうだい」と哈迷蚩に頼む。
哈迷蚩は「梁興率いる忠義社および黄河両岸の民が蜂起しました。岳家軍の旗を揚げており、総勢40万に達します。彼らは各地の城を襲い、北京大名府や磁州、相州などで我らの兵糧、馬、金帛を奪いました。燕山より南では、もはや誰も金に従いません」と兀朮に話す。「私は兵を募ったが、河北で誰一人応じなかった。なのに奴は40万だと?軍中の動静は?」と聞く兀朮。哈迷蚩は「敗戦で皆、動揺しています。燕京では大勢が北へ帰る準備を始めたとか。また烏棱思謀将軍は配下にこう述べたそうです、“岳家軍が来たら決断を下す”。投降の意志は明らかです」と言う。
「烏棱思謀まで寝返る気なのか。万事休すだな」と兀朮が言うと「将軍5名がすでに宋に下りました」と哈迷蚩が話す。早く手を打ちましょうと。「これまでの勝利は鉄浮屠あってこそだ。その鉄浮屠が全滅した。汴京を捨て北へ戻る」と言う兀朮。哈迷蚩は「四太子、本気で仰せですか?」と聞く。「汴京を守るために残るなど、岳飛に捕われるのをただ待つだけだ」と兀朮は声を荒げる。それでも「我々にはまだ挽回の余地があるのです」と言う哈迷蚩。
兀朮は「皆が離反したのに何ができる。岳飛に希望を託すか?奴は明朝、撤兵を決めるかもな」と言う。哈迷蚩は岳飛より秦檜のほうが智謀に長けている、岳飛と戦うのではなく、秦檜を引き入れるのです、と返す。古来、奸臣が内にいれば武将は外で功を立てられない、聞けば岳飛は朝廷との摩擦が絶えないとか、それを利用すれば我らが岳飛に負けることはないと。もっともだと思った兀朮は「では臨安へ行ってくれ」と哈迷蚩に言う。
岳飛は祝宴をしている兵たちに「数日後、韓世忠、張俊、楊沂中、王徳、呉玠などの将軍が潁昌に着く。皆で合流し、全軍で朱仙鎮を目指すのだ。この一歩を踏み出せば、十数年ぶりの中原奪還に更に近づく」と話す。「奪還するぞ」と連呼する兵たち。さらに岳飛は「今日は俺も禁酒令を破る。みんなと痛飲し祝いたい。しかし忘れるな、ほどほどにしろ。金を滅ぼしてから、諸君と飲み明かす」と言う。
「豪傑に真情あり、好漢は酒を尽くす。飲め」と言い、自らも酒を飲む岳飛。
久しぶりの鶏肉に喜ぶ牛皐。しかし岳飛は負傷した兄弟に持っていくように言う。仕方なく、牛皐は持って行く。
王貴は「潁昌の戦いでは皆の足を引っ張った。この酒で兄貴とみんなに謝罪する」と言って酒を飲む。しかし岳飛は見つめるだけで何も言わず行ってしまう。
そんな中、雨が降ってくる。
牛皐が法術をし、本当に雨がやむ。
梁興と歩いていた孟邦傑が、宋の民に変装した哈迷蚩を見つける。秦檜と密会すると思った梁興は、哈迷蚩を自分が尾行することにし「兄貴に報告を」と孟邦傑に言う。
丞相府。料理を運んできた小満を秦檜が見る。
ーつづくー
岳飛と岳雲が額を合わせたところが良かったです(*´ー`*)
きっといつも厳しい父がそんなことをしてくれて、岳雲もすごく嬉しかったと思う。
また岳飛と王貴に溝ができたような…ヾ(・ω・`;)ノ
怒られた方がよっぽどいいよね。
岳飛には岳飛の考えがあると思うけど…誤解が生まれそうで心配。
王貴の顔も気になるし。
小満、大丈夫かな?
秦檜の目つきが怖かったけど(@_@;)←気のせい?
それにしても、まさか劉半仙が小満を好きだったなんて!!
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技はまだまだと思いますけれど。
張用の作戦、おもしろいのですけれど、
ラストのちらっと秦檜の目付きが気になります。
小満、上手く乗り切ってほしいです。
岳家軍は危機的状況は変わっていないですよね、
梁興たちがうまく哈迷蚩のしっぽを掴んでくれるといいのですけれど、
明日の展開が気になります。
息子を失いたくないと張憲に言った父の気持ちが岳雲にも伝わったでしょう。
小満の刺客姿、似合ってましたね。
間一髪で助けられました。
劉半仙、小満のことを好きだと言いながら最初は尻込みしてたけど、あのようにお願いされたら断れないでしょうね。
二人ともうまく潜り込めてよかったです。
小満、他の下女候補達と比べると断トツに綺麗でお嬢様。
劉半仙にとってはやっぱり高値の花ですが、張用に背中を押された感じね。
潜り込んだ二人はどうなるんでしょうか?