恂勤群王別邸。若曦と巧慧は部屋に入るが、慶事の飾りもなく、十四皇弟がいないことも不思議に思う。そこに十四皇弟が来る。「陛下より婚礼の議は禁じられた。慶事の飾りも許されない」と言う十四皇弟。
密偵からの書状に雍正帝は笑う。怡親王にその書状を見せ、婚礼を禁止したのに赤い布をかぶり十四王府到着した若曦を「怖いものなしの女だ」と言う。それだけではなく、福晋らとの食事で勝手に中座したことも書かれていた。周囲の者たちの顔を立てようともしない若曦に雍正帝は、十四皇弟を本気で好きではないと思う。
"行きては至る…"と無意識のうちに何枚も書いていた若曦。巧慧は思いの丈を筆に込めていると感じる。自分の書いた字を見ながら「模倣できても究めるのは難しい」と若曦はつぶやく。
外でお茶を飲みながら"心に残っているのは彼との思い出だけ。彼と過ごした時間。彼の笑顔と皮肉な言葉。そしてため息。他の人たちのことは忘れ、彼のすべてを心に刻む。もう誰も私たちの時間を邪魔できない"と思う若曦。その目にだけ雍正帝が見える。"やっと初めて何ものにも阻まれず、彼を愛せるのね"と。
雍正帝も誰もいない若曦のいた部屋で、2人だけの時を振り返る。
剣舞をしていた十四皇弟に「寒い日でも血気盛んね」と若曦は声をかける。「ん」と言い若曦に汗を拭ってもらう十四皇弟。若曦が「寒いから服を着て」と言うと「冷えているのはどっちだ」と言いながら十四皇弟は若曦の手をにぎる。
十四弟から雍正帝に便りが届く。"ならず者・劉邦が皇帝となり、英雄・項羽は自害した。英雄ちは、その墓前で嘆くことしかできない"と書かれていた。十四弟が怒りに任せて書いたのだと雍正帝も分かってはいたが「もう奴の書状は見ない」と言う。そこに密偵からの書状が届く。若曦と十四弟の結婚は形だけだと怡親王から聞いていた雍正帝だったが、書状には"十四皇弟の剣舞を観賞。十四皇弟の汗を拭き、手を温めてもらった。そして2人は手を取り笑顔で屋敷へ"と書かれていた。夜も同じ部屋にいたと知り、怒った雍正帝は十四弟と若曦の件は報告しないよう命じる。
酔った十四皇弟が若曦の部屋へ来る。「納得できんのだ」と言う十四皇弟。「先帝が私に皇位を譲っていたら、今、天下の主になっているのは私だ。八兄上たちの行く末も変わっていた」と。そして「"血気盛んな若かりし日 同士と契りを結ぶ 正義を貫き 理不尽に怒りを燃やす 短く交わす言葉 生死を共にせん 誓いは千金のごとく重し"…どうして。私が何をしたというのだ」と言い涙を流す。若曦は寝てしまった十四皇弟に布団を掛け「ごめんなさい」と言う。
鼻煙壺に描かれた犬を見ながら"ケンカした3匹の犬も、今や1匹があの世へ逝き、1匹は軟禁。もう1匹はここで人生の終わりを待つ"と思いながら、若曦は居眠りを始める。巧慧は優しく若曦を起こし、寝台で寝るように言う。若曦は寝台へ向かおうとするが意識を失い倒れてしまう。
何人にも見てもらったが、どの医者も衰弱だと診断を。眠りについた若曦は霧の中、雍正帝を見つけ駆け寄る。しかしつかまえようとした時、消えてしまう雍正帝。「第四皇子」とうなされながら何度も名前を呼ぶ若曦。巧慧がそっと「お嬢様」と起こす。目を覚まし、体を起こした若曦は墨と筆を用意するように言う。
"陛下へ"と封筒に書き、手紙を入れる若曦。十四皇弟に「陛下に渡してくれる?」とその手紙を差し出す。それを受け取る十四皇弟の手をつかみ「急いで。早く届けたいの。少なくとも、あさってには彼が読んでくれる。3日後には彼に会えるわ」と。
陛下の字を見て練習をしてきた若曦の筆跡は陛下とそっくりだった。噂になれば面倒になると考えた十四皇弟は、"陛下へ"と別の封筒に書き、若曦の封をした手紙をその中へ。
雍正帝に十四皇弟から早馬で書状が届く。どうせ挑発する内容だと思った雍正帝は、目を通さず置いておくように言う。
若曦は横にもならず、つらい体で座りながらひたすら雍正帝が来るのを待つ。しかし、雍正帝はいつまで経ってもこない。若曦は「彼は会ってくれない。私を許してないんだわ。最後にひと目会うことすら拒むほど恨んでるのね。いいえ、恨みさえないのよ。私の存在なんて心にも留めてない」と涙を流す。巧慧は若曦の手を取り、陛下は忙しく、一国の主ともなれば政務が山積みでしょう、必ずいらっしゃいます、と慰める。
若曦は玉檀が死ぬ間際に残した遺書を、自分の死後に来る怡親王に、必ず九皇弟に渡すよう、内密に言付けてほしいと頼む。そして小箱にある装飾品の半分を王殿の弟に渡すようにと。さらに若曦は、緑蕪がもうこの世にいないこと、怡親王が傷つかぬよう黙っていたこと話し、怡親王が亡くなってから承歓にお参りするように言っていた日が母の命日だと伝えてほしいと言う。
肩に激しい痛みを感じる雍正帝。高殿に下がるように言い雍正帝は目をとじる。「陛下」という声がして雍正帝が目を開けると、目の前に若曦が。雍正帝はゆっくり歩み寄り若曦を抱きしめる。その瞬間、目を覚ます雍正帝。辺りを見渡すが若曦の姿はどこにもない。
若曦は身支度をし、今日も雍正帝が来るのを待つ。椅子に座りながら目をつぶり巧慧にもたれる若曦。十四皇弟が若曦の頬に触れると、つらそうに「第四皇子」と言いながら若曦は目を開ける。そして相手が十四皇弟だと分かると、悲しそうに目を伏せる。
十四皇弟は楽師の曲を聞かせるため、若曦を外へ連れて行く。満開の桃の花と楽師の曲が流れる中、十四皇弟に支えられながら座っていた若曦は、手に木蘭の花を持っていた。「"草の色は緑 染むるに堪え 桃の紅は燃えんと欲す"」と言う若曦。木蘭を見ながら「美しいわね」と言う。桃の花だと思っている十四皇弟は「来年もまたここで一緒に桃の花を愛でよう」と言う。若曦は「腐って悪臭を放つのは嫌」と死んだら火葬にしてほしいと頼む。そして、風の吹く日に灰をまいて、と。ずっと紫禁城で囚われの身だった若曦は「死んでからは二度と束縛されない。風と共に逝くなんて、すばらしいわ。これが私の願い。聞き入れて」と言う。十四皇弟は「分かった。必ず守る」と答える。十四皇弟の肩にもたれた若曦に「来世があるとしたら、私を覚えてるか」と涙を流しながら聞く十四皇弟。若曦は「孟婆茶を何杯も飲むわ。あなたたちのことを何もかも忘れるために。十四皇弟、あなたは生き延びて、過去のすべてを…私を忘れてほしい…」と言うと、持っていた木蓮が手からぽとりと落ちる。
雍正帝に若曦が亡くなったという知らせが届く。涙を流しながら「馬爾泰若曦、朕の許可なく死ぬな。絶対に許さんぞ!」と言う雍正帝。そして、若曦からの書状を探す。ようやく十四皇弟の字で書かれた書状を見つけ封を開ける。その中には"陛下へ"と若曦の書いた手紙が入っていた。雍正帝は顔をゆがめ涙を流す。
ーつづくー
書きました…。
書けました…。
私にとっては今までで一番つらい回でした。
誰も幸せじゃない。
若曦も雍正帝も十四皇弟も。
離れていても、ずっと心は1つだった。
だけど、最後まですれ違いだなんて…(;_;)
行きては至る…と若曦が書いてるのを見たとたんに、切なくてもう涙ポロポロ。そのあと、若曦が外でお茶を飲んでいるところでまたポロポロ。
そんな感じで、思い出すだけでもポロポロ状態。書けないかと思ったΣ(T▽T;)
十四皇弟の剣舞とか、若曦に汗を拭いてもらって幸せそうな顔とか(わざとたけど)、自分が皇帝になれなかったことへの思いとか…できたら別の回で見たかったです。私だけかもしれないけど、今回の回では、かすんでしまって…。
若曦が亡くなる時に言っていた"孟婆茶"は「生まれ変わる時に記憶を消すため飲む茶」だそうです。
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皆さまのコメント拝見して楽しんでおりましたが…今回初めて投稿します。とうとう若ちゃんが…こんなに辛い展開なんて!!悲しすぎです!せめて最後に二人には会ってお互いの思いをわかちあって欲しかった,,…と思うのは私だけでしょうか?(T_T)
四爺とRuoxiはあれほど想い合っていたのに
最期の最期まではすれ違いで。。。
思いの丈を筆に込めた結果、極めることはできずとも筆跡が・・・
字は体を表すのでしょうか。
恂勤郡王別邸に入って
やっと誰にも邪魔されずに、四爺のことだけを思うことができる・・・
と心の中で呟いていましたが、
そんな状態は皇宮の中でもその気になれば作れたはずなのに。。。
魂で会えていたのがほんの救いでした。
それにしても、十四爺が可愛そう。
四爺と間違われたり、最期を託されたり。。。
十三爺も痛々しいです。
お二人は本当に心広く、寛容です。
十四爺がRuoxiに汗を拭いてもらったシーン、
そしてRuoxiの空想で、四爺とお茶をしていたシーン。
それぞれ幸せそうでした。
予告を見ると、Ruoxiいや張暁が出てきていましたね。
いよいよ最終回。さみしい限り。。。
明後日以降どうしよう。。。
本当に、誰も幸せじゃ無いですね。
ジャクギは、四爺を誤解してる…嫌ってもいないし、忘れてもいないのに…
木蓮の簪、木蓮のイヤリング、木蓮の服…四爺の好きな木蓮…大好きなのに…
孟婆茶…飲まないで欲しい…
胸が痛いです。
そしてこのブログ愛読者の皆さん初めまして。
いつも素敵なストーリーそして感想をありがとうございます。そして解説も入れて下さったりですごく、物語に深く入れ幸せです(*^_^*)
衣装、映像の美しさに大陸物の偏見がすっかり消えさり、あの皇子達の髪型すら愛せる自分にびっくりです。
15話位からお邪魔していましたが、最後明日を前に私も廃人になる前に仲間に入れて欲しくって初コメです。
今日は初めて4様だけを愛せるルーシーに涙が止まりませんでした。
そして14様のそんなルーシーを看取る姿に涙。
昨日の8様、13皇子と別れる所何度見直したか知れません。明日が恐い。
明日を過ぎたら楽しみが\(◎o◎)/
ひとつ質問していいですか?俳優さんが出てたバラエティーの所でルーシーの涙はどうしてだったのですか?
チャット大会是非参加したかったんだけどこちらのコメまだだったので少しだけ覗かせてもらって諦めました。
いつも遅い時間までありがとうございます。
明日、明日で終わっちゃいます。(;O;),
とうとう明日で最後になりましたね。
いつもあらすじ拝見させて頂いてます。
私も明日が終わって廃人になる前に参加させ頂こうと初コメントしました。
明日以降、何回も何回もうささんのあらすじを読み返す事になるでしょう。
ニッキーも小道具の木蓮の簪等見ると今でも悲しくなるそうですよ
二人共若曦と四爺に成りきってたんですねえ^^
良かれと思ってしてくれたこ とも裏目に・・・
木蓮の花の模様の服をまとい、髪には木蓮の簪、耳には木蓮のイアリング
4爺に見てもらいたくて、辛くても装って 待ってたのに
手に木蓮の花を持ち、四爺の好きな王維の詩を口ずさむ
眼前には満開の木蓮の花
四爺に逢いたかったよね
でも死 により若戲の魂は昇華されるけれど、残された四爺の心は傷ついたままなの?
チャットで言ってた(木蓮の涙)を四爺に捧げます
http://www.youtube.com/watch?v=G1m_Um7Ay3o
歌詞はね、著作権に引っかかってしまうと思うの。
なので消させていただきました。
木蓮の詩ありがとうございます。
又涙でした。
(;_;)
やはり彼らにも思い出深い作品だったのですね。そんな作品に出会えて私も良かったです。(今はストーリー上、哀しみにくれてますが)
ニッキ-と詩詩が手をつないで歌っていると何だか救われた気がしました。(別番組)
m(_ _)m
でもこれだけはとりあえず……最期まで第四皇子を想い続け、第十四皇子の腕の中で息を引き取った若曦。木蘭の花を握っていた若曦の姿が本当に悲しくて。思い出すだけで胸が痛いです。雍正帝が、意地張ってないで書状さえ読んでくれていたら。第十四皇子がなにも考えずそのまま渡してくれていたら。。。と、思わずにはいられません。そして第十四皇子の剣舞、私も他の回でもっとゆっくり見たかったです。他のことがおっきすぎて……(T_T)しかもかなりカットされたらしいですね。DVDでたっぷり楽しむことにします(^_^;)
明日の最終回を終えたら、ゆっくりとまたお邪魔しに来ますね。どうしてこんなに苦しいんだろう。