「よみがえった記憶」
逃げていた麗華(れいか)たちの馬車が木にあたり、車輪が外れてしまう。出血のひどかった鄧嬋(とせん)が苦しそうな声で「車から降ろして。故郷が見たいの」と言う。
麗華は指を指しながら、朦朧としている鄧嬋に「あそこよ、かすかに新野が見えるわ。頑張って」と言って励ます。「最後に会いたかった。なぜなの、あなたは…私を見ようともしなかった」と陰識(いんしき)を想いながら涙を流す鄧嬋。
鄧嬋は麗華の腕の中で亡くなってしまう。
悲しみに打ちひしがれていた麗華は、子供の頃の記憶がよみがえって来る。
「何度も言ったはずよ、剣を振り回して遊ぶなと」と麗華を叱った実母。“京都太学”で刺客をかくったこと。実母に「師匠、劉家の男として王莽の暴虐は座視できない。国と民のために王莽を討ちます」と言った劉玄(りゅうげん)。「お父上と行きなさい。いい子ね、でも私には使命があるの」と実母に抱き締められたこと。実母に気絶させられ、目覚めた時は父と一緒に馬車に乗っていたこと。その父に「母上が寒食節に王莽を暗殺する気です」と訴えたこと。劉秀(りゅうしゅう)に「文淑(ぶんしゅく)、この子を頼む。明日、渭水で会おう。私たちが来なければ麗華を陰識の元に送ってくれ」と言った父。そして目の前で亡くなった両親。
官兵たちが麗華に追いつく。
麗華を取り囲む官兵たち。1人の官兵が泣き崩れている麗華の首元に剣を向ける。それまで激しく泣いていた麗華は、とっさにその剣をうばい官兵を次々と殺して行く。しかし鄧嬋に剣を向けられ「死体を斬るぞ」と言われ、剣を手から離すしかなくなる麗華。その様子を陰から見ていた男がいた。男は麗華に師匠の面影を感じる。
麗華が殺されそうになり、飛び出してきた男がすべての官兵を殺してしまう。
「麗華、分かるか?劉玄だ」と言う男。麗華はすぐに分かる。
王莽を討とうとした日。囮を襲った劉玄を助け、逃がした麗華の母。残って戦った麗華の母は負傷し、駆けつけた麗華の父が馬に乗せて逃げる。母が「私に構わないで」と言うと、父は「夫婦なら死ぬ時も一緒だ」と返す。
渭水で待っていた麗華と劉秀の元に馬に乗った両親が駆けてくる。喜んだ麗華だったが、2人が追われていることに気付いた劉秀が麗華を連れて隠れる。父が来るなというように首を振り、叫ぶ麗華。そんな麗華の口を劉秀が手で塞ぐ。
父は「安心しろ、永遠に離れない」と母に言うと、馬に乗ったまま崖から飛び降りる。
夜。麗華は泣きながら鄧嬋を埋める。“許して、鄧家の状況が分からないから、まだ連れて帰れない。少しだけ辛抱して。待っててね、必ず従姉さんを家に帰すから。誓うわ”と思う麗華。
翌日。なぜここにいたのか麗華が聞くと、劉玄は「王莽の暗殺に失敗して故郷へ戻ったあと、弟が官府に殺されてな。私は弟の敵を討ってから、死を装って流浪の旅に出た」と話す。
劉玄は「母親の敵討ちをしたいなら、私と平林に行かないか?」と誘う。陳牧(ちんぼく)が率いる平林群に身を寄せる、新を滅ぼし王莽を討てば母の無念を晴らせると。しかし麗華は断わり、新野に戻ることを選ぶ。
麗華は鄧嬋に必ず復讐することを誓ったあと、新野へ向かう。しかし、その途中で倒れてしまう麗華。
目覚めた麗華の傍らには劉夫人がいた。ここがどこか尋ねる麗華に「我が家よ。私の次男…つまり劉仲(りゅうちゅう)が家族と春陵へ来る途中、あなたを見つけたの」と劉夫人は説明する。
麗華は劉秀が宛から戻ったか聞く。劉夫人は顔を曇らせ「いいえ」と答える。麗華は「では捜しに」と行こうとし、しばらく安静にしていなさい、と止める劉夫人。そこに劉縯(りゅうえん)が粥を持って入ってくる。
麗華は男装をしていたことを劉縯に謝る。劉縯は「何を言う。英雄に男も女も関係ない。私にとってお前は永遠に陰戟(いんげき)だ。生死を共にする兄弟だぞ」と言う。麗華は劉縯に従い、命懸けで戦う事を誓う。
劉稷(りゅうしょく)と食客たちは、麗華と今までどおり接することに。そんな麗華が男も顔負けで腕が立ち、度胸もあって李軼(りいつ)よりずっと立派だと話すみんな。自分の家族が殺されても李軼は死を恐れ臆病だと。それを李軼本人が聞いてしまう。
“李家は破滅し、従兄上も行方知れずに。後ろ盾なき私は劉家に身の置き場もない”と思う李軼。
翌日。李軼が薪割りをしていると伯姫(はくひ)が来る。「力仕事は私たちがやるわ」とやめさせようとする伯姫。李軼は「止めるな。君も私のことを軽蔑しているのか?」と言うと、李家はついえた、家族も殺されたのになす術がない、私は無能だ、いっそ宛に戻り死ねばよかった、となげやりになる。生き恥をさらし、笑い者にされたと。
伯姫は「李家のことにみんな心を痛めているわ。つらいだろうけど、しっかり生きるのよ。いつか敵討ちをしなきゃ。他人の話は気にしないで」と慰める。優しい伯姫の言葉に「誰よりもすばらしい女子だ。賢くて心優しい君は、野蛮で粗暴な陰戟よりずっといい」と言う李軼。
李軼は彼女が戻って以来、劉縯から離れず、つきまとっているという噂を耳にしたと話す。
劉秀が戻らず、麗華は宛に行って来ると劉縯に言う。賢い弟だから必ず脱出できると言う劉縯。それでも麗華は「やっぱり行ます」と駆け出すが、完治していない麗華は倒れそうになる。劉縯が支え、それを見てしまう伯姫。
怒った伯姫は自分の体をぶつけて麗華を劉縯から離し「縯兄上にまで手を出す気なの?」と麗華に言う。劉縯が何の話か聞くと、伯姫は「彼女はわざと同情を引いているの」と答える。そして「秀兄上が心配?でも秀兄上から馬を奪って置き去りにしたのは誰?」と麗華を責める伯姫。
麗華は反論できず「そのことは私が悪かったわ」と謝る。しかし、伯姫は麗華のその言葉も、善人ぶって腹黒すぎる、秀兄上の想いを踏みにじったばかりか縯兄上の気を引くための猿芝居だと言い返す。劉縯が麗華をかばうことも許せない伯姫。麗華のことを「とんだ女狐よ」と伯姫が言い、怒った劉縯は伯姫の頬を叩いてしまう。
泣きながら「初めて手を上げたわね。なぜ、あんな他人のために?」と伯姫が言う。「お前の目を覚ませるためだ。陰戟は富貴を投げ打って義軍に入ってくれたんだぞ。私の大切な兄弟だ。実の妹だろうと陰戟への屈辱は許さん」と言う劉縯。劉縯は劉家の娘として器の大きな人間になるよう話すが、伯姫には劉縯の思いが伝わらない。
道の先を見つめながら“秀兄さん、絶対に生き延びて”と思っていた麗華。その目に歩いてくる劉秀が映る。互いに駆け寄り、麗華は泣きながら「おかえり、無事でよかったわ」と言って劉秀の胸に顔をうずめる。心配ない、と劉秀が麗華の体をさすると、麗華は鄧嬋が亡くなったことを話す。私のせい、守ってあげられず死なせてしまった、あなたの忠告を聞いていたら死ぬ事もなかったと。「君のせいじゃない。戦乱を招いた王莽に殺されたんだ」と劉秀は言う。
麗華が「ええ、王莽が帝位を奪わなければ両親も死なずに済んだ」と言うと、劉秀は驚き「思い出したのか」と聞く。うなずいた麗華は「あなたや兄上が事実を隠したのは私のためよね。目の前で死ぬ家族を救えないのは何よりもつらい。私を苦しめたくないから秘密にしたんでしょ」と言う。麗華を強く抱き締め「過去は変えられない。もう、忘れるんだ。今後は生きてる人を精いっぱい守ろう」と言う劉秀。麗華は環首刀で新を倒し、大切な人を守り抜くことを誓う。
新野の県宰が鄧家を粛清し、陰識の助けで逃れることができた劉元(りゅうげん)が、劉縯の屋敷に身を寄せていた。
「主人(鄧晨/とうしん)は他の者たちを、育陽にある鄧奉(とうほう)の家へ送り届けているわ」と話す劉元。麗華は陰識が帰宅していることを知る。
劉元は「それから陰興(いんきょう)からの伝言よ。新野に戻れと」と麗華に伝える。しかし鄧嬋の敵討ちが先だと言う麗華。鄧嬋のことはあなたのせいではない、平和になってから鄧嬋を連れて帰りましょう、と劉元は慰める。そこに決起に加わる朱佑が来る。
劉秀から朱佑を覚えているか聞かれるが、麗華は思い出せないと返す。「昔のことは別にいいさ。今後、我らは兄弟だぞ」と朱佑が言い、麗華はうなずく。そんな話をしている中、何かで揉めている声が聞こえて来る。
劉縯が春陵の劉氏一族を集めたことを知り、叔父たちが、絶対に阻止してください、と春陵候の劉敞(りゅうしょう)を連れて来ていた。劉稷は麗華に「南陽の劉氏を束ねる長だ」と説明する。
劉敞は劉縯に「謀反の企てなど、一族を滅亡させるつもりか」と言う。
ーつづくー
伯姫は李軼のことが好きじゃなかったみたいだけど、麗華の事で意気投合?
案外2人の相性はいいのかな?
でも、2人が結ばれたら、ますます麗華が意地悪されそう( ̄▼ ̄|||)
ずっと気になっていた麗華の両親のことが明らかに。
目の前であんな亡くなり方をしたら、麗華も幼かったし、ショックで記憶もなくなるよね(;△;)
それを隠したかった陰識の気持ちも分かる。
妹のかたももたず、平等に判断する劉縯がカッコよかった!
伯姫はいつか麗華と和解できるのかな…。
皆から麗華のことで叱られてばかりいるから、よけい反発してる気もする(o´д`o)=3
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この、二人はなぜこういう結果なのか、理解できないまま、悲しい結果になりました、、、。離縁されたので淡い期待がありましたが、、それと、影から様子見してたのは、知り合いだったのですね〜劉玄、なかなかやりますね〜どこかのドラマでも出演されてたような、、、麗華のお母さんのお弟子さんだったんですね。これからまた出会うのがちょっと楽しみです