【登場人物】
錦覓(きんべき)…楊紫(ヤン・ズー) 花女神の娘
旭鳳(きょくほう)/熠王…鄧倫(ダン・ルン) 天帝の息子
潤玉(じゅんぎょく)…羅云熙(レオ・ロー) 天帝の息子 旭鳳の兄
穂禾(すいか)/郡主…王一菲(ワン・イーフェイ) 鳥族王女
錦覓は「正確には熠王は罠に落ちて敵軍に包囲されてしまい危ない状況だった」と話す。客たちが錦覓の周りに集まり出し、錦覓は「でも微塵も恐れず剣を手に突撃したの。そして一騎当千の力を見せ、包囲を突破した。“まず王を捕らえよ”と言うけど、熠王が剣を伸ばした瞬間、敵将の槍は振り落とされた。気づいた時には首に剣を突きつけられてたったわけ」と続ける。客たちが拍手をし、講談師が「私の講談の時間だ。仕事を奪う気かね?」と言う。
錦覓が「お話が事実と違うので、少し付け足しただけです。失礼しました」と詫び、客たちも離れていく。羌活はなぜそんな話を知っているのか錦覓に聞く。錦覓は熠王の病の芝居に協力してた時、戦場での話を秦潼から聞いたと答える。しかし本当は熠王から聞いていた。
北苑山荘。錦覓たちが帰ってくるのを秦潼が待っていた。錦覓だけが呼ばれ、熠王のもとへ行く。
錦覓が部屋に入ると鳳凰灯を作っていた熠王。錦覓を隣に座らせ「鳳凰灯が好きなら共に作ろうと思ってな」と言う。手伝い始めた錦覓だったが、不器用でうまく作れない。仕上がった鳳凰灯の出来は悪かったが、熠王は「君と作った鳳凰灯だ。記念にもらっても?」と言う。「もちろんです」と言う錦覓。
「見てほしい物がある」と熠王は外に飾り付けられた鳳凰灯を見せる。錦覓は驚き喜ぶ。「すべて君への贈り物だ。気に入ったか?」と言う熠王。錦覓は頷く。
熠王が一人で作ったことを知る錦覓。何度も失敗しながら作った時のことを思い返した熠王は「気に入らなければ捨てて構わない」と言う。錦覓が「全部、大好きです」と言い、2人は見つめ合う。
“惑わされてはダメ。相手は熠王で、私は聖医族の聖女。こんな感情を抱くなんて”と思う錦覓。そんな2人を陰から見た羌活は、その場から離れる。
「錦覓」と熠王が言いかけると「もう遅いので失礼します」と錦覓は足早に行ってしまう。そばに来た秦潼に「この好機を逃すとは。引き止めるべきだったか?」と言う熠王。秦潼は「はい、そう思います」と答える。熠王は鳳凰灯を全部、錦覓の居所へ持っていくように言う。
郡主は熠王が庭いっぱいの鳳凰灯を錦覓のために作ったと次女から聞く。侍女を下がらせ「従兄上を奪う者は決して許さない」とつぶやく郡主。そこに仮面の男が。
仮面の男の術によって穂禾は天界の記憶が戻る。そして「錦覓め、俗世でも私と殿下を争おうとするとは」と言う穂禾。
滅霊箭を失ったことを聞いた穂禾は「滅霊箭がなくとも、必ず錦覓を滅ぼしなさい。殿下から引き離すのよ」と仮面の男に命じる。
南平侯は斉衝から「董瑞喜は除きました。傅相は疑っていましたが、証拠が見つからず自殺で決着しました」と報告を受ける。そこに穂禾が来る。
斉衝が下がり、穂禾は「従兄上が回復をしたなら早く婚儀を」とせがむ。これほど執着するならかなえてやるか、娘を嫁がせれば権力を保てる、熠王が頑なに断れば挙兵すればよい、と考えた南平侯は「数日中に旭鳳に奏状を届けさせ婚儀を促そう」と穂禾に言う。
穂禾との婚儀と世継ぎの誕生を願う奏状が次々と寄せられる。不機嫌になる熠王だったが、秦潼にまで「奏状の内容はもっともかと。陛下もよいお年です」と言われてしまう。女子に縁遠い男は陛下のように怒りやすくなると聞いたと。「最近、世話の焼き方が過ぎるぞ」と言う熠王。
秦潼は聖医族聖女からの奏状を熠王に渡す。読んだ熠王が「お前は聖女を手放すべきだと思うか?」と聞く。秦潼が「それは陛下のお心次第かと」と答え、熠王は一緒に作った鳳凰灯を見る。そんな熠王を彦佑がそっと見に来ていた。
滅霊箭がまだ落ちていないと分かり「天は旭鳳を生かす気だな」と言う彦佑。そこに月下仙人が現れる。
月下仙人から旭鳳が下界に降りた際、赤い糸をつけ錦覓とつなげたと彦佑は聞く。彦佑は「殿下は現世で南平侯の娘・穂禾と婚約をしており、大臣たちから婚儀を促されているようです」と話す。鳥族の公主・穂禾のことだと知り「いかん。あの娘はどうも好かぬ。旭鳳にはふさわしくない」と言う月下仙人。彦佑はある方法を話し、月下仙人は「そうしよう」と言う。
“村に帰りたいと、数日前、上奏したけどカラスさんの返事はない。これ以上ここにいたら心が安らがないわ。この場所を離れ、生涯想いつづけた方がいい”と思っていた錦覓。そこに桂花酒の助けを借りた熠王が部屋に入って来る。錦覓の両腕をつかむ熠王。熠王の匂いをかぐために錦覓が顔を近づけ、偶然それを見た羌活は口づけをしたと誤解してしまう。すぐにその場から離れる羌活。
「陛下、もしやお酒を?」と錦覓が熠王に聞く。熠王は「南平侯や大臣がそろって穂禾と婚儀を行えとせっついてきた」と言いながら椅子に座る。「陛下は文武に優れ、郡主は高貴なお方。素晴らしいお話かと」と言う錦覓。熠王は錦覓の顔を見ると「素晴らしい?」と聞き返す。錦覓は「村に戻りたいとの奏状はご覧になりましたか?“願い”をかなえてください」と言う。「君が欲しいのは殉職を免じる恩赦かと思っていた」と言う熠王。錦覓は「100年続く一族の掟を破ることなどできません」と言う。
熠王は「初めて君の瞳を見た時、とても懐かしい気がしたのだ。共に過ごすうちに離れ難くなり、治らないふりをした。朝堂を安定させてから君を訪ねるつもりが、南平侯が私の元に召し上げてしまった。私は喜び、また恐れた。君に早く会えることはうれしかったが、君の身に危険が及ぶと思ったのだ」と話す。「聖女の身分からは逃れられません。命ある時はもちろん、死してなお陛下のものです。生死を熠王に委ねるのは聖医族100年の掟」と言う錦覓。
熠王は立つと錦覓の前へ行き「くだらぬ掟だ。殉死などせず君には生きてほしいし、命を捧げてもらうより君の心がほしい」と言う。錦覓は「私だって殉死は嫌です。でも掟を破れば殉葬を待たずとも明日は迎えられないかと」と話す。「君が望むなら聖女の身分を逃れる術はある。“死”だ。数日、病を装い死んだことにして、世間に隠れてくれ。ほとぼりが冷めた頃、貴族の娘として迎える」と話す熠王。
熠王に背を向け「ダメです。陛下が私を救おうとしても、聖医族には私を死なせる術があります」と錦覓は言う。熠王は「聖医族の顔色を伺えと?君を殉死させるなら、一族を道連れにする」と声を荒げる。錦覓は跪き「陛下、なりません。私は医術を愛していますし、これからもそうです」と話す。それに口覆いの下を見れば陛下は失望なさるはずだと。「私がそんなにも浅はかな男に見えるか?」と言う熠王。
錦覓は「いいえ。陛下は紛れもなく明君。でも陛下には天命があり、私には天職があります」と言う。熠王は錦覓からの奏状を取り出し「許可は出さない」と告げる。
酔いざましを作りに行こうとする錦覓を止め、熠王は「必要ない。部屋に戻る」と言って出ていく。
残された奏状を開く錦覓。そこには“愛する人と、生涯、添い遂げたい”と書き加えられていた。錦覓の胸がまた痛くなる。
傅相は早く妃を迎え後宮を満たし、世継ぎをもうけるべきだと熠王に話す。さらに南平侯が「妃を迎えること自体は急がすとも、王妃は立てるべきかと」と言う。しかし「我が国を滅ぼそうと凉虢は再び怪しい動きを見せ、南の荼人や北の霍洛人も続々と国境を侵し我々を挑発している。婚姻を考えるような時期ではない」と言う熠王。外敵を除き、四海を統一する日まで妃嬪は立てぬと決めたと。南平侯が食い下がるが、熠王は「もう時間だ」と言って下がらせる。
庭に飾られている鳳凰灯を錦覓が見つめていると羌活が茶を持って来る。「昨日、南平侯と傅相が熠王に婚儀を促したけど、四海を統べるまで婚儀はせぬと熠王は言い放ったそうよ」と話す羌活。錦覓は「そんなに揺るがない意思をお持ちなんて。その崇高さに敬服するばかりだわ」と言う。茶を渡した羌活は、飲もうとする錦覓を一度止め「奏状に許可は下りた?」と聞く。錦覓が首を横に振り、羌活は「いつ、ここを出るの?」と言う。
「分からないわ。熠王も多忙すぎて気が回らないのかも」と答える錦覓。羌活は「村に帰る気は?」と言う。錦覓は“戻ったら二度と熠王に会えないかもしれない”と思いながら「あと数日待っても構わないと思うわ」と話す。
茶を飲む錦覓を見て、羌活はうつむく。
婚礼のために布の買い付けをした穂禾。輿に乗っていた穂禾は、侍女と一緒に突然眠らされてしまう。
穂禾が目覚めるとそばには彦佑が。「記憶が戻ったようだな」と言う彦佑。しかし記憶が戻っても体は人間のままの穂禾は彦佑に逆らうことができない。
娘が消えたことを知り、南平侯は城中を捜索し、必ず見つけるよう斉衝に命じる。
郡主が失踪したと熠王も秦潼から報告を受ける。南平侯は捜索に協力してほしいと、と。「捜索させよ」と熠王が告げると「実はここにおいでなのです。撲哧君という男と現れ、陛下にお話があると」と言う秦潼。
熠王が外に出てくると、穂禾は撲哧君と手をつなぎ立っていた。術で自由に話すことができない穂禾。
撲哧君は「私は南平侯府の食客で、穂禾郡主と知り合いました。身分は違いますが、ひと目で惹かれ合ったのです。郡主は陛下の許婚で、これはあってはならぬ想い。しかし愛は理性で抑えられません。愛し合う郡主との婚姻をお許しください」と頼む。熠王が穂禾にこの男を愛しているのか聞く。
皆には見えない姿で現れた月下仙人は、傀儡の呪文を使い「撲哧君と愛し合っています。どうかお許しを」と穂禾に言わせる。穂禾と跪き「罪をとがめられるなら、どうか私一人に」と言う撲哧君。錦覓と羌活もそんな2人を見る。
熠王は「情は知らぬうちに生まれ深まる。人の短い生涯で愛する者に会えるのは幸せなこと。心から愛し合うなら2人の仲を認めよう。穂禾との婚約は解消し、自由の身を返す。好きな男を選ぶがいい」と言う。「撲哧君と愛し合い、お心を無駄にしません」と言う穂禾。
潤玉は人間界へ行き、滅霊箭と霊火珠に関わる者に会うと鄺露に話す。璇璣宮を鄺露に頼む潤玉。
彦佑が窓から見に来るが、やはり滅霊箭はまだ落ちていなかった。
ーつづくー
一緒に鳳凰灯を作った熠王と錦覓がよかった。
錦覓ったら、どれだけ不器用なの(⁎˃ᴗ˂⁎)
1人であれだけの鳳凰灯を作った熠王もすごい!!
私も1つでいいから欲しい。(小声)
そしてそして今回のツボは「命を捧げてもらうより君の心がほしい」という熠王の言葉(///∇//)
羌活は錦覓に飲ませるお茶に何か入れたのかも…。
何を入れたんだろう?ヾ(・ω・`;)ノ
傀儡の呪文で操られた穂禾が面白かった(≧▽≦)
大勢の前で撲哧君と手を繋いでいる姿は見られているし、もう取り消せないはず。
南平侯はどうするんだろう?
それにしても撲哧君はともかく、月下仙人は天后が怖くないのかな?( ̄▼ ̄|||)
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私は穂禾と誰かを赤い糸で結ぶのかと思った!
あの方が手っ取り早い。
操られた穂禾には爆笑でしたね。
月下仙人の声と喋り方が独特で面白いです。