【登場人物】
錦覓(きんべき)…楊紫(ヤン・ズー) 花女神の娘
旭鳳(きょくほう)/熠王…鄧倫(ダン・ルン) 天帝の息子
潤玉(じゅんぎょく)…羅云熙(レオ・ロー) 天帝の息子 旭鳳の兄
穂禾(すいか)/郡主…王一菲(ワン・イーフェイ) 鳥族王女
陰から滅霊箭がまだ落ちていないことを確認した彦佑は「どうやら天意のようだな」とつぶやく。その時、背後から「なんのことだ?」という月下仙人の声が。驚いた彦佑は、大したことではありません、と月下仙人をその場から連れて離れる。
穂禾への策で意気投合した2人は、桂花酒を飲みに行くことに。
彦佑が雲夢澤へ来ると、義母が物を投げながら鯉児を怒鳴りつけていた。「どうしました」と鯉児をかばいながら義母に尋ねる彦佑。乱暴はおやめを、と。義母は「鯉として育てているのに自覚もなく、泥の中に入ってばかり」と言い返す。そして泣いている鯉児に、もう泥の中で遊ばないと約束させる義母。強く言い聞かせる義母を止め、彦佑は鯉児を下がらせる。
義母は彦佑に滅霊箭を奪い返せたのか聞く。「まだ奪還できておりませぬ」と彦佑は答える。「約束したはずだろう。果たせぬなら、なぜ約束をした。私はウソが嫌いだ」と声を荒げる義母。彦佑は跪き「これもすべて天意なのです。旭鳳に罪はありませぬ」と話す。しかし義母は「あの母親の子だぞ。代償を払うのは運命だ。あの母親に子を失うつらさを味わわせる。そなたに無理なら私が手を下すまでだ」と言う。
義母は彦佑の首に手をやり「滅霊箭はどこだ」と聞く。私がこの手で奪い返し旭鳳の息の根を止める、と。“錯乱しているぞ”と思う彦佑。彦佑は首を締め付けられながら「奪回する方法をこれから考えます」と言う。「旭鳳を殺すのだな」と義母が言い、彦佑は頷く。義母は態度を変えるが「裏切れば決して容赦はせぬぞ」と釘をさす。
幼い頃のことを思い返す彦佑。「よいか、お前は今日から鯉である。蛇ではないぞ、分かったな」と言った義母。義母は自分のことを“母上”と呼ばせ、彦佑を抱きしめた。
彦佑は「承知しました」と言って行こうとする。そんな彦佑を「鯉児」と言って止め「やはり私の鯉児だな」と言う義母。彦佑は何も言わずその場を後にする。
雲夢澤を出た彦佑は“義母上を救わねば”と思う。
南平侯府。機嫌が悪い穂禾は食事もしようとしない。南平侯は「すでに城中に手配書を貼った。撲哧君を死罪に処すが、方法はお前に選ばせてやる」と言う。「捕らえられませぬ」と返す穂禾。「今回の件も熠王が撲哧君とひと芝居打ったのやも」と南平侯が話すと、穂禾はすかさず「従兄上は無関係です」と言う。南平侯がどうすれば機嫌を直してくれるのか聞く。人間は愚かだと感じるが、人間界での頼みは南平侯のみだと思った穂禾は「娘の願いもわからぬので?」と言う。
「分かっておる。だからこそ理解できぬ。なぜ撲哧君との婚姻を熠王に願い出たのだ。熠王はお前との婚姻を破棄してしまったではないか。どうすればいい」と言う南平侯。穂禾は本当のことが言えず、物に当たりそうに。南平侯は穂禾をなだめ、食事をさせる。
南平侯は凉虢に文を書き、斉衝に届けさせる。「理不尽だと責めるなよ。穂禾の心を傷つけたのだ、許すわけにはいかぬ。こたびの凉虢との戦でお前が自ら出兵すれば、命を落とすことになる」とつぶやく南平侯。
羌活が部屋から出ると熠王が歩いて来る。「聖女はお昼寝中です」と言って熠王が部屋に入ろうとするのを止める羌活。お疲れですので、お帰りをと。仕方なく熠王は戻る。
潤玉は寝ている錦覓をしばらく見てから外へ。
飾られていた鳳凰灯を潤玉が見つめていると「この鳳凰灯は火神殿下が錦覓のために自ら作りました」と彦佑が声をかけて来る。
「聞きたいことが」と言う潤玉。彦佑は「奇遇ですね。私も話が」と返す。潤玉はなぜ滅霊箭を奪おうとするのか尋ねる。鼠仙は霊火珠を用いて旭鳳を狙ったことは認めたが、お前の関与は否定した、お前を守るためのウソではないのか?と。「答えを知りたければ私と来てください。私が関与していたとしても夜神殿下は安全です」と話す彦佑。
彦佑は潤玉を連れ洞庭湖へ行く。「答えはこの洞庭湖の底にあります。ここの記憶は?」と彦佑が言う。潤玉は「あるはずなのか?」と聞く。彦佑が「何も感じませんか?」と言う。「懐かしい感じがする。だが…」と答えた潤玉は、心の中で“なぜか怖いのだ”と思う。彦佑は「決心がつかぬようですね。急は要しませんが、先延ばしにもできませぬ。決心できたら行きましょう。求める答えがあります」と話す。
「私の何が悪かった?」と熠王は秦潼に聞く。秦潼は「酒の力を借りて会いに行かれた際に、失言をされてしまったとか」と言う。熠王は「教えてくれ。お前の妻が機嫌を損ねていたら、どう取り繕う」と尋ねる。「程度によります。すねているだけなら物を買って渡します。怒り心頭でしたら…高価な物を」と答える。熠王は「目新しい高価な物を私の代わりに探して来てくれ」と頼む。
仮面の男の隠れ家で、鞭を振るい瓶などを壊す鎏英。鎏英は鞭の真鍮を見て「心に刻まれている言葉も、永遠に忘れられぬ思い出もウソだったのね」と泣きながら言う。そして鎏英は鞭から真鍮を外し、投げ捨ててしまう。
夜。眠れない鎏英は外へ行き真鍮を探す。見つけた真鍮に彫られた“鎏英”の文字を指でなぞる鎏英。
橋の上にいた潤玉に「お戻りでしたか」と鄺露が声をかける。潤玉は「子供の頃の記憶は?」と
鄺露に聞く。「あります」と答える鄺露。潤玉は「悲しい思い出は?」と聞く。鄺露は「特にありません。当時はつらくとも、今では大したことではありません」と話す。
潤玉は「私と共に洞庭湖へ行ってくれぬか」と鄺露に頼む。鄺露は「どこへでもお供します」と言う。
洞庭湖。仮面の男が陰から見つめる中、潤玉は鄺露と一緒に湖底へ向かう。湖水隧道を歩きながら、子供の頃「お前は鯉じゃない。笠澤を出て行け」と子供達にいじめられた記憶がよみがえってくる潤玉。同じ頃、潤玉が一人ぼっちでいると、笠澤と書かれた扉から自分の元へ歩いて来た女人がいた。
雲夢澤の前まで来た潤玉は「角をたたき切れば皆と同じ姿に」と言って、嫌がる自分を連れて行った母のことを思い出す。
しぱらくすると扉が開き彦佑が現れる。「やっと来ましたね」と言う彦佑。
彦佑が「夜神殿下です」というと、動揺する義母。潤玉は跪き「洞庭君殿に潤玉が拝謁します」と言う。
「先日、絵を得ました。洞庭君は博識だとの噂です。鑑定をしてください」と言って絵を見せる潤玉。それを見た鯉児が「母上?」と言う。
潤玉が2人きりで話がしたいと言い、彦佑や鄺露、鯉児は出て行く。
潤玉は、絵の女子は腕に霊火珠はめている、霊火珠はこの世に2つ、1つは天帝が婚儀の際、天后に贈った、つまり絵の女子と天帝は深い関係にある、“龍魚は蔌々と 紅色の涙を流す 今朝 出会うも 思い離れん”とは永遠の愛を誓う詩で深い愛を表す、詩中には“蔌離”の2文字がある、落款の“北辰君”とは天帝が以前使っていた称号で知る者は少ない、天帝は自ら絵姿を描き称号の落款を押し愛情を示した、それに鼠仙は尋問の際、幾度も“蔌離”という名を出し天帝も天后も動揺を隠せずにいた、言わずとも蔌離仙女と天帝の関係は分かりますよね?と解釈を話す。
さらに潤玉は「私はずっと勉学に励み、六界の人物は皆把握しています。ですが“蔌離”という名は記憶にありません。幼少の頃の記憶と同様、全くないのです。蔌離仙女は私の幼少期と深い関わりがあるのでしょう。何者かが私の記憶と共に“蔌離”という人物も、その名前も消し去ったのです」と言う。洞庭君は「考えすぎでは?」と言う。
「本当に考えすぎだと?天帝は龍族で火術を使う。私も龍族です。だが水術を修練しました。私の生母は水族だからです。絵姿の蔌離仙女は波の上に立つ。ゆえに水族かと。詩中に記された“鮫珠”とは人魚の涙のこと。私も持っています。幼い頃から肌身離さずに」と言うと潤玉は腕にある鮫珠を見せる。洞庭君は「蔌離は死にました。どうか死人を困らせないでください」と言う。
潤玉は「鼠仙は死を望んだ。蔌離仙女の復讐を果たすかのように、天后と鳥族の癒着を暴いた。だが、この策は全く鳥族への脅威にはなりませんでしたし、天后も鼠仙を犠牲に罪を逃れました。事の発端を探ると、ある結論に達します。蔌離仙女は生存を。そして身を隠して力を蓄えている。次々と策を講じ、天后を脅かし続けているのです」と話す。“我が子は成長したのね”と思う洞庭君。
推測が当たっているか潤玉が聞くと、洞庭君は「推測にすぎませぬ。殿下は高貴なお方。お母様の天后と…」と言いかける。それを「生母ではない。天帝の子ゆえ私を牽制し続けている。私はここ数千年、生母のことを気にかけてきました」とさえぎる潤玉。洞庭君は「お帰りを。笠澤が大火事になった際、お母様は死んだのです」と言う。
潤玉は「母上は私を愛していると思っていた。当時、情勢により仕方なく手放したのかと。姿絵の人物と詩の意味は分かりました。だが思い続けてきた生母に拒まれるとは予想ももしませんでした」と言う。私の思いが強すぎたのか、母上が無情なのか、と。“もちろん愛しているわ。でも、もう後戻りはできないの”と思った洞庭君は「遠い過去のことです。なぜ執着されるのですか?」と言う。
「私が恥ならば、なぜ産んだのです。天帝と相思相愛なのに、なぜ私を苦しめ拒むのですか?」と聞く潤玉。潤玉は腕の傷を見せ「母上の霊火珠でやけどを」と言う。さらに潤玉は「母上が私の鱗を剥いだ痕です。他の鱗は再生しましたが、ここだけは逆鱗に。一生傷が残り、痛み続けるのです」と胸の傷を見せる。分かりませぬ、どんな敵や恨みを持てば我が子にむごい仕打ちができる、と言う潤玉に、泣きながら「出て行くのだ」と洞庭君は言う。
「私を生かすのも傷つけるのも捨てるのも我が母なのです。私を産み満身創痍とした母上の所業です。跪くのは産んでくれた恩を返すため」と言って潤玉は跪く。洞庭君は「あなたは私の子ではない。私は母ではないのだ。出て行け。早く」と泣き叫ぶ。
潤玉が歩き出し「鯉児」と言う洞庭君。潤玉は立ち止まるが、振り返らずにその場を後にする。
雲夢澤から出て来た潤玉の後ろを歩く鄺露。潤玉の流した涙が、鄺露の頬に当たる。
北苑山荘。秦潼が頼まれた目新しい高価な物を用意するが熠王はどれも気に入らない。
ーつづくー
まさか潤玉の生母だったなんて!!(✽ ゚д゚ ✽)
勇気を持って会いに来たのに、こんな態度を取られたら悲しい。
母に跪く潤玉が切なくて切なくて(இωஇ )
天帝は洞庭君のことも愛していたんだよね?
・・・天帝の一途さが全く感じられない(ㅎωㅎ*)
彦佑も見てて可哀想だった。
こんなに義母のことを大切に思っているのに、義母には伝わっていないから。
彦佑は、いつから「義母上」と呼ぶようになったんだろう?
今回は熠王と錦覓が一緒のシーンが1度もなくて(;д;)
寂しい、寂しい、寂しいぃぃぃぃぃ。
錦覓の機嫌を取ろうとする熠王は可愛かったけど(*´艸`*)
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