【登場人物】
錦覓(きんべき)…楊紫(ヤン・ズー) 花女神の娘
旭鳳(きょくほう)…鄧倫(ダン・ルン) 天帝の息子
潤玉(じゅんぎょく)…羅云熙(レオ・ロー) 天帝の息子 旭鳳の兄
鎏英(りゅうえい)…陳钰琪(チェン・ユーチー) 魔界の王女
陛下の妹分?と言いながら鎏英が来る。兄妹という言葉の定義が火神殿下と陛下の中では違うようですね、私めには恐れ多いこと、陛下とは義兄妹の契りを結べません、と。「天界と魔界の均衡を保つため、公主にも私怨は捨てて協力してもらいたい」と言う潤玉。鎏英は「政に関する難しいことは分かりませんが、父が固城王の策略にはまった時、天界の諸神は冷たかった。でも火神殿下だけは父のために献身してくれたのです。一生、忘れられぬ恩。私は忘川で誓いました、生涯、火神殿下に顔むけできぬことはしません」と言う。忘川で火神の魄を探し陛下に渡すなど不義理な行為だと。
潤玉が「天界との結盟を断れば固城王から身は守れぬぞ」と言う。鎏英は「天界には仁義の道に外れた者しかいないようですね。主を裏切り、兄弟を殺めることも日常茶飯事で?」と返す。「口が過ぎる。出て行け」と言う卞城王。
その後も強気な態度を続けた鎏英は「火神殿下の魄を渡せと仰せになるなら、約束してもらいたいことが」と話す。
潤玉は「何が望みだ?言ってみろ」と聞く。鎏英は「火神殿下の敵はまだ討たれぬままです。悪事を働けば報いを受ける。殿下を殺めた罪人を渡してください」と要求する。「錦覓は謀反人を葬ったまでのこと。私のために大功をあげてくれたのだ。意見される筋合いはない」と言う潤玉。そして潤玉は卞城王に「公主には固城王と渡り合う自信があるようだ。それではお手並み拝見といこう」と言って帰っていく。その背に向かい「皆、分かっているわ。真の謀反人が誰なのか」と叫ぶ鎏英。
怒りの収まらない鎏英は、固城王の元へ行き「私が先鋒となって忘川を渡り、天界と戦います」と告げる。
旭鳳の絵ばかり描いていた錦覓は、涙を流しながら旭鳳のことを想う。
再び忘川へ行った錦覓は、船頭から「なぜ今、気にかけてくれる者を愛そうとはせぬのだ」と言われる。「目の前にいても愛せるかどうかは別の話だわ。私は自分の手で殺してから気づいたの。愛していたのは1人だったと」と話す。「そんなに愛しているなら教えよう。鳳凰は涅槃で火を浴び再生を繰り返す不死鳥だ。ゆえに他の神より1魄多い。火神が残した1魄を見つけ、太上老君の九天金丹を使えばよみがえる可能性はある」と言う船頭。錦覓は礼を言って、その場を後にする。
兜率宮へ行った錦覓は、九天金丹が欲しいと太上老君に頼む。しかし老君は足らぬ材料があって作れないと言う。それは上神・廉晁の“玄穹の光”だった。錦覓は「訪ねてきます」と言うが「廉晁殿は亡くなられ、玄穹の光は手に入らぬのです」と老君は話す。
窮奇がまだこの世にいたことを太巳仙人から知らされる潤玉。潤玉は「今は省経閣へ運べ」と命じる。
璇璣宮。戻ってきた錦覓が部屋に入ろうとした時、潤玉から声をかけられる。「陛下、まだ起きてたの?」と言う錦覓。潤玉は私のことは“魚さん”と呼んでくれと言うが、錦覓は「それは無知だった頃、冗談でつけたあだ名よ。あなたはもう天帝。そんなふうに呼ぶのは不適切だわ」と返す。ため息をついた潤玉は「そういえば今日、兜率宮へ金丹を取りに行ったとか」と尋ねる。錦覓は「そうよ、散歩がてらにね」と答える。「金丹を得て何をしようと?」と聞く潤玉。錦覓は「私は災いが多いからお守り代わりに」とごまかす。
花界。錦覓が泣いていると、月下仙人と老胡が来る。月下仙人に鳳凰が生きていることを伝え「上神の廉晁殿は本当に逝去されたの?玄穹の光があれば鳳凰を救えるかもしれない」と話す錦覓。
廉晁は月下仙人と先帝の兄だった。月下仙人は仕方なく兄が生きてるいることを打ち明ける。
「愚か者め」と言いながら、鎏英のいる部屋に入ってきた卞城王。固城王のために命を投げ出す気かと。鎏英は死ぬ覚悟はあると言うが、卞城王はあまたの者が苦境に陥ると話す。「死んでも魔界の誇りは守る」と言う鎏英。卞城王は「誇りが何だ。私が屈辱に耐え、守ってきた天界との友好関係は崩れ去るだろう。天魔大戦が起きれば、私が大切にしてきた魔界の平和も終わる。鎏英よ、失望したぞ」と怒鳴る。鎏英は「父上は臆病なだけでしょ」と言って部屋を出ていく。
花界。一番上の兄・廉晁は大戦時、忘川に落ちてしまった、皆兄は死んだと思っているが重傷を負っただけだ、私が兄を助けて隠し、千年の間霊力を送って目を覚まさせた、と話す月下仙人。九転金丹を完成させたい錦覓は、鳳凰のためなら元神さえ差し出すと言う。「旭鳳のために死をも顧みぬと?」と月下仙人が聞く。錦覓は「このまま愛する人を救えないなら生きる意味など…」と答える。
老胡は驚き、錦覓に向かって「お前には愛など分からぬ。誰も愛せないのだ。生まれてすぐに隕丹で愛情を封印されておる」と口を滑らせてしまう。「隕丹とは?」と老虎を問い詰める月下仙人。錦覓は「隕丹は鳳凰が死んだ時、消えたわ」と言う。老胡は月下仙人に兎を放つと脅され、花神が隕丹を錦覓にのませたことを話す。
父と言い争った鎏英をなだめる暮辞。固城王は君を利用しているだけ、父君が怒るのは天界に気遣いしたわけではない、と。
隕丹のことを聞いた月下仙人は、錦覓に付き合うことに。廉晁は翼渺州の蛇山の頂上にいた。そんな話をしていると彦佑が来る。事情を知った彦佑も一緒に行くことに。
錦覓たちは蛇山の入り口へ。蛇山は危険な地のため誰も近づかない。霊力も制御され、法術も意味を成さなず自分の足で登らなければならない。毒蛇や猛獣もいる、そう聞いても登り始める錦覓。
その様子を隠雀の臣下が見ていた。
臣下から錦覓が蛇山に入ったという報告を受けた隠雀は、すぐ潤玉に知らせに行く。
登りながら「兄の廉晁は他者と接するのを嫌うゆえ、ここへ隠した。数万年、この山を登る者は皆無。踏み入れば蛇の餌食となる。ゆえに兄が存命であると誰も知らぬ」と話す月下仙人。彦佑は「廃天后と先帝、廉晁殿の情話は憶測を基に、あまたの書があります。真相はどうなので?」と聞く。月下仙人は「当時私は幼く、色事に疎かった。何があったのかは私も知らぬ」と言う。
七政殿。隠雀は錦覓が蛇山に入ったことを潤玉に伝える。「水神(錦覓)は1人で山へ?」と聞く潤玉。隠雀の臣下は「2人の男子がそばにおりました。青い衣の者と紅の糸を持つ者だったかと」と答える。
2人を下がらせた潤玉は“錦覓、旭鳳のために命さえ捨てる覚悟を?”と思う。
何度も危険な目に遭い霊力を消耗する毒蛇にも噛まれてしまった錦覓。それでも自分の足で登り、ようやく頂上に着く。そんな3人の背後から「何者だ」という声がする。3人が振り返り「兄上」と言う月下仙人。
4人は廉晁の住まいに入る。太微(先帝)は命を絶ち、荼姚(廃天后)は幽閉されておる、2人の息子・旭鳳を救いたいと話す月下仙人。錦覓は「鳳凰のために玄穹の光をくだされば、私のすべてをなげうつ覚悟です」と言う。
廉晁と荼姚はかつてふざけあうほど仲がよかった。寰諦鳳翎を私にくれ、と言う廉晁に「寰諦鳳翎は鳳凰族の宝なの。欲しければ最高に美しい品を持ってきて。それと交換よ」と返した荼姚。廉晁は「私は生来、色が識別できぬ身なのに?でも君が欲しいと言うなら必ず手に入れよう」と約束する。
大戦へ行く前にも荼姚は廉晁を心配していた。
天魔大戦の時、忘川で死にかけた廉晁。太微は帝位を欲し、魔尊に仕える固城王と共謀していた。廉晁が目覚めた時には、荼姚は皇后に。廉晁は荼姚に会いに行き「私と行こう」と言ったが、すでに身ごもっていた荼姚。荼姚が幸せならこれも運命だと諦めた廉晁は、荼姚を苦しめないために蛇山へ。
廉晁は「玄穹の光があれば旭鳳を救えるのか?」と錦覓に聞く。錦覓は「不当なお願いだと承知しています。でも、いただけるなら私のすべてを差し出します」と言う。
ーつづくー
玄穹の光で九天金丹ができたとしても肝心の旭鳳の体は穂禾の所に。
まだ錦覓はその体の存在を知らないよね?
どうするつもりなんだろう…。
廃皇后も廉晁と結ばれていたら、もっと違う人生だったのに。
廉晁とふざけ合う廃皇后はすごく楽しそう。
先帝と一緒の時には見せたことがないよね。
潤玉の行動がだんだん怖くなってるヾ(・ω・`;)ノ
それを錦覓も感じてるよう。
潤玉が何かしそうで、九天金丹が無事にできるのかも、できた後も心配(;д;)
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