洛陽へ向かう船に乗っていた班淑(はんしゅく)は、船酔いをし、そのせいで荷物を河へ落としてしまう。それを拾おうと自分まで船から落ちてしまう班淑。幸い班淑は助けられるが、全財産と父からの手紙の入っていた荷物は失い、唯一、一緒に引き揚げられた手紙も受取人の住所がにじんで読めなくなる。
班淑は目的地に着くが、兄の軍司馬班勇(はんゆう)には、即刻、出陣せよという通達が出ていた。行軍は遅いはず、私が馬を飛ばせばいいと考える班淑。そんな中、北郷(ほっきょう)公主の輿が通りかかる。
その輿の前に「私は妹です。公主様にお目通りを」と1人の娘がひざまずく。公主と瓜二つの娘は、中山(ちゅうざん)王が平陽にいらした時、母がお仕えしていた、先ほど王府へ行ったが門前払いされてしまったと公主に話す。しかし、その娘は証拠となる母の腕輪を路銀が足りずに質草に入れてしまっていた。公主は父の中山王に対して子供を名乗る訴えは多い、すべて受け入れてたら王府は満杯だと取り合わない。
その様子を見ていた班淑は「もし兄上が私を拒絶したら?私も証拠の品がない」とつぶやく。
腹ごしらえをした班淑は、軍を率いて戦場へ向かった兄に追いついてもお役目で忙しいと考える。そして父の手紙に「西域記」という書物に自分のことを記したと書かれていたことを思い出す班淑。それが見つかれば証拠となるが、寄贈され、今は宮中の蘭台にあった。
良家の娘だという公の身分証がない班淑は、女官として宮中に入ることができない。夜、忍び込もうにも警備が厳しくて無理だった。
翌日、班淑は皇帝の大叔父に当たる南陽(なんよう)王が、落馬して半身不随の身となり、名医を求めていることを知る。病を治せばどんな褒美でももらえると聞き、班淑は南陽王府へと向かう。
王妃は医術の心得がない班淑を怪しむが、南陽王からとにかく治療をさせてみろと泣きつかれやらせてみることに。
班淑は誰ものぞかないようにと王妃に言い聞かせ、皆を庭から出してしまう。そして花壇をつぶし、そこに南陽王を寝かせると、温めた砂を上へ乗せていく。すぐに効果が現れ、口が回り、ちゃんと話せるようになる南陽王。
南陽王と話していた班淑は、男を見る時はまず最初に目を見るように言われる。男は目を見れば分かると。
班淑は南陽王の病を治すことが出来るが、正体不明の娘に宮中で騒ぎを起こされたら南陽王府は責任が取れないと、王妃は宮中に入ることを許してくれない。
手柄に対しての褒美の金しかもらえない班淑。
南陽王府を出た班淑は、異民族の服装をした男を見かけ「おじ様、いい服が安く買える場所を知りませんか?」と声をかける。
班淑が新しい服を買ったあと、男は班淑の腕につけている草の腕輪について「もしや…」と聞く。「ええ、父が亡くなったの」と答える班淑。男が漢人の間では草の腕輪は“身売り”の意味になると教えてくれる。さらに莫北で戦をしているから漢人は我々を快く思っていない、漢の服を着ろと班淑に言う男。
男は我々の自称は“胡族”で、自分の名は莫東(ばくとう)だと話す。
置いて来た馬と荷物を取りに班淑は南陽王府へ向かうが、その途中で男3人にからまれてしまう。そんな班淑を救ってくれたのは衛英(えいえい)だった。
南陽王から言われたとおり、班淑は衛英の目を見る。しかし凛々しく見えた衛英は、班淑が異民族だと知ると、汚いものにでも触れたように手巾で手を拭き投げ捨てるような男だった。「異民族で悪かったわね」と言う班淑。衛英は何も言わずに行ってしまう。
班淑の話を聞いた莫東は「それはきっと衛英侯爵だな」と言う。彼は腕っ節が強く、胡族を嫌っている、白い着物姿なら間違いないと。「侯爵なの?失礼な奴だった」と言う班淑。莫東は「漠北での戦で重傷を負って以来、我々、異民族を嫌っているようだ」と言う。
衛英漠北の盗賊を成敗したから叔母の一家は生き延びたと莫東は恩を感じていた。
班淑から宮中に入る方法を探していると聞いていた莫東は、内学堂の女傅を2名、皇太后が募っていると話す。正式な女官とは違うが、皇室や貴族の娘に勉強を教えると。莫東は選ばれた女性が分かったら女傅の侍女にでもなればいいと考えていたが、班淑は「私もなれる」と自信満々に言う。
服喪中の家族は宮仕えが出来ないため、班超の娘としてではなく、伯父の班固の娘ということにする班淑。
班淑は宮廷で仕えていたという劉を莫東から紹介してもらい、しきたりを教えてもらう。
班淑が女傅の選抜試験を数名と受けていると、寇(こう)女傅が来る。
寇女傅は班淑の裁縫を手に取り「誰のです?」と聞く。「私よ」と答えた班淑に「きちんと敬語を使いなさい。自称は“私め”です」と注意する寇女傅。寇女傅は明(めい)宮長に「裁縫が上達してから来てもらいましょう」と言う。それを聞き「私を追い出す気なの?」と言う班淑。明宮長は「内学堂の寇女傅に失礼ですよ」と言うが、班淑は「選抜を任されたのは寇女傅でなく明宮長でしょ?」と言い返す。すかさず寇女傅の侍女・碧玉が「無礼者。卑しい者が宮中で騒ぐなんて」と言い、班淑は追い出されそうに。
班淑は「どっちが無礼者よ、私たちはみんな良家の娘なの。あなたこそ卑しい」と言う。「侍女には私からよく言って聞かせます。たしかに選抜の責任者は明宮女です。私の発言は提案であり、どうするかは明宮長が決めます」と言う寇女傅。
明宮長が「寇女傅、もっともな提案でした」と言うと、班淑は「明宮女、追い出されるならその前に教えてください。“私め”は目上の人への公的な謙譲語ですが、内学堂は役所とは違って皇太后様が設けた私学です。寇女傅に爵位がないなら私たちと同等であり“私め”を使う必要はないかと」と聞く。選抜の始まる前に班淑から助けてもらった娘も「私もそう教わりました。楽平(らくへい)公主の娘である母からの教えです」と言い、他の者も「たかが郷侯の娘なのに、許婚が将軍だと威張るの?」と言う。
不快な気持ちになった寇女傅に、そっと明宮長は「あの娘なら私に考えがあります。ただ父親が蘭台令史を務めた班固殿なのです」と言う。寇女傅は明宮長の話を聞き、その場を後にする。
内学堂へ戻る途中、寇女傅は「私が女傅になった頃に会った曹大家を覚えてる?」と碧玉に聞く。「皇太后様の恩師ですよね?兄上と共に漢書を書き、女子教育の場を皇太后様に提案した」と答える碧玉。寇女傅は「曹大家の本名は班詔。長兄が漢書の著者班固。次兄は定遠侯班超」と話す。ハッとした碧玉に寇女傅は「曹大家の姪なら皇太后様へお目通りさせることになる。今は私が耐えるだけよ」と言う。
今も宮中は曹大家とその弟子の劉萱が優秀という話ばかりだった。うんざりしていた寇女傅は「風向きを変えてみせる」と言う。
ーつづくー
今回は南陽王とのシーンが可笑しくて可笑しくて(≧▽≦)
南陽王がお芋でのどを詰まらせちゃうし、班淑が刺客だと間違えられるし(*≧ω≦*)
南陽王と王妃とのやり取りも面白かった!
この2人、また登場するかな?
北郷公主の妹のことはどうなるんだろう…。
ここし班淑が自分にも証拠がないと思うだけのためのエピだったのかな?
寇女傅ってほんわかした感じに見えるのにヾ(・ω・`;)ノ
きっと大勢の前で恥もかかされたし、班淑が女傅になれたら厳しくなるよね。
碧玉からも何かされそう…(o´д`o)=3
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次も楽しみです!
南陽王、面白すぎます。奥さまのお尻に引かれていても
お茶目なキャラを失っていないところが懐の広さを感じます。
Berryさんが仰っている碧玉も、
この南陽王の奥さまもあの方ですよね!
そして、衛英は小殊!!
瑯琊榜は終わりましたが、またお会いできました。
私めの響きも久しぶりですね~
班淑の試験は大丈夫なのでしょうか???
次回も楽しみです(*^^*)