I~これが私~

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運命の再会←大げさ?

2012-06-22 00:46:27 | 
今回読んだのは新潮文庫から発売の田牧大和さんの『緋色からくり 女錠前師謎とき帖(一)』という本です。時代小説は大好きなので、最初から最後まで楽しく読ませて頂きました。

この田牧さん、ご存じの方も多いでしょうが、デビューされる前から時代小説を書いてらして、私はずっとファンでした。でもデビューが決まったのを機にサイトを閉鎖されたので、とても残念に思っていたのです。まあ、書店で探せばいいかと思っては見たものの、近所の書店にはなかなか新人さんの本は並ばなくて、時代小説の棚もスペースが小さくて半ば諦めていました。

そんな状態だったので、この本を見つけたときの喜びといったら!!
再会できて(一方的にですが)涙が出そうでした。

さて、本編ですが…

とにかく痛快なんですよ。
美人の天才錠前師しかり、謎の用心棒しかり、普段はおっとり、怒ると怖い猫・大福しかり。
事件は殺人だったりするんですが、幾重にも絡まり合った人間関係もまたおもしろい。
謎解きが進む過程で、「あ~そういうこと」とおちてくるまで、読者を話さないテンポの良さも魅力的ですし。
そこにからくり錠前の細工の描写が加わって、読み返すたびに新しい発見があり、そのことに驚かされるという緻密さ。ほんと、田牧さんはすごい方です。
物語そのものについては「謎とき帖」なので書きませんが、ぜひぜひたくさんの人に知って貰いたい作品です。
ちなみにシリーズ第2巻のタイトルは『数えからくり』、単行本で発売中だそうですが、今のところどこにもおいてないので困ってます。いつもは文庫化するまで待つんですが、
田牧さんの本だし、いっそ、単行本で…


今後も追っかける予定です!

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