快読日記

日々の読書記録

読了『子の無い人生』酒井順子

2016年07月08日 | エッセイ・自叙伝・手記・紀行
7月7日(木)

この前、テレビで樹木希林が「人間、分別がついたら結婚なんかできない」と言っていた。

「日本人は子供を作りたくないのではない、育てたくないのだ」と指摘していたのは福岡伸一だった。

そんなわけで酒井順子『子の無い人生』(角川書店)を読了する。

〈人生を左右するのは「結婚しているか、いないか」ではない、「子供がいるか、いないか」なんだと…〉(帯より)

なるほど〜、と深くうなずきながら読む。
そして、その主張と分析には概ね賛成。

本論からそれるかもしれないが、つくづく思うのは、こういう「様々な立場」があってしかもその立場によって考え方が全く異なるデリケートな問題を、冷静に、かつ実感もたっぷりこめて、何より誤解をさせない正確な言葉選びで追究していく酒井順子はすごいなあ、ということ。
読み手への警戒心と信頼、両方をバランスよく持っていて、プロだなあ、と思う。
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