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《500年後に振り返れば、今はテレビの創世期(欽ちゃんの言葉)》
70~80年代に萩本欽一が率いた構成作家集団「パジャマ党」出身の、というより「踊る大捜査線」や「ずっとあなたが好きだった」の脚本家、と言った方がわかりやすいですね。
テレビドラマの脚本が、実は視聴者の反応や希望を察知して、最初からかなり流動的に作られているのにも驚きました。
佐野史郎の「冬彦さん」などはその賜物だそうです。
彼よりひと世代上の脚本家たちはまさに「作家」で、執筆された台本通りに撮影が進んでいたわけですが、
ここ10数年ほどはプロデューサーと脚本家が企画段階から協同で作り上げているのだそうです。
このやり方はうまく需要を読んで大ヒットを打ち上げる可能性がある一方、作品から批評性や主張が失われるという懸念もあります。
そこで欽ちゃんの「俺たちはバラエティやドラマを作ってるんじゃない、テレビを作ってんだ」という謎めいたセリフが筆者の(そして読者の)頭の中に響き渡るのです。
筆者が様々に模索を続ける姿が誠実で、ドラマを見る目も変わりそうです。
■6/17読了 講談社 2001年刊 【日本のエッセイ テレビ】 君塚良一(1958~)
70~80年代に萩本欽一が率いた構成作家集団「パジャマ党」出身の、というより「踊る大捜査線」や「ずっとあなたが好きだった」の脚本家、と言った方がわかりやすいですね。
テレビドラマの脚本が、実は視聴者の反応や希望を察知して、最初からかなり流動的に作られているのにも驚きました。
佐野史郎の「冬彦さん」などはその賜物だそうです。
彼よりひと世代上の脚本家たちはまさに「作家」で、執筆された台本通りに撮影が進んでいたわけですが、
ここ10数年ほどはプロデューサーと脚本家が企画段階から協同で作り上げているのだそうです。
このやり方はうまく需要を読んで大ヒットを打ち上げる可能性がある一方、作品から批評性や主張が失われるという懸念もあります。
そこで欽ちゃんの「俺たちはバラエティやドラマを作ってるんじゃない、テレビを作ってんだ」という謎めいたセリフが筆者の(そして読者の)頭の中に響き渡るのです。
筆者が様々に模索を続ける姿が誠実で、ドラマを見る目も変わりそうです。
■6/17読了 講談社 2001年刊 【日本のエッセイ テレビ】 君塚良一(1958~)