快読日記

日々の読書記録

「本屋さんで待ちあわせ」三浦しをん

2013年03月02日 | 総記・書評・人生訓・哲学・宗教など
《2/28読了 大和書房 2012年刊 【書評】 みうら・しをん(1976~)》

おすすめ本しかとりあげない、という「はじめに」の宣言通りの絶賛書評オンパレード。
たしかに小説家が人の作品を批判するのは気まずいだろうけど、したっていいのになあ。
そこへ行くと、人の作った料理をうまいだのまずいだの言う(さすがにまずいは言ってないか)川越シェフはすごいな。

それはともかく、
絶賛書評の割には「読んでみたい!」という気にはあまりなりません。
対象本のおもしろさを分析しすぎだからかな…そうでもないか。
少し凝りすぎな文章のせいかな。
(この“作った感”が高い文章、大野更紗に似ている)
んー。よくわからない。

ずっと前の書評本「三四郎はそれから門を出た」ではそういう印象を受けなかったので、
やっぱり読むわたしの好みが変わっただけなのかもしれません。

今さらながら、人に本をおすすめするのって難しいですね。
目の前にいる誰かと対話しながら、これいいよ~とプッシュするなら比較的ニュアンスも伝わりやすいけど、
例えば爆笑本を紹介するのに「腹の皮がよじれるほど笑った」って激賞しても、
素晴らしい描写を「鬼気迫る場面」って褒め倒しても、読む方はかえってついて行けなくなるもん。
褒め表現って、言葉がエスカレートすればするほど現実感を失って説得力が薄れるんです、たぶん。

あ、でも「東海道四谷怪談」についての話はおもしろかったです。
原作を読んでみたくなった。

→「むかしのはなし」

→「夢のような幸福」

→「悶絶スパイラル」

→「舟を編む」

→「お友だちからお願いします」


/「本屋さんで待ちあわせ」三浦しをん
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