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(霞川)
昨年入間市が設定した「元気な入間ふれあい茶ん歩道」の「2.入間川を歩く」を参考に入間川の河岸段丘を歩いた。今回は「1.里山をめぐる」のコースを参考に仏子駅から入間市駅まで歩いてみることにした。
昨年同様、日が傾きかけた頃、仏子駅に到着する。ガイドマップでは入間市駅から歩き始めているが、先に山越えしたほうが安全なので、仏子駅から入間市駅へと向かうことにする。まずは電車内からも見えた丘陵上にある旧入間グリーンロッジを目指す。閉鎖されてから数年が経つものの、旧入間グリーンロッジへの車道とロッジ前から雑木林内へと延びる遊歩道は一般に開放されている。中学校脇を抜けて川を渡ると入間グリーンロッジと書かれた看板がある。
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(ホームから見える旧入間グリーンロッジ)
グリーンロッジへの車道を上がると車止めがされ、この先は歩行者しか上がれない。九十九折を上がっていくとカーブの辺りから北側の眺めが良い。北側は入間川の河岸段丘に面していて、標高の割に遠くまで見渡せる。ただ残念ながら雨が降り出し、すっきりとした眺めは得られない。閉鎖された旧入間グリーンロッジの入口はバリケードで塞がれ、物々しい雰囲気がある。バリケード沿いに目をやると雑木林の中に整備された遊歩道が延びている。遊歩道は舗装された階段になっている。周辺住民の散歩コースとなっているのか、手ぶらですれ違う人もいる。頂上部分で雑木林が終わり、その先は住宅密集地となっている。
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(カーブからの眺め 左側が奥武蔵方面)
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(旧入間グリーンロッジを見上げる)
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(遊歩道を進む)
南に下る斜面に作られた住宅街を抜けるとやや広い道路に出る。眼下には池がある小さな公園が見える。八津池(やついけ)公園だ。ガイドマップの解説によると谷間の水田に水を引くために加治丘陵からの沢水を溜めた池だったという。公園から北に上っていくと入間市の青少年センターの看板が見えてくる。加治丘陵の自然を利用した施設で、グラウンドや体育館のほか、キャンプ場なども併設されている。青少年センターの前を過ぎ、さらに老人ホームの裏手を進むと今日初めての道標が現れる。
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(一段低い所にマンションが建つ 切土したのだろうか?)
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(八津池公園)
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(青少年センターのキャンプ場)
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(初めての道標 逆コースだとこれを探すのが大変)
道標にしたがい高倉寺方面へと入ると雑木林の中を山道が延びている。意外と杉・檜が多く、七国峠辺りの雰囲気にも似ている。緩やかに下っていくと再び道標がある。右に進むのがガイドマップのコースだが、左に進み、国道へと下りてみよう。これまでと異なり、細く藪っぽい道を下っていくと次第にクルマが行き交う音が聞こえてくる。雑木林を抜けると細い車道に出る。少し進むと国道299号と圏央道を見下ろす橋の上に出た。なかなか良い眺めだが、歩道が無いのでクルマには要注意。
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(雑木林を行く)
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(右に行くのが本来のコース 左は国道へと出る)
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(何のキノコだろう)
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(国道299号を見下ろす)
細い車道に戻り、そのまま丘を越える。雑木林が終わる頃、道標があり、本来のコースへとつながっている。ゆるやかに車道を下り、農村地帯を抜けると国道に出る。信号機のある横断歩道を渡り、国道沿いの側道を南へ向かう。すると左手に整然と刈りそろえられた茶畑が見えてくる。さらに南へと歩くが、茶畑を抜ける道がわからない。結局山田うどんの店舗から東へと延びる車道を進むことにした。高倉小学校まで行けば茶畑を通る道もわかるはずだ。
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(丘陵を越す車道 右の道から下りてきた)
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(右に進むのがガイドマップのコース)
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(ラウンドワンが見える)
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(茶畑が見えるのだが、道がわからない)
小学校へと延びる車道脇は意外にも里芋畑や個人農園が多く、思ったよりも茶畑は少ない。河岸段丘の段丘面にあるためか、だだっ広い台地が広がっている。高倉小学校は一段下った所にグラウンドと校舎がある。ガイドマップを見ると近くに秋津川が流れており、ちょうど浸食を受けやすいカーブの所にある。秋津川といえば昨年歩いた入間川からも見かけた水量の少ない川だ。それでも増水すれば広範囲に浸食することがあるのだろう。小学校脇を抜け、入間ケーブルテレビの建物裏から畑へと延びる道を進む。
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(入間ケーブルテレビと高倉小学校)
未舗装の農道は緩やかに登っており、頂上部分まで至らないと周囲の状況はわかりにくい。坂を登りきると北側の斜面に茶畑が広がる。それほど大きな茶畑ではないが、お茶の木が寒さに弱く、また乾燥にも弱い亜熱帯原産の植物なので、斜面に作ったほうが都合が良いのだろう。往路を戻り、今度は小学校の裏手を進む。車道から見ると小学校は一段高い所にあり、向かいの雑木林は秋津川へ向かって深い谷になっているようだ。
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(緩やかに茶畑の中を登る)
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(斜面に作られた茶畑)
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(秋津川の河岸段丘)
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(高倉小学校下を歩く)
大樹の里と呼ばれる福祉施設を過ぎ、住宅街を抜けて交通量の多い車道に出る。高倉公民館を過ぎ、右手に霊園が見えてくると道は大きく下っていく。赤坂と呼ばれる坂で、かつては赤土で赤く汚れる道だったという。ここも入間川方面を見下ろす位置にあるため、眺めが良く、遠く天覚山や武甲山を望むことができる。ガイドマップでは霊園の中に高倉寺があるのだが、コースから外れて赤坂を下りきった辺りにある梵天山へ寄って行くことにする。
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(赤坂)
だいぶ坂を下った所に梵天山の入口があり、土留めの木段が斜面をトラバースするように付けられている。疎らに桜の木が植えられた明るい斜面を登りきると「明治天皇御野立所」と書かれた石碑が置かれた山頂に着く。石碑によると明治天皇が野営演習をご覧になった所がこの梵天山であったという。山頂からの眺めは…まあまあ良いといったところだろうか。木が邪魔をするというのもあるが、それ以上に奥武蔵の山並の景色を遮るようにマンションが建っているのが大きなマイナスだ。それでも天覚山や武甲山を遠く望むことは可能だ。
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(梵天山への登り)
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(梵天山頂上)
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(天覚山と武甲山)
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(マンションが邪魔なんだよなぁ…)
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(桜の木が植えられている 春が良さそうだ)
梵天山頂上から南側は高倉寺の霊園となっている。霊園の中に高倉寺の立派な本堂があり、ここを抜けて境内へと入ることができる。本堂の右脇から入ると大きな木があり、その奥に国指定重要文化財となっている観音堂がある。高倉寺(こうそうじ)は曹洞宗の寺で、鎌倉仏教の勃興期戦国時代に創建されたとされている。高台に建つお寺ということもあり、境内からは霊園越しに奥武蔵方面の眺めも得られる。
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(高倉寺)
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(観音堂)
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(銀杏)
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(境内からの眺め)
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(山門)
高倉寺を出た後は道標を探して住宅街を進む。国道16号の下を潜ると入間市駅周辺のビル群が見えてくる。この辺りも霞川の河岸段丘なのだろう。大きく下っていくと霞川の小さな堤防に下り立つ。霞川はかつて加治丘陵を歩いた際、金子駅近くまで辿った川だ。金子駅近くから続く桜並木で有名な所で、母と歩いたこともあった。源流は青梅駅近くらしいので、桜の花が咲く頃に歩いてみるのも面白いかもしれない。
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(入間市駅周辺のビル群を望む)
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(霞川)
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(鴨)
霞川は水量がそれほど多くなく、河川敷や堤防の上をのんびり歩く人が多い。但し右岸の高層ビルが建つ辺りは台地を多く削った崖となっていて、川の流れによって浸食された様を窺うことができる。ガイドマップでは「小さな橋を渡」るとあったのだが、その一つ手前の鉄橋を渡って右岸の台地上に出る。ここまで来れば入間市駅は近い。歩き初めには強く降っていた雨もすっかり上がり、駅前のビル群には夕陽が差し込んでいた。
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(狭いが河川敷もある)
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(紫陽花)
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(桜の木だろうか)
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(右岸は崖になっている)
DATA:
仏子駅15:00~15:08旧入間グリーンロッジ~15:21八津池公園~15:40圏央道~16:31梵天山~16:37高倉寺~16:48霞川~17:00入間市駅
昨年入間市が設定した「元気な入間ふれあい茶ん歩道」の「2.入間川を歩く」を参考に入間川の河岸段丘を歩いた。今回は「1.里山をめぐる」のコースを参考に仏子駅から入間市駅まで歩いてみることにした。
昨年同様、日が傾きかけた頃、仏子駅に到着する。ガイドマップでは入間市駅から歩き始めているが、先に山越えしたほうが安全なので、仏子駅から入間市駅へと向かうことにする。まずは電車内からも見えた丘陵上にある旧入間グリーンロッジを目指す。閉鎖されてから数年が経つものの、旧入間グリーンロッジへの車道とロッジ前から雑木林内へと延びる遊歩道は一般に開放されている。中学校脇を抜けて川を渡ると入間グリーンロッジと書かれた看板がある。
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(ホームから見える旧入間グリーンロッジ)
グリーンロッジへの車道を上がると車止めがされ、この先は歩行者しか上がれない。九十九折を上がっていくとカーブの辺りから北側の眺めが良い。北側は入間川の河岸段丘に面していて、標高の割に遠くまで見渡せる。ただ残念ながら雨が降り出し、すっきりとした眺めは得られない。閉鎖された旧入間グリーンロッジの入口はバリケードで塞がれ、物々しい雰囲気がある。バリケード沿いに目をやると雑木林の中に整備された遊歩道が延びている。遊歩道は舗装された階段になっている。周辺住民の散歩コースとなっているのか、手ぶらですれ違う人もいる。頂上部分で雑木林が終わり、その先は住宅密集地となっている。
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(カーブからの眺め 左側が奥武蔵方面)
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(旧入間グリーンロッジを見上げる)
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(遊歩道を進む)
南に下る斜面に作られた住宅街を抜けるとやや広い道路に出る。眼下には池がある小さな公園が見える。八津池(やついけ)公園だ。ガイドマップの解説によると谷間の水田に水を引くために加治丘陵からの沢水を溜めた池だったという。公園から北に上っていくと入間市の青少年センターの看板が見えてくる。加治丘陵の自然を利用した施設で、グラウンドや体育館のほか、キャンプ場なども併設されている。青少年センターの前を過ぎ、さらに老人ホームの裏手を進むと今日初めての道標が現れる。
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(一段低い所にマンションが建つ 切土したのだろうか?)
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(八津池公園)
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(青少年センターのキャンプ場)
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(初めての道標 逆コースだとこれを探すのが大変)
道標にしたがい高倉寺方面へと入ると雑木林の中を山道が延びている。意外と杉・檜が多く、七国峠辺りの雰囲気にも似ている。緩やかに下っていくと再び道標がある。右に進むのがガイドマップのコースだが、左に進み、国道へと下りてみよう。これまでと異なり、細く藪っぽい道を下っていくと次第にクルマが行き交う音が聞こえてくる。雑木林を抜けると細い車道に出る。少し進むと国道299号と圏央道を見下ろす橋の上に出た。なかなか良い眺めだが、歩道が無いのでクルマには要注意。
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(雑木林を行く)
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(右に行くのが本来のコース 左は国道へと出る)
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(何のキノコだろう)
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(国道299号を見下ろす)
細い車道に戻り、そのまま丘を越える。雑木林が終わる頃、道標があり、本来のコースへとつながっている。ゆるやかに車道を下り、農村地帯を抜けると国道に出る。信号機のある横断歩道を渡り、国道沿いの側道を南へ向かう。すると左手に整然と刈りそろえられた茶畑が見えてくる。さらに南へと歩くが、茶畑を抜ける道がわからない。結局山田うどんの店舗から東へと延びる車道を進むことにした。高倉小学校まで行けば茶畑を通る道もわかるはずだ。
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(丘陵を越す車道 右の道から下りてきた)
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(右に進むのがガイドマップのコース)
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(ラウンドワンが見える)
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(茶畑が見えるのだが、道がわからない)
小学校へと延びる車道脇は意外にも里芋畑や個人農園が多く、思ったよりも茶畑は少ない。河岸段丘の段丘面にあるためか、だだっ広い台地が広がっている。高倉小学校は一段下った所にグラウンドと校舎がある。ガイドマップを見ると近くに秋津川が流れており、ちょうど浸食を受けやすいカーブの所にある。秋津川といえば昨年歩いた入間川からも見かけた水量の少ない川だ。それでも増水すれば広範囲に浸食することがあるのだろう。小学校脇を抜け、入間ケーブルテレビの建物裏から畑へと延びる道を進む。
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(入間ケーブルテレビと高倉小学校)
未舗装の農道は緩やかに登っており、頂上部分まで至らないと周囲の状況はわかりにくい。坂を登りきると北側の斜面に茶畑が広がる。それほど大きな茶畑ではないが、お茶の木が寒さに弱く、また乾燥にも弱い亜熱帯原産の植物なので、斜面に作ったほうが都合が良いのだろう。往路を戻り、今度は小学校の裏手を進む。車道から見ると小学校は一段高い所にあり、向かいの雑木林は秋津川へ向かって深い谷になっているようだ。
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(緩やかに茶畑の中を登る)
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(斜面に作られた茶畑)
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(秋津川の河岸段丘)
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(高倉小学校下を歩く)
大樹の里と呼ばれる福祉施設を過ぎ、住宅街を抜けて交通量の多い車道に出る。高倉公民館を過ぎ、右手に霊園が見えてくると道は大きく下っていく。赤坂と呼ばれる坂で、かつては赤土で赤く汚れる道だったという。ここも入間川方面を見下ろす位置にあるため、眺めが良く、遠く天覚山や武甲山を望むことができる。ガイドマップでは霊園の中に高倉寺があるのだが、コースから外れて赤坂を下りきった辺りにある梵天山へ寄って行くことにする。
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(赤坂)
だいぶ坂を下った所に梵天山の入口があり、土留めの木段が斜面をトラバースするように付けられている。疎らに桜の木が植えられた明るい斜面を登りきると「明治天皇御野立所」と書かれた石碑が置かれた山頂に着く。石碑によると明治天皇が野営演習をご覧になった所がこの梵天山であったという。山頂からの眺めは…まあまあ良いといったところだろうか。木が邪魔をするというのもあるが、それ以上に奥武蔵の山並の景色を遮るようにマンションが建っているのが大きなマイナスだ。それでも天覚山や武甲山を遠く望むことは可能だ。
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(梵天山への登り)
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(梵天山頂上)
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(天覚山と武甲山)
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(マンションが邪魔なんだよなぁ…)
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(桜の木が植えられている 春が良さそうだ)
梵天山頂上から南側は高倉寺の霊園となっている。霊園の中に高倉寺の立派な本堂があり、ここを抜けて境内へと入ることができる。本堂の右脇から入ると大きな木があり、その奥に国指定重要文化財となっている観音堂がある。高倉寺(こうそうじ)は曹洞宗の寺で、
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(高倉寺)
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(観音堂)
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(銀杏)
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(境内からの眺め)
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(山門)
高倉寺を出た後は道標を探して住宅街を進む。国道16号の下を潜ると入間市駅周辺のビル群が見えてくる。この辺りも霞川の河岸段丘なのだろう。大きく下っていくと霞川の小さな堤防に下り立つ。霞川はかつて加治丘陵を歩いた際、金子駅近くまで辿った川だ。金子駅近くから続く桜並木で有名な所で、母と歩いたこともあった。源流は青梅駅近くらしいので、桜の花が咲く頃に歩いてみるのも面白いかもしれない。
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(入間市駅周辺のビル群を望む)
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(霞川)
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(鴨)
霞川は水量がそれほど多くなく、河川敷や堤防の上をのんびり歩く人が多い。但し右岸の高層ビルが建つ辺りは台地を多く削った崖となっていて、川の流れによって浸食された様を窺うことができる。ガイドマップでは「小さな橋を渡」るとあったのだが、その一つ手前の鉄橋を渡って右岸の台地上に出る。ここまで来れば入間市駅は近い。歩き初めには強く降っていた雨もすっかり上がり、駅前のビル群には夕陽が差し込んでいた。
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(狭いが河川敷もある)
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(紫陽花)
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(桜の木だろうか)
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(右岸は崖になっている)
DATA:
仏子駅15:00~15:08旧入間グリーンロッジ~15:21八津池公園~15:40圏央道~16:31梵天山~16:37高倉寺~16:48霞川~17:00入間市駅
そのときも、こちらのブログの以前の桜山展望台の記事を参考にさせていただきました。
北コース~南コースをぐるりと回っただけなので、金子駅までの道のところは歩かなかったのですが、記事前半を印刷して持ち歩きました。
そのあと、入間市のページで茶ん歩道について見て、秋か冬に歩いてみたいと思いました。
そのときまた今回の記事を参考にさせていただこうと思いました。
茶畑、素敵ですね。秋か冬と思いましたが、やっぱりお茶の葉のある時期が素敵だと思いました。
今回のルートは雑木林が紅葉する初冬か桜が咲く4月中旬頃が良いんじゃないでしょうか。お茶は11月になると花が咲きますし、霞川は本当に桜が綺麗な所なので。
ありがとうございます。
お茶の花の季節か、桜の季節に行ってみたいです。