http://www.youtube.com/watch?v=HX2Jcbvom_g
久々にブログを更新いたしました。長いこと放置しまして、誠に申し訳ありません。
全く私事ですが、我が家でもついにスキャナーを導入しました。
昨年のちょうどクリスマス前辺りでしょうか。10年来使っていたプリンターの電源が突然入らなくなりました。
年賀状の製作中だったこともあり、修理に出す暇もないということもあって、プリンターを新しくすることにしました。
近く(といっても歩いて1時間くらい掛かりますが)の量販店に行ったら、なんか値段が安くなっていて、
それでいてスキャナーやら無線LANやらと多機能になっているのに驚きました。
それまで使っていたプリンターなんて6万円以上して、プリント機能だけでしたからねぇ。
で、スキャナー機能を使ってみた結果が下のCDのジャケットです。
仕上がり具合は自分では判断できないのですが、これまでのようにカメラで撮るよりはマシかと思います。
さて今日取り上げるのはキャラヴァンのスタジオアルバムとしては6枚目に当たる"Cunning Stunts"(1975)からの一曲目
である"The Show Of Our Lives"です。
当時のメンバーはパイ・ヘイスティングス(ヴォーカル、ギター)、デヴィッド・シンクレア(キーボード)、
ジョフリー・リチャードソン(ヴィオラ、ギター、フルート)、マイク・ウェッジウッド(ベース、ヴォーカル)、
リチャード・コフラン(ドラム)で、特に新加入のマイク・ウェッジウッドは今作と次作の「聖ダンスタンス通りの盲犬」
("Blind Dog At St.Dunstan")において大きく貢献しています。
アルバム「夜ごと太る女」("For Girls Who Grow Plump In The Night")以降パイ主導のバンドになったとよく言われますが、
実際には脱退・加入を繰り返したデイヴ・シンクレアや長くバンドに貢献するジョフリー・リチャードソンの存在も
大きなものと言えますし、ウェッジウッドやその後任として加入するデク・メセカー、キーボードのヤン・シェルハースなどは
作曲・アレンジ面でパイには無い特色を備えています。
それに元々キャラヴァンというバンドはパイ主導であって、「ピンクとグレイの地」が例外的な存在であったと言えましょう。
この"The Show Of Our Lives"でも作曲はデヴィッド、ヴォーカルはマイク、ギターソロはジョフリーが担当しています。
マイク・ウェッジウッドのヴォーカルはそこそこ声量もあって安定している分、個性に欠けるきらいはあります。
はっきり言ってパイ・ヘイスティングスのほうが歌はヘタクソなんですが、存在感はあるんですよねぇ。
デイヴ・シンクレアは「夜ごと太る女」以降ハモンドオルガンを多用しなくなったこともあって、
やや奥に引っ込んだ印象を受けます。
音が不安定なハモンドオルガンは使い難かったんでしょうけれども、その独特のゆらぎが魅力でもありました。
モーグ・シンセサイザーだとやや音が平板になりがちだなぁと感じます。
このアルバムを評してアメリカナイズされた作品だと言われることは多いのですが、
それはマイクの安定したヴォーカルとデイヴのキーボードの音の変化が大きく影響したのではないかと思います。
ちなみにアメリカでアルバムが売れたほか、イギリスでもキャリアハイの50位を記録するヒットとなりました。
シュールなジャケットを手がけたのはピンクフロイドのジャケットでも有名なヒプノシス。
キャラヴァンらしくないジャケットという意見も聞きますが、
プログレからポップ思考への変化を如実に表したものとしてピッタリだったのではないかと感じます。