あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

野草料理ガイド小説

2013-02-16 | 本(文庫本)
有川浩さんの『植物図鑑』を読みました。
以前読んだ有川さんの作品『三匹のおっさん』が本当の面白かったので、その印象が強くあり、そしてタイトルの『植物図鑑』というのにも魅かれて、手に取りました。しかし帯を見ると、
お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか とびきり美味しい(ちょっぴりほろ苦)“道草”恋愛小説
とあるではありませんか! 
恋愛小説…。この世で最も苦手な小説のジャンルかも…。そういうのにハマりがちな中学生のときに「何じゃこりゃ?」って感想しかなくて、それ以来読んでいないジャンルかも…。
なのに結局文庫本を購入してしまったのは「魔が差した」と言うべきなのでしょうか。

ストーリーは…
住んでいる家の前で行き倒れていた男に、帯にあった言葉をかけられ、その男がイケメンだったこともあり、部屋に入れてしまう主人公・さやか。翌朝、彼が冷蔵庫いあった食材だけでとびきり美味しい朝食を作ってくれ、胃袋を完全に掴まれた家事をほとんどしないさやかは、彼との同居生活を始めることになりますす。彼は樹(いつき)という名前しか名乗らない謎な存在ですが、重度の植物オタクで、週末ごとにさやかを「狩り」と称する野草採集に連れ出します。

ここに出てくる『植物』とは、園芸品種ではありません。ほぼ野草。食べられる野草がメインです。そしてそれらを使って樹がつくる料理が非常に美味しそうなのです。
蕗のまぜご飯、野蒜のパスタ、蓬のチヂミ、野イチゴのジャム…。蕨とかフキノトウとか土筆とか、とにかくすべてが美味しそうでたまらんのです。
そう。これは単なる「恋愛小説」ではありませんでした。相変わらず「うぇ~」ってなる恋愛小説な部分がまったく気にならないくらい、見事に「野草料理ガイド」でした。しかも樹の料理のレシピつき! いや~ん。野蒜採りに行かなきゃ~♪
有川さんには、私が「うぇ~」ってなる部分のボリュームを減らして、野草料理ガイドの部分をメインにした続編を期待したいところですが、無理かしら? 無理よね…。

苦手ジャンルなのに文庫本を購入したのは、決して「魔が差した」のではなかったのだなと、今はそう感じています。
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6 コメント

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菜月ハハちゃん (とみ)
2013-02-24 00:34:11
野生児なあなたにもオススメな作品でしたよ。
野草を調理だなんて、ダンナちゃんの好みでもあるんじゃないのかな?
この春、私はムチャクチャな状況になりそうなので(既になっているが…)、
作ってくれないかな~、樹のレシピで野蒜のパスタ~
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うまそうぅ~ (菜月ハハ)
2013-02-22 06:29:31
つくし、ふきのとう♪
野草大好き野生児も飛んできました~www
私も「うえぇ~」とはならないものの、なんじゃこりゃ?と思ってしまうたちですが、
野草にライトなラブ~いいかも~
普段本を読まない私も、またもや読んでみたくなりました!!
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おかぴーさん (とみ)
2013-02-18 00:27:22
ようこそ飛んでいらっしゃいました

おかぴーさんちの近くに自生している野イチゴ以前紹介してくれてましたよね。
野草狩りができる環境にいらっしゃるのは、実に羨ましい限りです。
野イチゴがたくさん採れたら、是非ジャム作りにチャレンジを!
野草料理の画像、楽しみにしてます
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ハナキャップさん (とみ)
2013-02-18 00:21:43
村上龍の「料理小説集」は読んだことはないけれど、
多分彼の作品なら、こじゃれた料理が出てきたのでは?
で、こちらは野草の料理ですから、材料費は労働力のみです。素晴らしい!

そっか~。ハナキャップさんは恋愛小説は苦手ではないのね。
普通女子はそうだよね、女子は…
返信する
私は岡本信人ではありませんが・・ (おかぴー)
2013-02-17 10:47:56
野草と聞いて飛んでまいりましたw

とみさんがご存知のとおり、私の居住区は田舎ですが
近年、環境破壊のせいか野草が激減しております(´;ω;`)
しかし野蕗と野イチゴはなんとか調達できそうです(`・ω・´)
この春は野草狩りにトライしてみますね

「植物図鑑」もそうですが「三匹のおっさん」も読んでみたいな~( ^ω^ )
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おぉ! (ハナキャップ)
2013-02-16 21:11:40
私は決して恋愛小説が嫌いじゃなく…
むしろ若い時に森瑤子とか向田邦子とか読みすぎて、頭でっかちになってた感じですが、
そういえば、今は読み返す気にもならないなぁ…
ドロドロ感が、逆に今だとリアル過ぎるからかもしれないけど…
で、その頃によく読んでた村上龍の本に「料理小説集」ってのがあって、
それも本筋は、大人の訳解らない恋愛感覚なんだけど、
なんせ食いしん坊な私は、登場する料理に主に心奪われてました。
その時の感じと似てるのかな?思い出したのと同時に、コレも読んでみたくなりましたとさ♪
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