あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

笑顔になれる絵本

2011-12-27 | 本(文庫本)
宮部みゆきさんの『ぱんぷくりん』を読みました。
2011年の読書記録は今回が最後。新年を迎えるにあたり、楽しくなるような、読んで笑顔になれるようなものにしたかったので、この作品で締めくくります。
今作はお話を宮部さんが、黒鉄ヒロシさんが絵を描いた「絵本」です。どういう経緯でこの作品が誕生したのかについては、宮部さんがこう記しています。

春先のことです。宮部は気がふさいでいました。これではいかん――と、仕事場にある招き猫とかダルマさんとかを眺めているうちに、こうした縁起物を使って、楽しい話を書いてみようと思いつきました。
 書き上げて、ちょっと気分がスッキリしました。でも、なにしろこんな短いお話なので、文章だけでは本になるはずがありません。
「絵本にしてもらえたらなぁ。黒鉄ヒロシさんに絵をつけてもらえたら最高に嬉しいなぁ。わたしファンなんですよ」
 と、夢みたいなことを呟いてみました。
 その夢がかなって、本書はできました。
 夢も、口に出して言ってみるもんです。
(後略)

夢はね、口に出して言ってみるものなんですって。

可愛い物語は全部で6つ。それぞれのお話の主人公は「転覆する宝船に乗る七福神」「手を上げっぱなしで肩こりになった招き猫」「神社とけんかした鳥居」「故郷の川に帰った古いお皿の中の竜」「自分の顔が嫌いなだるまさん」「金平糖と流れ星」。
ほのぼのとした雰囲気があふれている、とても可愛らしい、オトナだって十分に楽しめるお話に、気づかないうちに笑顔になっていました。小さな子どもたちにも読み聞かせてあげたくなる、幸せな絵本でした。
物語はもちろんなんですが、黒鉄ヒロシさんの絵が本当に素敵で、お話の魅力がうんと増しているのは、黒鉄さんの絵にあることは間違いありません。
新しい年のスタートを、こんな素敵な本と一緒に迎えること、心からおススメします。新年は笑顔からスタートしたいじゃないですか!

今年の読書記録はこれにて終了。来年もどんな面白い本と出合えるのか、楽しみです。
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