長旅のまえに

好きなだけ、存分に、思ったまま、怒涛のように書こう

カフェオレボウル

2024-01-01 14:07:51 | 日記

買ったのは福生の横田基地近くの雑貨やさんだった。
赤が好き、猫が好き、で一目惚れした。

目の前に広がる横田基地には2回しか入ったことがない。
1度は福生の横田基地のお祭りだった。
2回めは仕事。

基地内で床屋さんをしている男性に用があった。
小柄で明るい人柄のおじいさんは若くもないおばさんの私を売店を兼ねたアメリカ製品をたくさん置いてある一角に連れていってくれた。
「欲しいもん買いな」と言われた。

私は貢ぐタイプの人間なので実はこうゆう優しさにびびる。
でもカウンター横にあったヴィックスドロップに目が釘付け。
簡素な大袋に信じられないほど大量にヴィックスドロップは詰め込まれていた。

アメリカではのど飴ではなくお菓子なのだと私は瞬時に理解した。
欲しかった。
おずおずと手を伸ばしておじいさんに渡した。
いつもなら遠慮してお断りする可愛いげさえない私なのだが。

1ドルが360円の時代から基地で働いてるおじいさんにとってこんな何気ないプレゼントは身に付いた事でしかないのだろう。

嬉しかった。
大好きなヴィックスドロップをこんなに沢山。
アメリカのホームドラマに憧れて育った世代である。
オレンジ味がことに好きだ。

あのおじいさんは死ぬまで忘れないとドロップを食べ終えてもなお大切な記憶を宝物のように心にしまいこんだ私を知らない。






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