長旅のまえに

好きなだけ、存分に、思ったまま、怒涛のように書こう

それも才能

2023-12-14 13:43:30 | 日記
昭和30年代の夜の銀座で「狙った女は必ず落とす」と評判のお客さんがいたんだよと叔母が言った。

確かに明るくてちょっと見のいい男さ。
凄い美形より女受けがいいのは納得だったんだけどね。
私の客でもないしホステスにあれこれ言われても怒るタイプじゃなかったから単刀直入に聞いたのさ。

「絶対に落とせるわけ?」ってね。
落とせるって笑ってたわ。
そして言ったの。
「あのな、俺はねこの女は俺に落ちるってのがかぎ分けられるんだ。
落ちない女は狙わない。あんたなんかは最初から狙わないさ。落ちないだろ?」

周りがいくらあの女は無理だと騒いでもなぜか、大丈夫おとせるってわかるんだよな。
あっけらかんと話す様子が腹立たしいような、これだから鉄壁のホステスも落ちるのかと思ったような、さ。
火野正平がちょっと頭を掠めた。





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