【申告】
献体です。電池ボックスの金具が錆びていますが、再利用してください。
【初診】
2009年にバンダイから発売されたおもちゃです。
アンパンマンに話しかけると、アンパンマンがその言葉をおしゃべりしながらジャンプするまねっこモードの他、ぴょんぴょんモード・アンパンチモード・じゃんけんモード・かずモードなど全部で5つのモードが楽しめます。
左手にスイッチがあり、右手には鈴が入っており、胸のマントボタンのLEDが光ります。
外観的にはきれいな状態です。しかし、やはり電池ボックスの電極の錆びがあり、ユニバーサル電源を接続しても動きませんでした。
内部を確認するために開いていきます。
少しきついですが、頭のバネを取り出します。
内部の骨格を取り出します。
内部を検査していきます。
電池端子のサビがあります。
骨格内部の配線も外れています。
電源スイッチの端子も錆びがあります。スイッチ内部も確認すると、やはり錆びています。
電池電極の錆びとスイッチ接点、摺動子の錆を取りました。
全ての錆び取りを済ませ骨格内部の配線を引き直しました。
以前治療したときには無かった大きな容量のコンデンサが、制御基板に実装されています。バネを引くためにモータ電流が必要なための処置だと思います。そのため、電源を切った時に誤動作をしないように、コンデンサに貯まっている電荷を放電するための配線になっています。
電池ボックス裏の中央部(赤斜線部)は、バネが伸縮するため配線や部品があると干渉してしまうため、部品実装禁止領域です。
ここまで済ませ、改めて電池を入れて試運転をすると元気に動き出しました。
【治療後記】
献体されたアンパンマンも錆とそれに伴う断線接触不良で病気になっており、これらを治療してあげると再び命を吹き込む事が出来ました。新たな持主さんへ引き継ぐことにしましょう。
【おまけ】
以前ジャンプをしなくなったアンパンマンの治療カルテです。
まねしてジャンプ! アンパンマン が来院しました。 - おもちゃ病院さど Doctor_Rの治療カルテです。 (goo.ne.jp)