予定通り、片方ずつ処置して小休憩を挟んで6時間半に及ぶ長丁場だったという。
意識の無い間に手術室を出て運ばれたのはどこだったのだろう。
麻酔が切れて覚醒、そのあとが大変だった。
経験が一度しか無いので分からないが、猛烈な吐き気に襲われて霞む視界の中、何時間もゲェゲェ吐き続けた。
これで死ぬのかな…なんて思っていた。
そこから出されて病室に戻ってきたが、食欲なんて湧かない。
「少しでも食べないと…」と介護員さん(※)に言われたが、無理だった。
※この病院では、外部から患者の介護にあたるスタッフを雇い入れていた。
明るい色のユニフォームを着た彼女らは、朝のお茶のサービスや洗髪、入浴の介助などにあたっていた。
確か少しずつ食べられるようになったのは翌日からだったと思う。
切開して骨接ぎをして縫合された脚は熱を持ち違和感が強かった。
他、何よりもオシッコの管が嫌だった。
僕の様子が落ち着いたと見るや、Dr.がやってきた。その前にも来ていたかもしれない。
傷が塞がるまで安静です、それから抜糸をします。ベッドから下りられるようになったらオシッコの管を外します。それから徐々にリハビリを始めましょう…だいたいこのようなことを言われたと思う。
そうして寝たきり生活が始まったのだった。
続く