スピリチュアリズム・ブログ

東京スピリチュアリズム・ラボラトリー会員によるブログ

【諸宗教の超簡単図解の試み】⑭まとめ

2011-12-09 00:10:00 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 かなり無謀な試みではありましたが、いくつかの宗教を「超越界」「死後世界」の捉え方をポイントにして、大まかに見てみました。 いろいろな形がありました。遠く離れているものが案外そっくりだったり、同じ派に属するのにまったく違ったり。――これまでとは違う宗教の見方が出て来ないでしょうか。 ちょっと振り返ってみます。【死後世界】 死後世界をほとんど認めない(考慮に入れない)タイプもありました。ユダヤ教、キ . . . 本文を読む

【諸宗教の超簡単図解の試み】⑬スピリチュアリズム

2011-12-07 00:10:10 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 最後です。他にもいろいろ宗教はありますが、あまり勉強していないし、日本では大きな影響もないので、パスします。 やっぱりスピリチュアリズム・ブログですから、最後はスピリチュアリズムについて述べないといけません(笑い)。 スピリチュアリズムは「魂の死後の行方」がメインテーマですから、やはり死後世界・超越的世界への言及は多くなり、必然的にその考え方も複雑になります。「自分が立脚している領域だから詳しく . . . 本文を読む

【諸宗教の超簡単図解の試み】⑫神道

2011-12-05 00:10:00 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 神道というのは、わかるようなわからないような、厄介な宗教です。 教祖も、教義・教学も、組織もない。ちなみに「神社本庁」というのは、民間の団体です。いかにも公共機関のような名前をつけているので、間違える人がいるようですが(こういう詐欺っぽいのはいけませんねえw)。 『古事記』『日本書紀』(記紀)を神道の基礎教典のように見なす人も多いですが、あれは政治文書ですから、全然あてになりません。 中世には吉 . . . 本文を読む

【諸宗教の超簡単図解の試み】⑪法華経信仰

2011-12-02 00:06:50 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 法華経というのは実に奇妙な経典で、また法華経を典拠とする法華信仰も、実に奇妙な展開を遂げています。法華信仰も、浄土信仰と同様、本来の仏教とはまったく異なる新宗教だったと言えるように思います。 法華経の成立年代ははっきりわかっていませんが、紀元前後とされています。大乗仏典としてはけっこう古いわけですが、もちろん釈迦直説ではありません(信仰者は釈迦直説を信じていますが)。漢訳は2世紀が最初で、その他 . . . 本文を読む

【諸宗教の超簡単図解】⑩浄土教

2011-11-30 00:14:20 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 前にも書きましたが、浄土教は端的に言えば、仏教とは断絶のある、あるいは仏教を否定した宗教です。 浄土教の立脚点は、阿弥陀仏の誓願にかかっています。この根拠となる経典は「浄土三部経」と言われるもので、もちろん歴史上の釈迦とは何の関係もありません。 それによれば、阿弥陀仏は仏になる前の法蔵菩薩の時に、衆生が苦しみの世界にいるのを憐れみ、「もし私が仏となったら、衆生が私を十念すれば私の仏国土である浄土 . . . 本文を読む

【諸宗教の超簡単図解の試み】⑨密教

2011-11-28 01:32:06 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 密教は、あまりに学問化(哲学化)した仏教に対して、ヒンドゥー的(というよりは普遍宗教的)な「神人交渉」の要素を回復させ、実践的な宗教を打ち立てようとした試みと言えるでしょう。 密教の世界は複雑絢爛で、凡人の窺い知るところではありませんので、簡単図解などすると非難囂々になることは間違いありません(読者にプロもいるしw)。しかしそれをあえてやってみます。 至高の存在として、釈迦仏ではなく、大日如来が . . . 本文を読む

【諸宗教の超簡単図解の試み】⑧禅

2011-11-25 00:04:53 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 禅は、もともとは仏教以前からある「瞑想」だったわけですが、大乗仏教の「禅宗」は、そこに集中し、仏教の根幹にある「一切の存在の否定」「一切の欲望・執着の否定」を徹底しようとする宗教だと言えるでしょう。 そうなると、超越的な世界とか存在とか、死後の魂の行方といったことも、「執着を起こす原因」とされて否定されます。『臨済録』の有名な言葉、「親に遭うては親を殺し、祖師に遭うては祖師を殺し、仏に遭うては仏 . . . 本文を読む

【諸宗教の超簡単図解の試み】⑦大乗仏教

2011-11-23 00:20:08 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 釈迦およびその比較的忠実な伝承者による初期仏教から、「大乗仏教」と呼ばれる宗教が生まれました。 と仏教通史では書かれるわけですが、実際、釈迦の仏教と大乗仏教は同じ宗教と言えるのか、かなり疑問です。また、初期仏教の末期形態である部派仏教から、どうやって大乗仏教が興ってきたのか、その具体的な経緯も、わかっていないことが多いようです。 また、一口に大乗仏教と言っても、いろいろな「経典」があり、その思想 . . . 本文を読む

【諸宗教の超簡単図解の試み】⑥初期仏教

2011-11-21 00:03:12 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 さて、ここからいくつか、仏教の他界観を見ていくことにします。ま、いろいろと非難・批判が生じるかもしれませんが。 仏教のベースとなる古代インドの宗教観は、詳しく勉強していませんのでよくわかりません。ただ、どうもウパニシャッドなどの考え方だと、神々の世界を認めつつ、根源的な「ブラフマン-アートマン」(梵我一如)という見方をしていたように思われます。 仮にそれを図にしてみると、こんな感じになるでしょう . . . 本文を読む

【諸宗教の超簡単図解の試み】⑤グノーシス・カタリ派

2011-11-16 00:28:21 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 あまり広く知られていないものですが、グノーシス主義というものがあります。おそらくギリシャや中東でキリスト教より古く発生し、キリスト教の隆盛とほぼ同時期に隆盛になってきたもので、キリスト教はこれを「不倶戴天の敵」としてきました。また、その流れを引いて12世紀に南仏で隆盛したカタリ派というものがあります。これも正統キリスト教会は「異端」と断じ、虐殺・殲滅しました(アルビジョワ十字軍)。 けれども、イ . . . 本文を読む

【諸宗教の超簡単図解の試み】④キリスト教

2011-11-14 00:11:02 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 キリスト教は、端的に言えば、イエスの「復活」によって始まりました。もちろんイエスの言動が人々に感銘を与えるものだったということはありますが、何よりも大きなモメントとなったのは、やはり復活でした。 初期のキリスト教は、ユダヤ教の一派でした。「もうすぐメシアがやって来る。裁きがあって、信じる者は永遠の生命を与えられる。信じない者は滅びる」――この基本図式はユダヤ教そのものです。ただ、イエスが「復活」 . . . 本文を読む

【諸宗教の超簡単図解の試み】③イエス

2011-11-11 00:05:16 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 ユダヤ教の中から、常軌を逸した宗教者が出ました。ナザレのイエスです。 イエスはユダヤ教徒でした。ほかの宗教(エジプト、ギリシャ、インド)を学んでいたという説もありますが、実証はされていません。お師匠さんに当たる人が洗礼者ヨハネですが、この人もユダヤ教徒でした。 ところがイエスは、ユダヤ教の枠をぶっ壊してしまうような活動をしました(詳しくは本ブログ連載「霊学的イエス論」を参照してください)。 この . . . 本文を読む

【諸宗教の超簡単図解の試み】②宗教の一原型

2011-11-10 00:08:50 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 いきなりユダヤ教から始めてしまったので、ユダヤ教の異常さがよく理解してもらえなかったかもしれません。 古代の宗教や未開社会の信仰世界を大づかみに見てみると、やはり宗教には大枠というものがあるように思われます。これはあくまで一つの見方であって、偏っているかもしれませんが、それを「一つの原型」として図にしてみると、こういうことになると思います。 基本条件は2つで、 ・現世を超えた何らかの世界、存在が . . . 本文を読む

【諸宗教の超簡単図解の試み】①ユダヤ教

2011-11-09 00:47:03 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 どこから始めてもいいわけですが、遠いところから始めてみることにしましょう。(近いところから始めていきなり非難囂々になると挫けるかもしれませんので・笑い。) ユダヤ教というのは、一神教の祖で、周知の通り、キリスト教・イスラームの親分のような存在です。 暴論を承知で言えば、ユダヤ教のメイン・テーマは次のようになるでしょう。 「われわれの信奉している神は、この天地を創造した唯一の神である。他の民族の崇 . . . 本文を読む

【諸宗教の超簡単図解の試み】序

2011-11-08 18:40:59 | 高森光季>諸宗教の超簡単図解の試み
 スピリチュアリズムの解説という範囲から、少しずつはみ出し始めてきているわけですが。 ここでちょっと、無謀な試みをしてみようかと思います。 それは、諸々の宗教の考え方を、図解してみようというものです。 これにはポイントがあります。それは、 「その宗教(思想)は、どういう超越存在・非現世世界を設定しているか」という見方をすることです。 スピリチュアリズムは、この世以外の存在があることを主張しています . . . 本文を読む