スピリチュアリズム・ブログ

東京スピリチュアリズム・ラボラトリー会員によるブログ

【人生の苦悩】(6) 「自己実現」という罠

2010-11-29 01:37:30 | 高森光季>人生の苦悩
 人間の欲求に、階層があるということを提唱したのは、A・マズロー(マスロー)でした。彼は、最も根源的な生理的欲求の上に、安全欲求、所属と愛の欲求、承認欲求、自己実現欲求という高次な欲求群があると主張しました。  このモデルの「一番高次な欲求」が「自己実現」です(晩年にはその上に「自己超越」の段階があると主張しましたが)。  「自己実現欲求」とは、ウィキペディアの記述を流用すれば、「自分の持つ能力や . . . 本文を読む

【人生の苦悩】(5) 幸福を求める苦悩

2010-11-26 00:55:31 | 高森光季>人生の苦悩
 どうもよくわからないのですけど……  けっこう多くの人が「幸福になりたい」と言うようです。  いわゆる「スピリチュアル」(笑)の書名でも、「すぐに幸福になるためのなんちゃら」とかいうような感じのが多いですよね。  正直、私はこの「幸福」というのがよくわからないのです。幸福になりたい?  「こういうものがほしい」「こうなりたい」という欲求は誰でもありますよね。私もそうい . . . 本文を読む

6.表現媒体3-2

2010-11-24 00:00:17 | birch99的「黎明」考察
--------------------------------------------------------------------------------- それでは、人間の表現媒体を、ヴァイブレーションの低い方から順に看ていくことにしましょ う。 ・肉体 物質的なヴァイブレーションには、人間の下限媒体としての肉体(ヨガでいうアンナ・マヤ コシヤ)が物質原子の集合体として表現されており、特 . . . 本文を読む

【人生の苦悩】(4) 他者という難題

2010-11-22 00:15:02 | 高森光季>人生の苦悩
 どこかで読んだ言葉にこんなのがあります。  「人生なんて単純なものだ。複雑なのは人間関係に過ぎない。」  まあ、その通りでしょう。人生というのは、食って、寝て、やって、「わあ」と喜ぶか しゅんとするか。しかし人間関係は、ああじゃこうじゃもつれてややこしい。 好きであったのが嫌いになったり、善意で対しているつもりがとんでもない あしらいを受けたり……  今ふえている引 . . . 本文を読む

5.表現媒体3-1

2010-11-17 00:39:47 | birch99的「黎明」考察
--------------------------------------------------------------------------------- ・現象として生じているそれぞれの世界で、個々の存在物になっている様々な表現形態は、 最も低い波動領域に表現されている媒体(下限媒体)から始まって、無限大のヴァイブレー ションに至る様々な波動領域に、それぞれの表現に応じたスペクトル分布( . . . 本文を読む

【人生の苦悩】(3) 性格という宿痾

2010-11-15 00:40:56 | 高森光季>人生の苦悩
 人生というのは、食べていく、生き延びていくだけでも大変なものだけれども、往々にして人は自らそれをもっとややこしい、難儀なものにしてしまうようだ。性欲や権力欲・名誉欲などの「無駄に大きくなりすぎた欲望」もその要因だが、さらに手強いのが「性格」というものである。  人の性格にはいろいろとある。十人十色、千差万別。「性格」を持っていない人はいない。ただ、それが当人や周囲の人を苦しめる場合もある。単にあ . . . 本文を読む

【霊学的イエス論(26)】イエスは「失敗」した?

2010-11-12 00:13:30 | 高森光季>イエス論・キリスト教論
 どうも予期した以上に延々としたものになってしまった。そろそろこのあたりで締めようと思う。  ものすごく荒っぽいまとめ方をすると、一次イエス(ガリラヤのイエス)は、治病と説教を通して、「神の秩序」が地上に拡がることを願った。そして二次イエスは、刑死したのち復活することで、生命は死で終わりではないことを示した。これは分裂した主題だが、前者の「現世的価値を超えた神の秩序がある」ということを示すために . . . 本文を読む

4.物質という存在2-2

2010-11-10 00:08:36 | birch99的「黎明」考察
--------------------------------------------------------------------------------- ・エネルギーの表現されている状態の本来の姿は共時的なものなのですが、物質の世界で は、肉体の脳が外界を認識する機能によって意識が制約されている結果、私達の意識が「現 在の瞬間」という断面を造り出しているために、「過去から未来に向かって流 . . . 本文を読む

【霊学的イエス論(25)】イエスの負の遺産

2010-11-08 00:11:21 | 高森光季>イエス論・キリスト教論
 イエスの活動は、結局、キリスト教という新たな宗教を生み出す原動力となり、それはローマ帝国に拡がり、後の西洋世界を規定することになった。  なぜそういう事態になったのか――キリスト教誕生の経緯と発展の理由――については、とても手に余る問題で、私ごときが何かを論じることはできない。また、そのうちのどの部分までが「イエスの意図したこと」あるいは「イエスが責を負うべきこと」なのかという問題も、なかなか難 . . . 本文を読む

生まれ変わりの強力な証拠――応答性真性異言の記録が本に

2010-11-07 15:43:05 | 高森光季>その他
 テレビ「アンビリバボー」でも取り上げられ、前にこのブログでも紹介しました、岐阜県在住のセラピスト・稲垣勝巳氏による応答性真性異言の事例(「ラタラジューの事例」)が、詳細な記録として書籍刊行されました。時間の余裕がないのでちょっと手短かに。  書名:「生まれ変わり」が科学的に証明された!  著者:稲垣勝巳  体裁:四六判上製242頁  出版元:ナチュラルスピリット  定価:本体1500円+税   . . . 本文を読む

【霊学的イエス論(24)】イエスの復活がもたらしたもの

2010-11-05 00:10:25 | 高森光季>イエス論・キリスト教論
 ガリラヤで霊的治療を施し神の国の教えを説いていたイエスは、エルサレム神殿へ突進し、逮捕され、残虐に殺された。そして「復活の姿」を見せることで新たな信仰の渦を巻き起こした。  辺境の消耗戦から中心の攻撃へ。イエスのその歩みは、いったいどのような意味を持ったのか。  霊学的な観点から言えば、それはイエスの単独的「はねっ返り」行動ではなかった。ある時代、ある民族を導こうとする「大いなる知性的存在」と . . . 本文を読む

3.物質という存在2-1

2010-11-03 00:02:21 | birch99的「黎明」考察
--------------------------------------------------------------------------------- ●物質という存在 ・私達が最も良く知っている(と思っている)物質をひとつ挙げるとすれば、水が良いかも  しれません。では、水とは一体何でしょうか。コップの中の水や、水滴、口に含んだ時の  感触、せせらぎの音、水蒸気、氷など、私達は多く . . . 本文を読む

【霊学的イエス論(23)】復活(2)

2010-11-01 00:10:15 | 高森光季>イエス論・キリスト教論
 スピリチュアリズムから見れば、「死んだ人が生前の姿を持って現われる」ということは、しばしば起こることである。「霊姿 apparition」という言葉がこれに当たる。  偶発的な事例として多いのは、死んですぐの魂が、肉親に自らの死を伝えに訪れるという例である。姿が非常に鮮やかな場合もあり、中にはこんな例もある。  ある男性に、遠く離れた実家に暮らしていた妹が突然姿を現わした。驚いた男性は母親に手紙 . . . 本文を読む