なぜ笑う 大川隆法 心の指針 174

なぜ笑う　大川隆法　心の指針 174

なぜ笑う

もう何十年も前になる。

言論人としての清水幾太郎氏が、

ある雑誌の巻頭言で、

『なぜ笑う』という一文を書いておられた。

ロッキード事件に関連した、

右翼の大物の自宅に、

プロペラ機で突入して、

命を落とした若者を、

嘲笑するマスコミや国民を叱ったものだった。


細かな内容は忘れたが、

オピニオンリーダだった清水氏の、

その寸言は、

私の胸にも、

ある種の衝撃を与えた。


一人の人間が身命を賭して、

政治的行動を起こした時に、

その善悪や成否は別にして、

簡単にバカよばわりしてはならないし、

人はその事実の前に、

厳粛であるべきということだろう。


私はテロリズムの類いを擁護するつもりはない。

ましてや一般人を巻き込む爆弾テロなど、

もってのほかだ。


ただ悪を見て義憤を起こす人をバカにし、

何もしないことを持って、

知恵あるもののごとく装う、

冷めた人々の態度には共感できない。



世を救わんとする人々を「なぜ笑う」。

行動する人々を「なぜ無視する」。

答えよ。