去年、東京の白金高輪駅で琉球大学に所属していた花森弘卓容疑者(25歳)が同大学の後輩だった男性(22歳)に年下なのにタメ口で話しかけていたことに腹を立てて硫酸を浴びせた事件がありました。
「おい、花森」と言ってきたら「花森さんだろ」と返した場面もあったというが、これに関しては、呼び捨てにはハードルが高いので、気持ちはわかります。
はっきり言いますが、少しでも年上なら敬語を使わないといけないという風潮、私は嫌いです。
単に年上というだけで、しかも1年2年3年だけ年上というだけで敬語を使うべきだと言うのは先進国の中では日本と韓国だけです。
学年の数字を上下関係と捉えて先輩に敬語を使い、先輩をことさらに敬うべきとするのも先進国の中では日本と韓国だけです。そういう文化も私は嫌です。それによって、先輩に対して意見しづらい、嫌なことを嫌と言えない、先輩が後輩に対して嫌がらせをしてもいいという風潮につながるからです。自分らしく生きることや多様性、ジェンダー平等(例えば先輩に「男らしくしろ」と言われたら「はい」と言わざるをえないなど)の妨げにもなりえるからです。
韓国は日本以上に上下関係が厳しいというイメージがあるけど、「#MeToo」運動の時韓国では盛んだったけど日本ではあまり盛り上がらなかった点からすると、今の日本は韓国以上に目上の人に意見を言いづらい世の中になっているんじゃないかとも思います。
大人なら年の差がある人同士がお互いにタメ口で話すことはよくあるのに、(主に学校に通う)若者は1歳1学年上というだけで(同じ学校内でたった6年、たった3年という年齢幅しかないのに)敬語を使わないといけないというのも疑問です。
先生にタメ口の生徒が多いのに先輩には敬語を使うということもよくあるそうですが、逆が望ましいと私は思います。
職場で年下の先輩と年上の後輩という関係の場合、ビジネスマナーハウトゥー本とかではだいたい、お互いに敬語を使うべきで双方ともタメ口はよくないとしているが、このように丁寧な方で取ろうとするところも私は嫌です。
欧米(英語以外では敬語がある言語が多い)ではタメ口で話すことは親しさのステータスであり、タメ口で話すことに積極性を持っています。現在は昔と比べるとタメ口の範囲が広がっています。今の欧米では言葉遣いの基準はどちらかと言えば上下関係よりも親しさが優先される傾向があって、目上の人にタメ口も珍しくありません。
2020年に入学・進学を9月にする案が持ち上がった時、もしそうなれば(9月入進学への変わり目の時)どっちが先輩でどっちが後輩になるかということがインターネット上で話題になったが、ここまで来たら先輩後輩はもういいだろ、そういう曖昧な時こそどっちが先輩とか考えず対等な関係と見ていいじゃないか、お互いにタメ口でいいじゃないか、と私は思いました。
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