タイトルだけでは、何が何だか分からぬであろうが、タイトルそのままである。
おとーちゃんはよく夢を見る。
大抵の場合、あまりよろしくない夢なのだそうだが、今回もあまりよろしくない夢であったそうな。
コトもあろうに、アタシとアーチンが、ニタニタ笑うキモデブに連れて行かれる夢を見たそうで、そのキモデブをおとーちゃんが力任せにぶん殴ったトコロで目が覚めた。
夢であるゆえ、そのような不埒なキモデブは存在せぬ。
しかしながら、夢でリンクしたおとーちゃんの肉体は敏感に反応し、キモデブでは無く、フローリングの床面を思い切り殴っていたのである。
おとーちゃんは武道をたしなむ身である。
利き腕の右手は、恐るべき破壊力を身に付けておる。
その右手でフローリングの床面を殴ったのであるから、右手も床面もたまったモノでは無い。
床面は思い切り陥没し、おとーちゃんの右手人差し指は側面がグサグサに裂けておる。
血がダーダーである。
普通に殴っただけでは、このような裂傷は負わぬであろう。
まさに、バカの力、馬鹿力であるな。
夢を見るのは自由であるが、肉体の損傷と、家財の損傷には気をつけるが良い。
で、傷であるが、かなりの損傷で、縫わなくてはならぬかも知れぬ損傷なのだが、おとーちゃんは淡々と煙草の葉で止血処理をし、絆創膏を巻き付け、普通に出勤して行った。
大丈夫なのか、おい。
う:「とんでもない人外なオッサンであるな」