ある島へ3日の予定で旅立った作家で友人の 志保…
志保は 友人である式部剛に 自分の部屋の鍵を預けて行ったのだった。
帰りの予定を過ぎても帰ってこない志保…鍵を預けて行ったと言うことは
≪自分を探してほしい≫というメッセージだと受け取った式部は
志保の目指した島≪夜叉島≫へ 向かう。
しかし 式部が足を踏み入れた夜叉島は、よそ者を忌み嫌い
集団で 式部の志保探しを妨害する…
少しづつ真実に近づいていく式部が見たものは
惨劇の跡の廃屋。 神域で磔にされた女性の遺体。
夜叉島は 異様な死の匂いに満ちていた。
・・・近代国家が その存在を許さなかった“邪教”が伝わる夜叉島で
ある人が言う 『そう…ここは黒祠なのですよ』
この島で“闇を統べる”ものは何者なのか・・・?
小野不由美さんの本格的ミステリー 初めて読みましたが、なかなか面白かったです
黒祠の島って言うのは“邪教”を崇拝してるという意味なんですが、
読んでみると、海の向こうから渡ってきた信仰と日本古来の信仰や地元で信仰されていたものが混ざり合ったもので けして“邪教”とはいえないもの。
でも…その中に巧妙に隠された“謎”と血の系譜は読んでいて
怖いものがありました。
“邪教”というレッテルは 近代国家になる過程でつけられてしまったものでしょう。
この物語の中の“島”で 大きく位置を占める頭領の一族と謎
“神域”とされる神社や宮司の一族、そして志保たちの過去…
作為と偽造工作 欲と傲慢 が溢れるこの島で、全てが解き明かされた時。
そのてん末に ≪え~、そうきたか~!!!≫って 思わされるものがありました。
ミステリーは 犯人がわかっちゃって…って 感じは全くない
最後までひきこまれる 一冊でした。
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4月5月に入って 読書のペースを 落としています