何もないけど、何かがある。君なら何を見つけるだろう。飛べる鳥もいつかは枝に、物に、そして塒に帰る。有限性、これは、命あるものの絶対的条件だ。たとえば、君もいつかは誰かの幻となる。そして、いつかは幻さえでもなくなり、無と成り果てる。その美しいまなざしさえも空無と化すのだ。生きている限りは、僕も1の次には2と書く。笑い飛ばしても、泣きわめいても、宿命は宿命だ。何をしたのか、何をしようとしたのか、その有限性の中で?何もかもがいずれはゼロになる。風に揺れるススキに合わせて、僕の心も揺れる。