とうとう小栗虫太郎(1901~1946)の
「黒死館殺人事件」(昭和10年刊行)に辿り着いた。
まだ読み始めたばかりだが、
その宝石箱をぶちまけたような、
圧倒的な、輝くばかりの魅力は、
「ドグラ・マグラ」や「虚無への供物」が凡作に見えるほどだ。
なぜ昭和10年に、こんな傑作が書けたのか。
本当に不思議だ。
「黒死館殺人事件」という推理小説の存在自体が、
一つの大きな謎だ。
蔕、これは、「へた」と読む。
この程度の漢字が読めない人は、
(辞書を引いてまで格闘したくない人は)、
「黒死館殺人事件」を読もうとしないほうがいい。
小栗虫太郎は、
時の流れよりも遥かに速く走った男だ。
もっと早く出会いたかった。
探せば、娑婆には、まだまだ面白いことがきっとある。
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