塔本シスコさんは大正2年生まれ。
生まれて間も無く養女に出され、養父がサンフランシスコに憧れていたので「シスコ」と名付けられる。
小学校4年の時家業が傾き、農作業や子守りのために小学校を中退。その後、奉公に出る。
20歳で結婚。長男、長女を授かる。
46歳の時に夫が仕事中の事故で殉職。
悲しみに暮れ、心身を患い、48歳の時に軽い脳溢血で倒れる。
リハビリのために石を彫る。
画家を目指していた長男が家計を支えるために働きに出ると、家にあった長男の油絵作品の絵の具を削ぎ落とし、その上に絵を描いた。この時シスコ53歳。
その絵がこれ
美術教育も受けたことがない大正生まれの女性がこれを機に才能を開花させ、次々と色鮮やかな作品を生み出す。
長女が病死し、人生最大の悲しみに見舞われる。
暗い部屋でずっと横になっているシスコさんを長男がコスモス畑へ誘う。
コスモス畑でスケッチを始め、絵を描くことで元気を取り戻していく。
そのときの絵
右端にシスコさん
左端に長男の賢一さん
中央に子供たちの列
シスコさんは88歳で認知症になっても絵を描き続け、91歳で亡くなるまで段ボールやタンスの引き出し、瓶など、色々なものに精力的に絵を描き続けた。
鳩にエサをあげるシスコさん
自画像
お孫さんの結婚式の絵
NHKから取材を受けた時の絵
シスコさんの描く世界はまるでパラダイス。53歳から91歳までこんな絵を描き続けるなんて、素晴らしい。圧巻だ。
人生まだまだこれからと思えてくる。
シスコさん、夢と希望をありがとう。
(写真撮影OKだったのでたくさん写真を撮りました)