がそれはしばらく叶わぬことで、ひと月後ぐらいに「壁夢」で赤星だけは味わったものの、意識的な食事制限やら塩分制限でカツ丼のことはすっかり忘れていた。
それが先日の無口で不器用な漢の訃報で、またムクムクと「幸せの黄色いハンカチ」の名シーンを再現して追悼したいという気持ちが高まってしまった。
でもそれは神戸が終わった後と決めていたので、タイミングとそれに相応しいお店は何処なのかと悩みながら一週間が過ぎた・・・・。
白状すると、フルマラソン後の腹ヘリに堪りかねて、某駅ビルの中の某蕎麦屋でカツ丼を見つけ、迷わず入ってオーダーしてしまった。
ビールはモルツだったのでスルーし、出てきたカツ丼を食べて「違う・・・」と落胆した。
味が悪かったのではなく、カツがハムのようにペナペナでしかもお上品だったのである。
それに駅ビルじゃ、所詮駅前食堂とはぜんぜんシュチエーションが違うのはわかりきっていることなのに・・・。
飢えた馬鹿者は場を見間違える、ということを思い知ったのであった。
その失敗を昨夜、麻呂こと「ホリちゃん」に告白すると、
「浅草に行ったらあるんじゃないですか、そんな店」
と言われ、そうですよ、その通り、なぜそれに気づかなかったのか💡
で、かっぱ橋に仕入れのついでに、勝手知ったる浅草・国際通り沿いの「酒富士」に素敵なカツ丼を見つけた✌️

瓶ビールは赤星ではないが、クラッシックラガーならなんの不満もあろうはずが無い。
合掌🙏「健さん」、頂きまうす。
ビールにカツ丼はちょっと多いかなと、小僧に半分あげようかと思いつつ、ペロッと平らげてしまった。
旨かった😄
この「酒富士」さん、以前入ったときはぜんぜんオヤジの呑み屋レーダーが働いておらず見落としていたが、実に浅草らしいいいお店だ。
なんせ、真っ昼間からカウンターで推定年齢83歳と思しきお爺さんが女将さん(推定年齢78歳)と網走の話をしながらワカサギの天ぷらをツマミに焼酎をのんでおり、隣の席ではハンチングのオジさんが競馬新聞読みながらビールに牡蠣フライという塩梅。
メニューブックなどは無く、みんな壁の黒板か短冊に書かれてあり、オヤジの大好きな〆サバも川エビの唐揚げもあって完全に呑み屋なのだから嬉しいことこの上ないのだ。
そして昼メシを食べる人とチビチビ呑む人が渾然一体となり、なんとも浅草らしさを醸し出している。
この素敵な「酒富士」さんは夜は9時頃で閉めてしまうという、昼間に呑りましょうのお店だ。
よし、今度麻呂を連れて、昼間っからダラダラ呑っちまおうかね😁