お好み夜話-Ver2

兄ぃまでも・・・・

嗚呼、もはや絶句するほかない・・・・、不器用な漢が逝った衝撃も覚めやらぬのに、こんどは兄ぃまでもが逝ってしまうなんて・・・。

昨日は一日中脳裏に「トラック野郎」の主題歌「一番星ブルース」(作曲 阿木燿子 作曲 宇崎竜童 編曲 ダウン・タウン・ブ ギウギ・バンド)と「仁義なき戦い」のテーマ曲が鳴り響いていた。


そう、あれも今を去ること37、8年前の浅草、実際にその筋の方々と思われる人相のよろしくない男たちに交じりながら劇場を出ると、「わしゃぁのう・・・」と意味もなく広島弁が口をつくのであった。

兄ぃは弟分(松方弘樹)の葬儀にフラッと現れ、居並ぶ紋付の顔役など意に介することもなく祭壇に近寄り、おまえはこんな葬式なんぞ望んでいないよなぁ、的なセリフをつぶやき、懐から銃を取り出し祭壇に向けて乱射する。

ビビリながらもドスを利かせる組長・山守(
金子信雄、素敵 !! 卑劣で小心な小悪党を演じたら右に出る者はない名優)に対して、

「山守さん・・・弾はまだ残っとるがよう・・・」

と睨みをきかせ、悠然と立ち去った。


し・び・れ・る・ぜぃ

兄ぃとなら地獄の果てまでついてゆきますぜ・・・暴力団になりたいなどとこれっぽっちも思わず、むしろ嫌悪していたにもかかわらず、兄ぃにシビレちゃうのだった。

またある時は、

「知らん仏より、知ってる鬼の方がましじゃけんのう」(シリーズ3作目)

兄ぃ、その通りですぅ、ビリビリビリなのだ。

「笠原和夫」のシナリオ、持ってますもん。


また追悼上映とかやるんだろうけれど、テレビでは微妙だよなぁ。

なんせ今となってはアンタッチャブルなシャシンが多いからなぁ。

せいぜい「トラック野郎」とか、ジブリのアニメとかになっちゃうんだろうなぁ。

でもこんな時代だからこそ、「太陽を盗んだ男」をTV放映してくれないかと思うのだ。(まあコレクションしているけど)

兄ぃは極道ではなく刑事を熱く演じているし、横浜方面の「悪魔」が大好きな現・巨乳熟女の「池上季実子」も出ているし、「ジュリー」が主役だし、このさい何度も見といた方がいいですぜ


そうなのだ、「健さん」が静かなる漢だとすると、「菅原文太」兄ぃは熱い漢なのだ。

そして「健さん」の濡れ場はすご~く珍しいけど(中野良子さん素敵、吉永小百合艶っぽい)、兄ぃはへっちゃらでピストン運動をいたすのである。

そしてコメディも似合う。

オヤジのおすすめは名匠「岡本喜八」監督の任侠野球映画「ダイナマイトどんどん」である。

タイトルは、主人公「文太」兄ぃが率いる小倉のヤクザ、岡源ダイナマイツの掛け声「ダイナマイトー!」「どんどーん!」から。

お話しは終戦直後の昭和25年、米軍占領下の北九州・小倉で激化するヤクザの抗争を解決するため、警察署長の提案で抗争に代えてヤクザ対抗野球大会が開かれるというもの。

だが抗争を平和的に解決させようなんぞ、役人が思うほど甘くはない。

野球にかこつけて「デッドボールで殺したれ !!」なんて作戦が実行に移されたり、女がらみでエンコをおとした元投手のヤクザ「銀次」(これがなんと北大路欣也)の投げる魔球に苦戦したり、一筋縄ではいかない連中のスポーツを借りた抗争だ。

兄ぃの熱さが爆発する東映オールスターキャストで描く痛快野球コメディ、トラックと仁義なきだけで兄ぃを語るなかれって快作。


語り尽くせばきりがない。

コレクションはわずかだけど、もう1本おすすめは「寺山修司」監督の「ボクサー」だ。

今は見る影も無い「清水健太郎」が若きボクサー志望の青年を演じ、かつて勝てた試合中に突然やる気が失せて失墜した元ボクサーを「文太」兄ぃが、段平おっちゃんよろしく若者をしごき、酒を飲んだくれる。

応年の名ボクサー達が顔を見せ、シャープな「具志堅用高」の全盛期のお話し、これまた横浜方面の「悪魔」必見の涙橋もチラッと出てくる。


ああもう当分「健さん」と「文太」兄ぃのフィルモグラフィに釘付けの日々が続くだろう。

そして追悼と称して毎晩飲んじゃうのである・・・・・合唱🙏


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