飼主の忙しさや都合に関わらず、奔放にそして厳かに
誰も触れることなく某所の扉が開く音。
相変わらずあくせくしておるのう。
飼主の勤めでございます。
つまらぬ。どうじゃ、そちも神になってみぬか?
私など人間でいることさえ精一杯でございます。
神を望むなど恐れ多いことでございます。
いや、案外簡単よ。恐れ多くもなんともないぞ。神になってみたくね?
無理な口調が痛々しゅうございます。
簡単じゃと言うておるじゃろう。花見をして、それでおしまいじゃ。ついて参れ
うにゃにゃーん
ここは?地下の鉱床のようでございますが。
そうじゃ。余は370万年ほど前にこの鉱床に落ちてしまった四足獣であった
よく壁を見よ。花が咲いているであろう
たしかに、結晶のようなものが、しかも真っ赤な結晶が壁
一面にございますな。これは、鶏冠石ではありますまいか?
何と呼ぶのか知らぬ。余はこの花を食して、不死となり神となったのだ
そちも食すがよい。ほりゃ、喰わぬか!
ご勘弁を。何と言われましても神にはなりとうございません。
それに、鶏冠石は別名を雄黄と申しまして、純粋な砒素を含む
猛毒でございます。まだ死にとうはございません。
つまらぬ。だが余は諦めぬぞ。そちの寿命など一瞬じゃ
寝ている間に「重い水」やら「赤い砂」や「青い花」やらを食わせてやろう
ありがたく思って、余に仕えよ。よいな!
「重い水」、「赤い砂」、「青い花」とは失礼ながら
水銀に辰砂に緑青ではございませんか。猛毒だけは
ご勘弁ください。
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